公私混同経営から5年。良いパートーナーシップを築くために大切にしている10の工夫。
「公私混同経営」
女性起業家であるパートナー朝紗子さんと共に、仕事とプライベートを「公私混同」して生きていく選択をしてからあっという間に5年が経った。
爆速で走り抜けた最初の1年目。出産前後の2年目。コロナ禍で子育てが始まった3年目。子育てと経営に奮闘した4年目。会社のメンバーが3人から6人になった会社拡大期の5年目。
会社の成長と娘の成長を2人でコミットしていく。毎月のように状況が変わっていく日々。大切なのは「良いパートナーシップを継続すること」である。
綺麗事だけでなく、歯を食いしばりながら毎日を駆け抜ける。仕事の締め切りと娘の風邪が重なることなんて日常茶飯事だし、ちょっとした夫婦喧嘩が解消されないまま、オフィスで隣合わせで仕事しなければいけない場面も多い。
今夜22時。NHKの田村淳さん司会の「超多様性トークショー!なれそめ」に出演するにあたり、良いパートーナーシップを築くために大切にしている10の工夫をまとめてみた。放送と共にサイドストーリーとして読んでもらえたら嬉しいです!
①最強の推し活(娘)を一緒にする
「娘って最強の推し活よね!」
朝紗子さんと僕の会話の中心は、娘の推し活報告である(親バカ)。というのも娘の毎日の成長なんて他の人になかなか共有できない。二人だけの推し活。「こんなことが話せるようになった!パパと結婚する!って言ってたよ!」こんな親バカ連絡に毎日ユーモアが絶えない。母として、父としてのあり方にお互いリスペクトを持てる関係性が夫婦経営の土台になっている。
②夫婦喧嘩は会社に持ち込まない
昨日も夫婦喧嘩をした。どの夫婦でも起きるような些細な内容のやつだ。普通であれば、仕事でお互い場所を離れたらクールダウンして仲直りするケースが多いと思うが、我らは喧嘩をしてもお互い同じ場所に出社しなければならないのだ。
公私混同経営をしている以上、夫婦喧嘩を会社に持ち込まないことは超重要事項である。会社のメンバーに気を遣わせないこと。会社の空気を悪くしないこと。これは妻とも合意済みで、ここ1-2年はかなり大人コミュニケーションができるようになってきたことである。
③第三者に定期面談をする
2年前から月1の経営MTGとして、外部顧問に入ってもらっている。経営陣の本質的なコミュニケーションと夫婦のやわらかなコミュニケーションは混ぜると危険な要素もある。しっかり「コト」に向かうために外部顧問がいるから議題にできることも多い。パートナー間におけるすべき事、すべきでない事を「DOs|DONTs」シートとしてまとめて毎月そのシートを見返す。コミュニケーションが円滑でないときは基本DOs|DONTsシートの内容が守れていないときなのだ。毎回顧問経営MTGはシビアな話をすることも多いけど、顧問のおかげで毎月アップデートできている感覚がある。本当顧問には感謝しかない。
④しっかりぶつかる
元々ストレートな意見を相手に伝えることが苦手な私と、ポンポンズバズバ強烈ストレートパンチを打てるパートナー朝紗子さんとコミュニケーションスタイルがかなり違うのが、我らの凸凹コンビの特徴である。特に僕がぶつかることを避けるコミュニケーションが続くと、結局ストレスを溜めてしまい、大きく爆発してしまうケースに発展してしまう。ここ最近は「しっかりぶつかる」ことを意識してコミュニケーションしている。私は言葉にすると内容よりも感情を読み取ってしまうところがあるので、話す前には事前に文章にして伝えて欲しい。と朝紗子さんにリクエストしている。ちょっと面倒に思われているが、それが良い対話の秘訣。
⑤宮古島での二拠点生活
義父が宮古島に移住していることもあり、去年から宮古島に拠点を構えることにした。毎月1週間宮古島生活。家でも職場でもずっと一緒にいるとなかなかメリハリがつけづらいので、東京から3時間の宮古島への「移動」が僕らのメリハリを作っている。
開放的な島の力も借りて、ゆったりした時間が流れるなかで、会社の成長と娘の成長を振り返る。来月も頑張っていこうねと朝紗子さんと心の握手をしてから東京に戻る。このリズムがとても心地のよいものとなっている。
⑥時差2時間生活
私は早寝早起きなので、22時就寝5時起床。一方朝紗子さんは24時就寝7時起床。この2時間のズレが「1人時間」を作り出している。1人時間が充実すると、家族時間も楽しい時間になり、それをベースに仕事も充実する。逆に仕事時間が圧迫され、家族時間もとれない、1人時間も取れないだと、ストレスフルになりやすい。
1人時間>家族時間>仕事時間 この優先順位を守るためにも、時差2時間生活は効果的である。
⑦お互い週1で飲み会を入れる
対話を家族と仕事仲間だけにしないことで「心の換気」をしていく。これは二人で大切にしていることである。夫婦経営だと家でも職場でも常に一緒にいるので、新しい風が入ってこないこともあり心の換気がしづらい。娘も2歳を過ぎた時から週1でお互い友人との時間(飲み会)を入れるようにしてから、コミュニケーションがどんよりせずにカラッとすることが増えた。飲み会に行かない側はワンオペになるので多少負荷がかかるが、その分相手に感謝を持ちやすくなるし、娘との関係性も密になれるので良いことも多い。
⑧美味しい食事と対話
夜ご飯担当は旦那の私。時差生活も活用して、私の仕事時間は6:00-15:00なので夕方からは主夫業が始まる。スーパーに行き買い出し、食事を作り、18時半には朝紗子さんと娘が帰宅する。時間がなくて適当な夕食が続くと、心も乱れてくる。もちろん忙しい時は出前や惣菜などで済ませることもあるが、基本は美味しい食事があるからこそ夜ご飯の時間が良い対話を生むと思う。
⑨取締役から主夫へのグラデーションタイム
朝は朝渋代表5時こーじ、昼は会社の取締役、夜は旦那業。役割が多いなかで大切なことは「切り替え」である。特に取締役から主夫へうまく切り替えることを大切にしている。主にしているいことは、ジムに行くこと/カフェで読書すること/犬の散歩に行くこと。この3つである。
グラデーションタイムがうまく取れた時は自分の心に余裕があり、逆にグラデーションタイムが取れない時は、心が窮屈になっているケースが多い。公私混同経営において、「心の余裕」はとても大切。
⑩ 今一番良い選択肢を取り続ける
仕事も家庭も3ヶ月単位で目まぐるしく状況が変わる。仕事の状況変化、体制変化もどんどん変わるし、娘の成長に伴い、遊び方も睡眠リズムもどんどん変化する。そんな中で朝紗子さんと大切にしていることは、「今一番良い選択肢を取り続けること」。最近は私の朝時間を週4業務集中するフォーメーションから週1に変更した。娘の成長と共に朝のワンオペが昼の業務にも影響するようになっていたからだ。
5年前に公私混同経営を提案したときも、未来を考え過ぎず、今一番良い選択肢を選んだし、宮古島の二拠点生活も今しかできない選択だから思いっきり決断することができた。ダメならやめればいい。
誰かのサンプルになる生き方
公私混同経営も前例が少ない。経営者である朝紗子さんがパワフルに生きるために。経営と子育ての両立を考えた時に、「公私混同経営」にチャレンジしたことは今振り返ると良い決断だったと思っているし、これからもこの選択を正解にしていくチャレンジが続いていく。
「超多様性トークショー!なれそめ」でもかなりエグみのあるこれまでに話していないことも深掘りしていただいているので、是非観てもらえたら&感想いただけたら嬉しいです!
公私混同経営を間近に見ている社員からの声(番外編)
このタイミングで社員に「公私混同経営」ってどうよ?をドキドキしながら聞いてみた。