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平成の失敗プロジェクトになってしまうのか、悲願の国産中型飛行機に有望国から転落した工業団地の再起を願う
寒暖の差が激し過ぎて、みなさま体調管理の方は大丈夫でしょうか?
私は、ちょっと、いや大分危ない・・・のですが、それでも先週末は、政府機関の研究会と学会に参画しておりました。
気になったテーマは2つ。
一つはミャンマーです。現在、タイの選挙も、予想外に若者支持の党が伸びて、投票率は1位ながら、軍にかなり足をひっぱられそうですが、完全に、軍によって、国が押し潰されそうになっているのがミャンマーです。
ミャンマーにおいて、日本が官民一体で開発したのがティラワ工業団地、トヨタもスズキも入居しており、かつ撤退した訳ではなく、再起の可能性を捨てている訳ではなさそうです。他方で、今年8月までに予定されていた選挙は、半年前に延期が決まったのですが、スーチー氏が率いる国民民主連盟(NLD)の解散によって、国際社会への復帰の道はほぼ見えなくなってしまっています。
日本の支援でインフラを一から立ち上げ、周辺国と同レベルの工業団地として開所したティラワ工業団地で、日本企業は粘り腰をみせていますが、確かな光明は見えない状況が続いています。
概算しかわかりませんが、総額数千億円規模の投資にはなりそうです。
さらに、こちらはアジアから外れ、日本になりますが、悲願の航空機スペースジェット(旧MRJ)の事例が、経営学の組織論の視座で報告されました。
個人的には、既に苦戦に苦戦を重ね、無論、米国における型式証明は取れていないものの、機体自体は完成して、既に飛んでいる状態。飛行高度制限などもあるようですが、なにしろ現物がある本物の中型国産飛行機です。
さらに、友好関係の米ボーイングが競合他社であるブラジルのエンブラエルに接近する非常事態も、三菱航空機の親会社の三菱重工はカナダのボンバルディアを傘下に収めるなど、かなりのカウンターでのやり取りがあり、コロナで3年間航空需要が消えたとはいえ、ボーイングとエアバスが手を付けていない中型機には再起の機会はありそうにも見えましたが、結局総額1兆円もの大プロジェクトは、頓挫したと伝えられています。
ミャンマーティラワはまだ再起の可能性はありますが、スペースジェットはかなり厳しそうです。
個人的には、これらの報告は、単純にサンクコストと割り切ることはできないように思えます。本当に、組織の問題や、型式証明、下請けが元受けになるのは無理・・・、そもそも、エンジンを作れるには米欧の3社しかない・・・という話なのか、それとも、日本の航空機産業への強烈な何らかの圧力があったのか。
そもそも、莫大な軍需需要などがなければ、研究開発コストがかかり過ぎて、航空産業は、やはり、現代の日本には難しいのか。
ホンダジェットは、米国内の研究開発・生産に一貫してこだわって成功しています。素晴らしいことです。他方で、この方式では、日本のGDPには寄与せず、あくまで米国のGDPへの寄与となります。
例えば中国の場合は、国内市場が大きく、米国の型式証明なしでも、中型機を商業化しており、新興国にも輸出していきそうな気配です。日本の場合は、そうはいかないことはわかります。
ですが、この米国に型式証明には、透明性の高い明確なルールがある・・・と言い切れるのかどうか・・・。
大挑戦は終わり、身の程を超えていた・・・それを批判してクローズでは・・・・報われません。
人生においても、一大挑戦が実を結ばないことは度々あります。
果たして、これらの事例もまたそういうことなのか・・・。
私は非常に諦めの悪いタイプなので、ミャンマーはいずれ復活、翼も復活することをまだ諦めたくはありません。正面突破は難しそうでうすので姿、形はかなり変わるかもしれませんが、まだ違う形で粘れないのか。戦前大陸を走った特急あじあ号が新幹線のベースになり、戦前東洋最大の航空機メーカーは、戦後自動車で奮闘してきました。
七転八起に強く期待したい・・・そう総括した先週末でした。