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第10回SCCしずおかコピー大賞 独りごと反省会

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SCCが開校する「コピーの学校」。その教頭として「第10回SCCしずおかコピー大賞」のファイナリスト作品で反省会をしています。 全60作品を教頭はどう考えるのか!? 独断と偏見、…
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2020年7月の記事一覧

《第10回SCCしずおかコピー大賞 独りごと反省会。》 vol.43

課題5: 気軽に、楽しく、カウンセリングを受けたくなるコピー  ・軽い気持ちで。軽い気持ちに。コトバには、物理的な重さはない。だが、音として、文字として、人から人に投げかけられたコトバには、脳ではなく心で感じとれる重さがあると思う。それも、投げかける人と受け取る人が、必ずしも同じ重さを感じることは少なく、受け取る人が違えば、これもまた重さに違いが生じる。 コトバが面白いのか、人間が面白いのか?! もしかしたら、この二つが揃うからこそ面白いのかもしれない。 このコピーは軽い

《第10回SCCしずおかコピー大賞 独りごと反省会。》 vol.44

課題5: 気軽に、楽しく、カウンセリングを受けたくなるコピー ・なんとなく、来ていいよ。  何度となく、来ていいよ。人は見た目が肝心。第一印象では、その人のイメージの9割が決まるとも言われますが、果たしてコピーではどうなのか?! 確かに、私も「コトバの佇まい」ということをお伝えしてきました。平仮名、片仮名、漢字、アルファベット、句読点、など。日本語を構成する文字や記号の組み合わせによって、読みやすさや意図した意味の読み込みやすさを計算に入れたとき、この佇まいによる誘導は効果

《第10回SCCしずおかコピー大賞 独りごと反省会。》 vol.45

課題5: 気軽に、楽しく、カウンセリングを受けたくなるコピー ・きくよ! コピーのコトバは、一つの意味だけを伝えるより短いコトバほどいい。覚えさせるためには、使役させるためには、余計なコトバは邪魔になり、複数の意味は無駄になる。 「きくよ!」は、ブレることを知らない最強のコピーが、学生賞に選ばれたと言えるのかもしれない。 このコピー、好きか嫌いかと言われれば、好きではない。でも、選ばれたと言われれば、コピーの強さに納得もさせられる。 心理学によって、心の状態は学問として

《第10回SCCしずおかコピー大賞 独りごと反省会。》 vol.46

課題5: 気軽に、楽しく、カウンセリングを受けたくなるコピー ・思ってたより、おもってくれた。 かつて『想定の範囲内です』というコトバが流行った。当時から、そして今でも、私は、このコトバが嫌いだ。 何とも他人を小馬鹿にしたコトバではないか。明らかにマウンティングを意識し、自分がコトバを投げかけた他者よりも上であることを公言している。礼節を欠くだけでなく、神にでもなったような思い上がりを感じずにはいられない。 人が想像しうる想定など、宇宙を含めた全世界の事象で考えれば、一隅