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忍殺のサワタリからサヴァイヴを教えられたこと


別アカウントで苦しんだことを書いているのですが、なんとかフォレスト・サワタリの「サヴァイヴ」という概念で救われた話をします。

サワタリ・オリジン

サワタリがニンジャとして目覚めた話「アジェンダ・ディセント」プラスで読めますので、ぜひとも読んでほしいです。サワタリは末端とはいえ暗黒メガコーポ・ヨロシサンの元社員…センタ試験などを頑張ってエリートの部類と言える立場になった彼でさえ無慈悲なネオサイタマ社会は飲み込もうとしていました。

原作者のボンド氏とモーゼス氏もニンジャスレイヤープラス記事内の「インタビュー・ウィズ・ニンジャ」でカロウシは日本の負の面の重要な問題として考えていると語っていたと記憶しています。(詳しくはプラスを読もう)。

「アジェンダ…」はサワタリがニンジャとして目覚めた経緯の話ですが(すみません軽いネタバレになります)その描写から彼は知らぬ間にカロウシした、あるいはその寸前で精神と肉体の限界まできていたのでしょう。イモータルニンジャワークショップのような例を除いて、ニンジャソウルが憑依する瞬間は皆命の瀬戸際か一度死んでいます。サワタリも摩耗の末にニンジャソウルが憑依したのだとおもいます。

死んでもまた地獄

ニンジャもいろいろありますが、カロウシギリギリの社員がベトナム戦争の妄想を持ったニンジャになったのは偶然ではないでしょう。ボンド氏とモーゼス氏の「日本のカロウシ問題」への皮肉と警鐘だと思います。

ベトナム戦争といえば長きにわたって戦闘が続き、米軍がはじめて明確な勝利を得られなかった泥沼の戦いです。軍人のみならずベトナムの市井の人々がゲリラとなって徹底抗戦しました。サワタリの言う通り「ベトコンはどこに潜んでいるかわからない」のです。米軍の一兵士からすれば誰が敵なのか?何と戦っているのか?複雑な政治と人々の思惑の間で長く長く続いた地獄のような状況だったでしょう。それがベトナム戦争です。

ここまで知ったふうな口をきいていますが、わたしはベトナム戦争に詳しくないです。西島大介氏のマンガ「ディエンビエンフー」を読んだくらいです。ニンジャスレイヤーコミカライズの帯でメテオストライク=サンが「マッポーカリプスナァァアウ!!」と叫んでいますので元ネタである映画「地獄の黙示録」(原題 Apocalypse Now)を近々ちゃんと見たりべんきょしようとおもいます。

本筋に話を戻しますと、サワタリがナム妄想に苛まれるニンジャとなったのは、カロウシするような日本の職場環境で働くサラリマンたちははまるでベトナム戦争に駆り出された兵士だよという原作者両氏の示唆ではないでしょうか。どちらも精神と肉体共に擦り減りゆく、いつ果てるともわからぬ戦いを強いられているのだと。

サヴァイヴするということ

私は去年の1月あたりからニンジャスレイヤーを読んで、フォレスト・サワタリの生きざまに惹かれていきました。「ただ自由に生きる」。人一倍、いえニンジャ一倍しぶといニンジャとなったサワタリが掲げたシンプルな目標です。1部では普段はバイオバンブー林でバイオニンジャと暮らし、必要最低限の物資の略奪と殺しだけをするという、本文にあった通り一種高潔なジャングルの獣的生き方をしています。

当時複数のでかい悩みと病気、解決しないといけない物事がありさらに別の病気の疑いまで見つかったりしました。もういっそ、どこにアセンションしなくたっていいからハラキリ・リチュアルをキメたいな…と思っていました。でもサワタリが絶対に生きることをやめないでいる姿を見ているとそうは思わなくなりました。

2部「荒野の3忍」で星空の下で焼き立てのバイオフナとバイオフナスシを頬張り充足と日々の小さな幸せを見つけることの大切さを語るサワタリ…。ああ、それでいいんだ。人より高みを目指したり、地位や名声、必要以上のカネ…。そんなものがなくても生きていること自体が勝ちなのです。この概念は私の肩の荷をかなり軽くしてくれました。
ヨロシサンは暗黒メガコーポのくせに脱走した末端社員とバイオニンジャすら捕まえられない。この時点でサワタリらサヴァイヴァー・ドージョーはヨロシサンに勝ち続けているのです。それどころか3部の終盤ではヨロシサンのバイオテックの一部を葬るなど明確な打撃まで与えました。すごいぜサワタリ、サワタリヤッター!

わたしはナム妄想こそ見ませんが、不眠、焦りや不安、常に緊張しているような症状があります。なさけないことに身体も虚弱のなかの虚弱ですし、年収も矮小どころのさわぎではありません。
差し迫る死の危険こそありませんが、これが私の戦場です。でもなんとか生き延びて、たまにこうしてnoteに何かしたためてやろうと思います。サヴァイヴを教えてくれてありがとうサワタリ、あんたは真の大将だよ。いつかいいヨメ、来てもらえるといいね。

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