【絵本】月の紳士 :世界を巡る編 第006話
クマのパウロ。カエルの紳士マイク。イモムシのジョニー。
3人の冒険は世界へ。
次に訪れたのは「灯台のある港街」でした。
大きな旅客船から帆船まで、停泊している船の種類は豊富です。それらを眺めて3人は楽しみました。
海岸沿いには街灯と遊歩道があり、向こう岸には工業地帯が見えます。今まで見た中で一番大きな港。パウロは勇気を出して色んな人に声をかけます。
「月の紳士をご存知ですか?」
次に訪れたのは「大きな電波塔のある都市」です。
なかなか月の紳士の手がかりは見つかりません。根気よく3人は旅を続けます。
その次に訪れたのは「凱旋門のある街」です。
とっても交通量の多い街です。高い建物も多くて、パウロはずっと上を眺めながら歩きます。
「あいたっ」
パウロは看板にぶつかってしまいました。するとその看板に
「月のクロワッサン。この道曲がって右」
と書かれているではありませんか。これは月の紳士につながる手がかりになりそう。お腹もすいてきたし丁度いいと3人はその店に入ることにしました。
不思議と店主とのお喋りもはずみ、すぐに友達になりました。
手帳を片手に話を聞いたパウロ。お礼に月のクロワッサンを買って帰りました。
店を出ると、公園のベンチに座り、店主から聞いたことを3人はおさらいしました。月の紳士に関していろんな話が聞けたのです。
聞いた話を整理します。
まず、月の紳士の他にも「惑星の紳士たち」がいることが分かりました。
「太陽の紳士」、「金星の紳士」、「木星の紳士」、「水星の紳士」がいます。
この世界には大切な「幸運の結晶」と言うものが存在しています。
それぞれの紳士たちは世界に散らばった「幸運の結晶」を管理しているそうです。
その効力を「紳士のルール」に基づいて配分しているそうです。
他にも店主が言っていたことがあります。
「紳士たちはとっても長生き」と言うこと。長生きするためには、「幸運の結晶」から出る「露(つゆ)」を浴びなければいけません。その露には若返りの効果があるそうです。
パウロは言います。
「その露を浴びるために、月の紳士は姿を消したのかもしれないね。」
今回はここまで。月の紳士の失踪の理由が何だか分かってきたみたい。
次号へ続く。乞うご期待。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?