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もう一度胸を撫で下ろそう。はぁ、生きてるってなんだかありがたいなぁ。

 せかせかした感覚になるのだけど春が近いのかなぁなんて思ったりしつつ、せかせかがイライラや焦燥感になるとまた困ってしまうので、胸をなでおろす。なでなで。アップアップした呼吸をもう一度ゆったりとした呼吸に戻して行く。ふわぁーーーー。肺が膨らむ。チヂミ。いや縮む。ゆっくりゆっくり何回もその感覚を確認する。膨らんで縮む。膨らんでチヂミ。いや縮む。満たされるっていう感覚が訪れるのですが、ぶわぁーーーーーーーっと何かひかりが身体中を駆け巡って行く感覚。満たされている状態に突入しているということなのかもしれないのですが、そういうことありません?(誰に聞いているのだろう)ひかりの中に突入して最高速度でそこを駆け抜けていく。そんな感覚。

 そんな感じで寝転んでいたら「あなた〜〜〜今日はおやすみですのぉ??」とmiiさんが僕の布団に近づいてくる。腹が減ったみたいだ。うつ伏せになって背中をゆっくり猫みたいに伸ばしてから起き上がる。これをやるのとやらないのではその日の気分が天と地ほど変わる。天井はそこまで高くないのだけど。だけどやっぱりやる方がいい気分で1日が始まるのだ。珈琲を淹れてパンを焼く。クレソンのサラダと一緒に食べる。食べているとmiiさんに不適切にもほどがあるがなかなかおもしろいことを熱弁される。ねぇねぇみてみない?とmiiさんがスマホを持ってくる。1話をみる。

炙りしめ鯖♪
それが組織♪

 面白かった。そういえば流星の絆もクドカンだった。それで僕はいま漫画の火の鳥を見ている。火の鳥も面白い。面白いにもいろんな種類がある。自然と笑い出してしまうような面白さとか、深みに入って行くおおお〜〜という驚きのような面白さとか。二つしか書いていない。とにかくいろんな面白いがこの世界に溢れているのだ。

 ふと思ったのだがいまとても眠たい。春になってくると決まって眠たい。命が芽吹く、ぽわん、ぽわん。なんだかエネルギーが世界に満ち満ちていてホワホワしてくる。意識が上の方へと立ち込めて行く感覚。地に足をつけるのが大変だ。浮いてしまってどこかに飛んでいってしまいそうだ。うわぁぁぁぁ。そのまま宇宙空間へ体が飲み込まれて行く。くるくる回る。目が回る。うわぁぁぁぁ。助けテェェェ。泣きそうになる。ドキドキしている胸に手を当てる。もう一度胸を撫で下ろそう。はぁ、生きてるってなんだかありがたいなぁ。

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