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マシン・ラブでのルー・ヤン作品との出会い
2025年2月16日(日)、ルー・ヤンさんの映像作品を見て、衝撃を受けました。
観に行ったのは、森美術館の「マシン・ラブ:ビデオゲーム、AIと現代アート」。私の尊敬する方がこの企画展をお勧めしていたので、東京に来ているタイミングで、足を運んだのです(というか、六本木ヒルズの中に美術館があるだなんて知りませんでした)。
興味を惹かれる作品はたくさんあったのですが、その中でもダントツに心を奪われたのが、ルー・ヤンさんの映像作品「独生独死-自我」「独生独死-流動」でした。大乗仏教の経典にある「独生独死」(人は一人で生まれ、一人で死ぬ)という言葉を着想源とする作品とのことです。
「この物質世界は幻にすぎず、映画館で投影されている映画のようなものにすぎない」という話は、心理学でもスピリチュアルでも、いろんなところで言われていて、それはきっとそうなんだろうな、とぼんやりと思っていました。そして今回ルー・ヤンさんの「独生独死」を観たことで、その思いが呼び起こされたような、映像を通してまざまざと見せつけられたような気がして、絶句してしまった、そんな感じでした。
作品の中でモーションキャプチャが使われていることはわかったのですが、AIを使っているのかどうかはわからず…。でも、AIを使っているかどうかは大した問題ではなくて、とにかく「この物質世界は幻にすぎない」という、この世界の本質が映像でわかりやすく表現されていて、その深いメッセージ性に心を打たれました。
ルー・ヤンさんの作品、もう一度、じっくり観てみたいな。そして、この物質世界で自分は一体何を経験・体験したいのか、ゆっくり考えてみたいな、と思いました。
(カバー画像はルー・ヤンさんのInstagramより使わせていただきました)