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これっていくらかかるんだろう

 なんとなく図書館をぷらついている。何日か続けてきていると流石に読みたいものもなくなってくるが、ふとこんな本あったんだーと思いがけない出会いもあったりする。手にとって読み始めるレイ・ブラッドベリのさよなら僕の夏。だがしかし文字があまり入ってこないこともある。なんとなくエッセイみたいなものなら読めるかなと思い探してみるが、結局やっぱり文字じゃない時は漫画だなと思い、1巻からある程度揃っていたハチミツとクローバーを何巻か手に取り席に座る。
 それでふと頭のなかで考えてるのがエアコンて
電気代いくらかかるんだろうという一抹の不安である。水道光熱費が日々上がっているなんて記事やニュースが目に入るとなんとも言えない気持ちになる。胸の辺りがズキっと痛むのだ。色んなものが高騰しているこのご時世。もしも好き放題に使い続けたら10万なんて、余裕で超えてしまい大変なことになってしまうんじゃないかという妄想が広がるのである(お金に対しての不安は小さい頃から強くあり、それが今もあるんだと思う)それで結局、家ばかりいないで外に出ようと思い、少し散歩して図書館に行き着いたのだ。しかしことの顛末を思い出すと、お昼ご飯を食べて(もちろんクーラーを効かせながら)いつものように汗だくになることもなく涼しくて快適だったので、なんかすこし外散歩してこよ〜と元気に家を出てきたはずなのだが、そんなことはすっかり忘れて果たしてエアコン代はいくらになるのだろうと不安で胸いっぱいになっていた。なんだか、冷蔵庫だってそうである。開けっぱなしにしてはいけはいと言われて育った。なのでほんの数秒でも冷蔵庫が空き続けてると段々不安というか、心配になってくるのだ。おそらく3秒を過ぎたあたりから。
 それであたまの中では10万、10万と根拠のないエアコン代の支出がよぎるのだが、とにかく数字だけが膨れ上がっているので実際のところ調べてみる。結局1時間で約21.4円である。1日5時間使っても107円。1ヶ月でも3,000円ちょっとである。先月の光熱費に上乗せしても1万円いかないくらいだと予想される。はて10万とは一体何だったのだろう。知らないと不安だけが膨れ上がり余計に見ることが怖くなっていく。少し勇気を出して調べてみると実体が見えてくる。確定申告とかもそうだ。言いながらも、また時が来るとどうしようどうしようと不安で怯えてしまうのだが、怖がりで心配性で妄想癖であることを自覚して、実際のところを正確に知ってみると案外過大解釈し過ぎてることに気づくので安心できるように思いました。

涼んでいるふたり。

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