【仕事紹介】「ライブ制作」って何してんの?②〜おカネって・・・〜

前回からの続き。

<さぁ、スケジュールが組めました!>
今回は、ちょっとお金の動きの話をば。

さぁ、コンサートのスケジュールが組めました!となると、
次に気になるのは当然ながら「予算」
の話。

CDが売れない時代と言われて久しい現在、アーティストさんの収益を得る手段は
多様化しています。
コンサートにおける収益ももちろん大事。
かつては、
「CDさえ売れれば元がとれる!CDを売るためにいろんな土地でライブをするのだ〜!」
と、言えたのも今は昔。
活動を継続していくためにはしっかり見つめる必要があります。


さて前回も使った画像を用いたいと思います。

画像1

会場スケジュールが確定する=最大の集客数が決まる!
=最大のチケット収入が決まる!と、いうことです。
例えば、めんどくさいので一律にしちゃいますが
500人の会場で、
七大都市(東名阪に加えて、札幌福岡仙台広島)
で、各地1公演ずつ開催した場合、最大3500人です。
もし、チケットが1枚¥5000だった場合、
最大でのチケット収入は¥5,000×3500人=¥17,500,000

イッセンナナヒャクゴジュウマンエン。
そりゃもう大金です。笑
ぜーんぶ売り切れ!SOLD OUT!になればまぁいいのですが
世の中そんなに甘くありません。
日程によっても差が出るし、各地方によっても人気のパロメータは様々です。

ここでは仮に全体の80%のチケットが売れたと仮定します。
すると、予算上の収入は¥14,000,000-
これでもとてもとても大きなお金なのですが、
この-¥3,500,000の差がとても大きかったりします。

各地のプロモーターさんとやりとりして、まず
「最低限、コンサートを"運営"するための経費」を算出します。
例えば当たり前なのが
・会場利用費
ですね。
それ以外に、、、
・新幹線や飛行機の移動交通費
・宿泊費
・会場での食事代や飲み物などのケータリング費
・コンサート現場での運営人件費
→皆さんのチケットをもぎってくれるお兄さん・お姉さんたちの人件費とかも
ここ。これらは各地プロモーターさんの責任のもと集まってくれています。
などなど。

大体ですがこの時点でチケット収入の65%〜75%ほどが消費される
と考えてもらって問題ないでしょう。
(あくまでこの規模の場合)

制作の腕の見せ所は
まず、いかに工夫して↑の最低限コンサートを行う経費を削減するか。と、
残った金額をどのように効率的に使うか。
の2点に制作それぞれの知識・技術。そして精神。笑
これらをフル活用します。

前回軽く触れた
「移動行程」などは最も削減しやすい(まずするべき)ポイントの
1つだったりします。
スケジュールがバラバラで、
北海道の次は広島。その次は仙台
などとなってしまうと、日程の間隔を空けなければいけないことは当然ですが、
その分飛行機に乗る回数や、宿泊日数が増えてしまいますよね?
まず、ここをいかに効率的にしていくか。が、大事なポイントです。

そして次に(やっと制作らしい)
いかにしてこの残ったお金を使って、より良いコンサートにしていくか!
っと、いうことをアーティストさん・プロダクションと考えていきます。

例えば、ライブハウスであれば、一般的に
会場スタッフの方で音響さんや照明さんは
対応していただけます。

ところが、「このコンサートは会場によって見え方に差をつけたくない!」
「このタイミングでこの照明がつくことが演出的にとても大事なんだ!」
と、いうライブになる場合。
「よし!照明さんはツアーに帯同してもらって各地のクオリティを
引き上げよう!」
っと、、、まぁこうなります。
必然的に
それにかかる機材費や人件費は当然ですが
運搬費や、当然ながら交通・宿泊費も増していくことになります。

だから規模によってはたくさんの機材と一緒に
メンバー&スタッフみんなで車で各地に移動したり。。。

それをいかにやりくりしていくのか。。。
が、ライブ制作の腕の見せ所なのです。
 
(なんか、、ダークサイド的感じですね。
なんか書いてて「あんまりこの仕事面白くなさそう」
って思われそうなんで心配。笑
楽しいことはたくさんありますがそれはまた今度。笑)

ここで、いったいライブ制作の収入はどこから?
と、いう疑問を持たれる方もいるとは思います

ズバリ「チケット収入」が、我々の収入に直結します。
ここまでの話や、上の図のような作り方においては
コンサートを開催するに当たっての売上も経費も
「ライブ制作」に集約して集まります。

ライブ制作は、ここで集まった売上から、かかった経費を差っ引いて、
そして、そのチケット売上の中から数%を自社の利益としていただき、
残った収入をアーティストさん及びプロダクションにお返しします。

次はもっと楽しそうな話にしましょう。。。
次の記事に続く・・・

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