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コロちゃんヒストリー(ミステリー小説風)長編 【前編】

さすがの皆さんも、我慢の限界。オミクロンが出た時には、日本全体からため息と面倒臭いという波動を感じました。実際にはオミクロン株は大したことなさそうだし、風邪程度になったと言ってもいいでしょう。かつて2002年の中国南部から発生したとされるSARS。これも同年10月には突如として姿を消しました。新型コロナは状況は異なりますが、オミクロンの発生?散布?させたことで、3回目のワクチン接種が、無事に?開始されて、さぞかし時の支配者たちは満足したことでしょう。

19年にはじまるコロちゃん騒動の、私の作り話を聞いてください。エンタメ、作り話です。

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 時をさかのぼること2018年。時の権力者たちはこのままいけば、人類は核戦争へ突入しリセットが不可避であると結論を出した。人口爆発、エネルギー不足、気候変動、食糧難、先進国では高齢化。これまで、全地球の変わらぬ富の量を右から左へ揺らすことで、富を掠め取り、また意図的に国を成長させたりしてきた。だが、産業革命以来実質は何も変わっていない技術。画期的な技術がこのまま出てこないなら人類は滅びる。それが彼らの結論であった。

そこで、これまで各国で生物兵器を研究してきた彼らの配下(製薬会社を含む)で、SARSとエイズウイルスの塩基配列を混合させた生物兵器を完成させていた。あとは、どう撒くか。そして製薬会社も化学の力、つまりケミカル製薬の限界に来ていた。AIもスパコンも十分に利用しても、既に限界。生物兵器に力を貸してきたF製薬では、mRNAつまり遺伝子治療薬であるワクチンの開発を急いでいた。そう、これまでのワクチンとは違う、人体へはほとんど使用したことのないワクチン。マウスの実験では、100%死に至ることもテストを終えていた。あとは人体でテストして、m RNAの遺伝子治療が有効かを確かめるだけだった。

そんな時、香港では民主活動家と中国共産党との間で小競り合いが続いていた。共産党としてはどうせ長引かないとたかを括っていたものの、事態は長期化していた。そこへ、かつてから武漢のウイルス研究所、フランスの技術協力で最高レベルのB S L4(バイオセイフティレベル4)の研究に力を貸し、資金援助も行っていた、Dr.ポテチへ、中国共産党の幹部から書簡が送られていた。その内容はこうだ。

「親愛なるDr.ポテチ。これまで一緒に人類のために武漢研究所への支援に感謝する。ご存じだとは思うが、現在香港における動乱は目にあまり、短期で治めることができない。私としても何とか事態の収束を図りたいと思っている。そこで、相談だ。現在麦国で研究している生物兵器を分けていただきたい。香港の鎮圧に使いたい。」

ここへきて、麦国、F社、中国共産党の利益が一致した瞬間だった。

無論、一旦拡散した生物兵器は、香港だけにとどまるはずはない。

F社はこの話を受けて、19年夏前から新しいワクチンの研究を開始していた。新型コロナの株は特別機にて運ばれ、無事に武漢研究所へ到着。早速散布用に培養できるように動物実験を始めていた。そんな頃だった。BSL4の建設に力を貸していたフランスは中国の雑なBSL4の運営に警告を出していた。しかし、金は出したし、いちいちフランスに口出しされるのは面子が許さない。

そして、無視を続けた武漢研究所で、事件が起きた。動物実験の際に血液を浴びてしまったのだ。急いで除染を行いことなきを得たと思っていた。研究所では、念のため二週間の閉鎖を決定し、関係者を隔離した。19年9月のことだった。

BSL4とはいえ、ルールを守らない研究員には、大丈夫だとたかをくくり、帰宅するものもいた。

そう、時は来たのだ。

それから2ヶ月後。武漢のみならず、中国全土に広がりつつあった11月末。「こと」に気がついた武漢の医師がいた。李医師、そして看護師の徐。症状としては肺炎を引き起こす症状で入院患者が日増しに増えてきた。

「SARSだ!」

事態を重くみた医師たちは、マニュアルに従い関係各所、やがて中央政府にまで報告があがった。人民解放軍の生物兵器専門家を急遽派遣。事態はかなり深刻であるということが明らかになった。

しかし、ここでWHOへ報告するのは待つ。そう時の国家主席は結論をだした。自分達で事態を収束できると考えたからだ。そして、20年1月15日。武漢を広域閉鎖することを方針にした。もちろん中国での広域封鎖は初めてではなかったが、感染症では初。既に軍隊を動かし始めていた20日には情報は一般人民も気付き、武漢から脱出し始めていた。その数10万人以上。そして、春節。中国は完全に止まった。

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