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オンライン講座でルシア・ベルリン「沈黙」を読みました
9月22日にNHK文化センターのオンライン講座「英語で読みたい!アメリカ文学」でルシア・ベルリンの「沈黙」を読みました。これは著者の自伝的な作品で、第二次世界大戦前後の、孤独な子ども時代が描かれています。
彼女は他地域からエルパソにやってきた変わった子どもとして扱われ、学校にも上手くなじめず、家では母親に無視され、かといって同居している祖父母にも守ってもらえません。父親は兵士として戦争にいっています。そんな中、叔父が唯一の味方なのですが、彼もまたどこかへ行ってしまいます。
隣の家に住むシリア人の女の子と主人公は仲良くなり、家族同然に扱ってもらい、ようやく子どもらしい気持ちを取り戻します。けれどもそんな日々も突然終わってしまいます。
物語っている現在と過去の視点が交錯していて、簡単な言葉で綴られてはいるものの、なかなか読み取るのが難しい作品になっています。けれども受講生の方々は、我が事として主人公の苦悩や喜びと共に生きてくれました。講座をやっていてとても楽しかったです。受講生の皆様、どうもありがとうございました。
次回は10月18日で、テキストはジュンパ・ラヒリの「停電の夜」にです。次も楽しみです。
https://www.nhk-cul.co.jp/programs/program_1265550.html