旅行記④スイスでベルニナ線乗車(大吹雪)
さて、待ちに待ったアルプス山脈をめぐるベルニナ線乗車。
始発の駅クールに宿泊し、翌日朝からベルニナ線でイタリアのティラノまで行き、それからミラノまで列車で行く予定だった。
出発地のクールは小さな街だったが、ミュンヘンとチューリッヒという比較的都会を回った後だったためか、どことなくゆったりした雰囲気で安心した。
滞在時間が短く通りのお店が開く前に出発してしまったのが少し後悔。
駅周辺をぐるっと散策したが、アルプスの山々と赤い列車というのがなんとも美しい。多少曇ってはいたが山の壮大さは十分に味わえた。
この時は、天気怪しい、、と思いながらも雨は降っておらず、このままもってくれと祈りながら乗車。ゆったりした座席で乗りごごちも良い。クール駅から発車し、サンモリッツで乗り換え、ティラノまで約4時間半ほど。最初はほぼ貸切だった。
因みに今回スイスを旅行するにあたり調べていると、ベルニナ線を走る列車に急行と普通列車という2種類が存在することを知った。どうしてもベルニナ急行という言葉が有名でベルニナ急行に乗らなければ!と思っていたが、
・急行と普通で走行ルートは一緒、速さもほぼ一緒
・急行は窓がパノラマで天井付近まで見渡せると座席がちょっといい感じ
・急行は事前にネット予約が必要(かなり人気のようで1ヶ月前にチェックしたら1等車満席、2等車もほぼ埋まってた)
・普通は途中の駅で降り、次の便に乗ることができ自由
・普通は窓はパノラマではないが、十分に大きい
・普通は窓が開閉できる
・もちろん普通が安い(確か倍くらい値段違った気が)
(個人調べのため間違いあるかも)
こんな感じで、そもそも急行は座席がほぼ予約でいっぱいだったこともあるが、全然普通列車でいいじゃんとなった。ふらっといい感じの駅で降りて、カフェでも行けた方が自由でいいし、もう一度行くことになっても普通列車に乗ると思う。
と、色々調べて楽しみにしていたが、現実は高度が上がるほど天気が悪く、アルプス山脈を登れば登るほどどんどん吹雪!山なんてどこにあるかわからん!状態だった。
これは序盤のいい感じのもの
ここから徐々に雪が降り始めこちら
もはやこの状態の中を普通に走り抜けられる列車がすごい。地元だったら完全に運休レベル。というか経験したことのない雪の量。
乗り換え時も大雪。
最初は見どころが近づくと案内で右手に見えますとか流れていたが、途中から諦めたのか案内がなかった。ギリギリ雨の中写真で見たことある有名なループ橋は見えた。。。
住んでいる九州では冬でもほとんど積もった綺麗な雪を見ることがないので新鮮ではあったが。
途中、チケット確認の駅員さんが回ってきて、後ろのボックス席の人たちが違反乗車してたらしく検挙。笑 列車のチケットは特に便の指定はないが、購入した翌日の○時までという刻印がある。後ろの人たちはその「○時まで」には列車にすでに乗っていたから違反ではないと主張しており、駅員さんがそういう意味ではないというと、あなたの名前は何?会社に電話するわ、と言っていてどこにでもこういう変な人いるよね。と思っていたら、駅員さんは、会社に電話していいよ、ただ、今の話の中で私の名前は関係ないと言いきっていて良かった。結局追加でチケット買っていて一件落着。外が大吹雪で見るものがなかったため後ろの席の野次馬をしてしまった。
そうこうしているうちに列車は国境を越えイタリアへ。内容はわからないが車内案内がイタリア語に変わったところで気がついた。日本だと陸地で国境を越えることはないため、なんとなく面白くて変な感じだ。
ほどなくしてティラノに到着。ここで降りた駅が完全にイタリアであることを実感した。治安レベルが違うのを空気で感じてしまった。スイスがあまりに綺麗な街で少し緩んでしまっていたが、ここで気を引き締め直そうと思った。ここミラノまでまた2時間半ほど列車に乗るため、あまり気は進まないがトイレに。ちょっとこわかったため相方に入り口近くで待機してもらった。案の定、トイレットペーパーがない!でもこれはまだ許す。しかし便座もない!さすがです。この事態を想定していたため事なきを得た。。
ミラノまでのチケットを購入したはいいが、打刻がないチケットは「有効化」しなければならないとネットで見たのを思い出した。でもそれらしき機械がない、窓口は誰もいない、その辺の駅スタッフの制服の人に拙い英語で尋ねてみたものの、英語通じず。でも近くにいた人が駅スタッフとの間で通訳してくれた!グラッチェ。無事にチケット有効化に成功。
午後7時。無事にミラノ中央駅まで到着。
今回ベルニナ線の列車に乗れたことはとても良い経験になったが、やっぱり綺麗なアルプス山脈を見たかった。これはもう一度スイスに行く理由ができたとポジティブに捉えよう。後にも先にも、天気が悪かったのはこの日だけだった。
次の日は丸一日ミラノを観光する予定だったが、晴れた空に佇むアルプス山脈を拝まなければ日本に帰れん!ということで急遽、リベンジアルプスをすることに。この話はまた次回。
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