マッチングアプリで地元の子と付き合ったはなし
2024年7月
付き合っていた彼女と別れマッチングアプリに勤しんでいた時のこと。可愛い女の子が新規会員にいるじゃん、プロフィールを見ようと思いタップする……
なんと居住地に○○市と書いていたのだ。何を隠そう自分も生まれて20年間○○市に住んでいる。
○○市は県の中でもかなり田舎で人口も少ない。後から消していたので恐らく書きすぎてしまったんだろう。
期待感と興奮が交錯する中、いいねを押すと、数時間後相手からも返ってきたのでマッチングした。1日程やりとりをして電話に誘った。
電話では趣味やハマっていることよりも、地元に住んでいる人にしか分からない話題や、通っていた高校の話で盛り上がった。住んでいるところが近すぎる。運命だねー!と。
もし同い歳だったら共通の知人がいてもおかしくない。いや、絶対にいただろう。相手が1個上で良かったかもしれない。
初対面で仲良くなるには十分すぎる材料だったので、すぐに会う予定を取り付ける事ができた。少し離れた所にあるパンケーキを食べに行くことに。
待ち合わせ場所に行くと彼女は黒いショートカットをなびかせながらそこに立っていた。綺麗か可愛いかで言われれば間違いなく可愛い系、童顔で高校生に勘違いされてもおかしくない。正直に言う、かなりタイプだ。
緊張していたようだけど頑張って会話を広げようとしてくれたのが伝わった。何を話したかはあまり覚えていない。パンケーキは甘かった。とても。帰りは同じ電車に乗って帰った。3日後また会うことに。
この日はテスト直前だったので夕方頃まで大学に勉強しに行ってた。最寄りの駅へ待ち合わせし、お互いの家まで一緒に歩いて帰った。
いつも1人で帰っていた通学路を好きな子と帰っていたのだ。この時自分は味わうことの出来なかった青春を味わえた気がした。
公園のベンチに寄り道し、前日の電話で好きと言って貰えたので改めて自分からも告白し付き合う事になった。
そこからはお互い夏休みに入ったので結構な頻度で会っていた。
一緒に美容室へ髪を切りに行ったり、電話していて会いたいなってなって深夜1時に会いに行ったり、地元の市民プールに行って周りが親子連れや小学生ばかりで2つの意味で浮いてるね〜って笑いあったりもした。
カップルだったらしたいよねって事はほとんどできたと思う。夢のような日々だった。
楽しかった日々はそう長くは続かなかった。
とあるデートの日、ショッピングモールに行く予定だった。しかし人身事故で電車が動かなくなりとりあえず待合室で時間を潰していた。
突然彼女が本音を呟いた。内容は省略するが、元彼をまだ引きずっているとのこと。彼女から悪気は伝わらなかった。
彼氏の前でそんな事言うのは無いんじゃないと言い、言い合いになった。その後カラオケとスタバに行ったが、少し気まずさの残るまま解散した。
その日から4日間連絡を取らなかった。明日に会う予定があったのでこの時間にしよと送ると彼女から電話したいと。若干察してしまった。
「○○くんと遊んだり電話したりするのは楽しいけど、それは恋愛の楽しいじゃないのかなって。だから別れたい。」
ショックだった。間接的にオスとしての魅力がないって言われているような物だ。いや、振られた理由は自分でも分かってる。油断していた。
自分は根が思いっきり非モテなので、女の子と接する時は基本演技をしている。ただ、もちろん素でいる状態の方が圧倒的に楽なので彼女と付き合った日から演技をするのを疎かにほとんど素の状態で接していた。少しずつ素を出していくならいいが、1ヶ月は早すぎた。ただそれだけのこと。
7月23日から8月23日。付き合ってからちょうど1ヶ月で別れ、彼女との関係は夏の終わりと共に終わった。
そんな感じで、知り合ってから今にいたるまで1ヶ月と少し。マッチングアプリで地元の子と知り合って付き合った話でした。ちゃんちゃん。
たかが1ヶ月だけど、自分にとってこの1ヶ月は本当にかけがえのない物で有意義な時間を過ごせたな〜と思う。
美しい思い出のまま終わりたいからもう会うことはないだろうけど元気でいてほしい。