2023-03-18 前田高志著『鬼フィードバック:デザイン力はダメ出しで育つ』のAmazonレコメンドから気づかされたこと。
10時半に寝て、3時に目覚めてしまい、真夜中にスマホでメール整理してAmazonレコメンド追いかけていたら出てきた本。
なぜ自分にデザイン本?と思ったけれど、パラ見していたらなるほどガッテン。
この本は、読んだわけではないけれど、紹介された数ページをパラ見したところ、「鬼フィードバック」を肯定的に捉えている。
そして自分の日頃を振り返ってみた。
自分もこの本のタイトルの通り、学生さんの就職活動時には「鬼フィードバック」をしているなあ、と。
多分それは社会人としてスタートを切ったリクルート時代に身につけさせてもらったものなんだと思う。自分は制作ではなかったけれど、読者に、そして社会に責任あるメディアを創り上げる、という意味で何度もダメ出しをもらいながら鍛えてもらえたと思っている。そして間違いなくその後の自分の素地として役に立っている。
そしてこのタイトル、ちょこっとだけ中身を見てハッとさせられた。
自分のしていたことは「鬼フィードバック」だったんだ、って。そして同時に「鬼フィードバックに耐えられる人って、それまで自らに与えてきた試練(多分この文中だと「セルフフィードバック」)が一定の壁を越えた経験のある人だけに限られるのかもしれない。」ってことを。。。
筑波大時代には、就職活動支援時にエントリーシートに対して「助言」もとい「ダメ出し」をしてもほとんどの学生さんがリベンジしてきてくれて、何度かやりとりしていくうちに「マスターピース」を自ら創り上げてくださって、その後みるみる成果を出してくださっていたのを目の当たりにしていた。ましてや日本を代表するような企業さんにトライされる方も多かったので、こちらもつい力を込め過ぎたのかもしれないが、多くの方がついてきてくださった。
一方、今の職場(茨城女子短大)にやってきて、やはり難関と思われる企業さんや自治体さんにトライしたいと言ってきた学生さんも当然いる。私は元来持ち合わせた気質でつい熱くなってしまい、「鬼フィードバック」をしていたように思う。
それについてきてくれた学生さん、そこから就職相談を僕にすることを忌避するようになった学生さん、両方いた。
多分だけど、この「セルフフィードバック」や「鬼フィードバック」を過去にどれだけ経験したことがあるか、に比例するのかも、と思った。
筑波大の学生さんの多くは、中高時代からセルフフィードバックのトレーニングを積んできた人が多いと思われる。いわゆる進学校での学びって、そこなのかな、と思う。ゆえに豊富に経験しているのでスイッチを既に持っていて、オンにすればあとはスロットルをひねるだけ、ってことなのかもしれない。
一方今の職場では、これをやってうまくいったケース、失敗したケース、どちらもあるなあ、もしかすると「鬼フィードバック」をした学生に対しては失敗のほうが多いかも、とつい自己反省モードになってしまった。
きっとうまくいったケースは、中高時代に学習の場や部活動、実生活の場で「鬼フィードバック」、「セルフフィードバック」の場を何度も経験してきた人なんだろうな、と。だから僕がダメ出ししてもリベンジしてきてもらえたんだろうな、と。
一方うまくいかなかったケースは「鬼フィードバック」をしたら、僕には二度と就職に関する相談が来なくなり、他の教員や相談者の方を頼り始められたことが何度かありました。多分「セルフフィードバック」をする経験が今まで少なかった人に「鬼フィードバック」をしてしまい、更に自分は「セルフフィードバック」まで導くパイロット役になってやらねばなかったのに、そのことに気づいていなかったってことが問題だったんだな、と。
と、このタイトルとチラ見だけで学びが大きかったので、この本は買って読んでみようと思う。