ホロライブの受けた公正取引委員会からの勧告/新人VTuber・結城さくなさんのデビュー
2つ、大きなトピックスがあったので簡単に書いていこうかと思います。
■ホロライブが公正取引委員会から勧告を受けた件
内容的には大きなニュースになっていたので知っている人が多いかと思います。絵師などのクリエイターに対しての作業やり直し、未払いが悪質と判断されて勧告を受けたというものです。
11月から施行されるフリーランス法
こちらの実施に伴う注意喚起と運良くか悪くかタイミングが合ってしまった印象です。特に今回の件、VTUBER周りではフリーランスが大きく関わる市場なので狙われた感もありますが。
ただ、ブランディングにおけるマイナスイメージは結構大きいと思います。
特にエンタメ系はお笑い芸人などもそうですが、背景にネガティブなイメージが付き纏うと成立しない側面(楽しめない)があるので。例えばホロメンの配信を見ていて、新衣装お披露目などがあっても今回の件を想起してしまう視聴者はしばらく多いでしょう。
このあたりって熱心なファンには影響が少ないですが、マンネリ化してきたファンや熱量の下がったファンには見る気そのものを下げさせる効果もあるんじゃないかと思います。
だいぶ前にも記事に書きましたが、カバー社の体制や運営方針というのはあまり表側に見えてきません。基本的には一般の人は企業の内部状況や文化などはそもそも見ないかと思いますが、僕の様に延々とホロライブ、カバー社のブログを数年に渡って書いている人間にも見えてこないのです。
こういった新卒採用ページは表側の部分が見えやすいものです。
https://www.openwork.jp/company.php?m_id=a0C1000001W4wc9
こういう退職社員の口コミサイトは裏側の部分という感じです。
両方とも重要なのでこういったものを合わせてイメージを湧かせるという感じです。
急成長、急拡大のテクノロジー系の会社によくあるケースですが、一気に人を採用したり、一気に人が寄ってきて増えたり、そんな中でコンプライアンス関連は遅れて成熟するパターンにカバーもハマっているのかなとも感じました。子供が精神面はまだ子供のまま、身体が急成長して大人になったみたいな感じです。
組織の大きさ、やっている内容に対して、必要な環境が出来上がっていないという状態なのかなと。
これって実は今のホロライブの規模を考えるとかなりリスキーで、今回も結構致命的な出来事ですが、他にもかなり多くの表に出ていない爆弾を抱えているのかなと思います。それは必要な環境が出来ていないからです。
このあたりは下手すると一発でホロライブが吹き飛ぶ様な事もあるかもしれません。で、大抵の場合そういう爆弾は経営陣の耳にまではあがってきていなかったりします。それも伝達環境は人に依存するからですね。
■新人VTuber・結城さくなさんのデビュー
わかっている事なので書きますが、湊あくあさんの卒業後の独立したVTUBERである結城さくなさんが初配信を行いました。
僕も見ました。
初配信で同時接続38万人という選挙速報の特番に数倍の差をつけるという状態でこれは流石だなと思いました。
卒業後表立って活発な宣伝をしていなくても自然と人が集まってくるのは以前の記事でも書きましたが彼女のスター性やカリスマ性も大きいと思います。
また、視聴者だけでなくメディアの取り上げ方も非常に好意的な取り上げ方が目立った印象でした。
これは何かやらかしてしまったり、問題があって引退、卒業した人との差が大きいと思います。
会社で例えれば正規の手続きに則って退職願を出して、引継ぎ期間もしっかりと設けてやる事をやった上で転職した、という感じです。急に連絡つかなくなって退職した人や、雇用契約を破って問題を起こして退職していった人とは周囲の捉え方が違うのは当たり前と言えば当たり前です。
そうそうするものではないと思いますが、現在の事務所を辞めようか等を考えているVTUBERにとっての指針にもなったんじゃないかと思います。
さて、上に書いたカバー社の記事とも関わるような気もするのですが、普通はホロライブというグループに所属していて、それを辞めるという選択肢は「普通であれば」まずしない選択だと思います。
それでも湊あくあさんは辞める選択をして、個人活動に切り替えました。
具体的な内容はわかるわけもないですが、やはりこうした面からもカバー社の体制、環境、方針など、何か問題や課題があって、それをクリアにできる見通しが立てられないのではないか、という想像はしていしまいます。
結城さくなさんについては個人ならではの苦労などはあるとは思いますが、アクティブで定期的な活動が続けば以前と同じような成功を収められるんじゃないかと感じます。