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留学生活自己学習編「大連遼寧師範大学4年生郭さん、周さんと相互学習(中国語で、互相学习フーシャンシュエシィーと言います。)で、発音練習をしました。66番

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2010年 11月15日 月曜日
 4時54分起床。今日から第三週目が始まります。
今日は第3回目の相互学習(中国語で、互相学习フーシャンシュエシィーと言います。)しかし、遼寧師範大学日本語学科4年生の16時に5号楼の1階のロビーで、いつも一緒に来る同じ大学の同じ日本語学科で、学び卒業後大学院へ進む予定の1人で、黒髪の毛が凄く長いらしく丸くやや大きめに後ろで確りと束ねて、確りした黒い縁の眼鏡を掛けているのが、良く似合い如何にも聡明に感じて、この子には下手の事言えないな~と思わせるような硬い雰囲気で話す、とっても明るい女性の周さんに学校の宿題の問題を聞きました。

いつものように自分で既に回答した宿題を見てもらい、答え合わせをして、授業を万全に望む覚悟で相互学習するのですが、中国語を書いたりするのは良いのですが、どうしても中国語の文章を読むと、発音がおかしいですよと周さんに言われ、私は、周さんに何度も発音してもらい、周さんの発音する唇の開いている大きさや形や動き、そして出てくる音を聞いて、頭では一応に理解するのですが、発音してみると自分とは違う人が間違えて発音しているようで、そこには本当の自分はいないと思うのです。

それは自分の勝手な思い込みであると言うことが結構長く続いて、1つの単語を周さんの発音した後を鸚鵡返しに出来るまで、例えば、中国語の「好吃ハオチィーと我去ウヲチィ」の発音の仕方を言いますと、吃チィーは、唇を丸く大きく突き出して舌は上の歯の裏に軽く付けて、使い棒をするようにして、強くチィーと発音して、その時に自分の左手の手のひらを口の前に持って行き、チィーと発音した時に息が掛かる事を感じるように発音します。

また、去チュィは、日本語のウの唇の形をしてややすぼめて、両側の唇にやや力を入れて少し横へ引いて口を閉じ気味にチュィと発音します。

周さんの唇を見ていると出来そうな気がして、何回かチャレンジしては跳ね返され、もういい加減出来る頃だと自分で思いながら発音しますが、なかなか合格しないのですが、周さんも優しい女の子だから今のいいでよと何回か言ってはくれるのですが、直ぐできない状況でした。

私の時間が終わり、周さんの聞きたいことを尋ねると今日は「日本には、侘びと寂びがあるでしょう。その違いを教えてください。」と言われました。

私は、驚いて声には出さずに心の中で叫んでいました。どう言えば良いのだろうと心中思ったのは数秒だったと思います。なぜなら、何かを言わないといけないのは間違い無い時の空間だったからです。

そして、周さんに自分の心を悟られないように考えていたら、ふっと高校生の頃のことが思い浮かんで来たのです。

私は、周さんに侘びと言うのは、自分はこう思うのだけどと、前置きをして、私が昔いや今から40年位前に高校生だった頃、同級生のお母さんが、お茶の先生をしていてその同級生の家へ遊びに行くと、庭に木々や花が植えてある、中に小さなとても狭い雰囲気の、何の飾り気も無い室疎な重々しい雰囲気を感じさせる一軒の茶室が作ってあり、3畳半位の狭い部屋で5,6人入ると一杯になるその茶室に入るときに、一度庭に外履きで出て50センチ位の楕円形の大きさの石がきちんと並べてあるその上を、3,4歩歩いて体を丸く小さくして縦70センチ位で横45センチ位の長方形の型の所からその茶室へ1人通ずつ入って行き順番に中で端から座り、もう座っている和服を着た日本独特の美を感じさせるうっとりとする、いつもとは雰囲気の違う人に変身して普段の自分をどこかに置き忘れてきているような女性数人が、古風な柄模様が美しい和服姿で正座してものも言わずにいる中で、静かに、これから始まる千利休の境地に近づけるだろうと言う儀式を味わえると勘違いしている私達3人の高校生がそこにいるのですと話しました。

そして、私は、周さんに今話した茶室の中で抹茶を昔ながらの古風な儀式にのっとり1人ずつ飲む時に味会う、このなんともいえない雰囲気や、この茶室などの奥ゆかしい面持ちなど全部併せ持った雰囲気と言うか、独特のその場にいて体で感じる感性と言う五感で感じるものを詫びと言い、茶道から来ている言葉だと思いますと説明らしきものを、1人自分の世界に滴りながら話していました。

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