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シャイネスの壁-シャイネス(1)-

シャイは訓練でうまく付き合えるようになる

シャイは訓練でうまく付き合えるようになる、というので"シャイネス・ワークブック"を読んだ。。。というか参照した。

実は、シャイネスは存在は知っていたが、本で読むのははじめてだ。著者はカルドゥッチ。パーソナリティ心理学の14,300円もする本を書いているガチな研究者ぽい。

読もうと思った背景は、自分が触れ合う人、特に若手からシャイネスを感じる場面が多いからだ。自分は長年色々な経験をしてきたため、かなりヘアリーな心臓を持っているので対象ではないように思う。

余談だが、シャイではなく、謝意であれば今日は強い要請がある。

過去に書いたもので言うと、この話に似ている。

シャイネスとは

シャイネスは、いわゆるシャイの学術用語だ。あがり症ともいわれる。内向的とは異なる。内向的は、一人で活動するのを好むが、必要に迫られれば社交的になれる。一方、シャイネスは、人付き合いに苦手意識があるが、他の人たちと一緒にいたいというものだ。

以下が定義だ。

社会的状況の前・中・後に自分はダメだという確信を抱くことにより恐怖の感情や行動抑制という形で現れる感情的、認知的、行動的要因の結果、社会的状況にうまく反応できないことを示す概念

内向的は一人で活動するのを好むが、シャイネスは他の人と一緒にいたいという気持がある。内向的は必要に迫られれば社交的になれるが、シャイネスは必要に迫られても苦手意識があり、社交的になれない。

つまり、内向的は自分で一人でいることを選択しているが、シャイネスは一人でいることを選択させられているわけだ。この選択の自由度を自分の手に取り戻すことが、シャイネスをコントロールすることだ。

成果を出したいが、話しかけられない若手を数々見てきている。当社では「コミュニケーションの壁」と呼んでいるが、これはまさにシャイネスの壁なのかもしれない。

シャイなことの問題

シャイな人は人生で夢を叶えたり、目標を達成できなくなることがあるため、損をする。

こういうと、内向的だといいらしいという声もありそうだ。

ただ、前述のとおり、内向的とシャイは別物なのだ。

後天的にシャイになる

先天的な気質に抑制気質(inhibited temperament)があるが、シャイはそれによるものではない。

上記はよくわからなかった。追加で別な文献「セレクション社会心理学 人づきあいの技術(サイエンス社)」を調査したところ、社会的不安と対人的抑制という特徴をもつ情動的-行動的症候群をシャイネスと呼ぶそうです。(リアリィ1986)シャイネスには、「状態(state)シャイネス」と「特性(trait)シャイネス」があり、前者が状況的で人前に出たとき、誰かの前だけでおこるもの。後者が対人場面全般で起こるもので、人格特性だとのこと。その程度が高い人がシャイということでした。自己の経験と他者のモデリングからシャイネスは学習されるようです。

後天的な自我(自意識過剰、否定的自己評価、過度の自己認識)と関連したもので、先天的だと思われがちだが、それほ思い込みだという。

後天的な経験が、どんどんシャイネスを強化することがあるのだろう。

シャイネスは複合的で一時しのぎが効かない

シャイネスにより、身体、心、自己に反応が現れる。※ここでいう、身体、心、自己というフレームワークにはあまりピンとこない。

身体反応は、口が乾く、ドキドキするといったもの。心の中の思考現象としては、人から否定的に見られているといったもの。自己に関する現象としては、自分自身のアイデンティティと自尊心の葛藤といった形で現れる。

そして、一時しのぎの方法が効かない複雑なものなのである。

こうした、複雑性の高いものは、反復訓練が活きる分野である。僕のやっているゲームを使ったアプローチもできそうだ。

---次回は②として、シャイネスへのアプローチを掘り下げたい。


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