奈良旅行記(4)-三輪山に登る-
6月1日に三輪山(みわやま)に登拝した。
今回の奈良は三輪山に登るのが主目的だった。
三輪山は、日本史での頻出ワードだ。僕のテーマとしている人間理解の根っこであるような気がするし、読んでいる本における単語「三輪山」の頻度が高く、一度登ってみたいと思っていた。体験しておくことで解像度が上がると思ったのだ。
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禁足地三輪山
大神神社(おおみわじんじゃ)。神と書いて「みわ」と読む。そのご神体とされるのが山「三輪山」だ。
かつて、三輪山は禁足地で神職にのみ登頂を許されたという。以前読んだ本に、筆頭格として登場していた。禁足地については以下で書いているのを思い出した。
現在でも入山には厳しいルールが課される。登拝を目的とすること。写真撮影やスケッチ、山内の石や植物の持ち出し、勧誘行為などを禁止することなどだ。
ネット情報では、山では不思議なことが起こり、山で起きたことや見聞したことを他言してはならないあった。ただ、これは事実ではなかったようだ。登山前に説明を受けた際にはそのようなことは言われなかった。
もちろん、聖地であることは間違いなく、それを軽々しく書くのは避けたいため、僕も山中での出来事を書くつもりはない。パンフレットで公開されている話だけを書くつもりだ。
三島由紀夫と三輪山
桜井駅では以下のようなパンフレットが貼られていた。
以下が該当の本で、後日購入してみた。三島由紀夫作品は初めてで、この4部作がその遺作ということだ。
三輪山に関する部分を中心に読んでみたのだが、全体に漂うトーンが真っ直ぐな自分とは合わなかった。しかし、三島由紀夫ほどの作家が三輪山に魅せられていたというのは間違いない。これには期待が高まる。
大神神社と国造り
さて、まずは大神神社から始めたい。
僕は「何を拝んでいるのか」に関心がある。正体の分からないものを拝むのは恐ろしい。なので、祭神には注目する。
三輪山の祭神は大物主命(オオモノヌシ)である。配神には、大己貴命と少彦名命とある。
日本神話では、3名とも知名度上位で登場回数も多い。
ここからは少しマニアックなので、有料にして隠しておくことにします。
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