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能動の能について考えてみた

能動的とか能動態という言葉をみたときに、なんだか違和感がないだろうか?

能って何?

この疑問をずっと抱えていた。

能は中国語由来

能くと書いたとき、それは能(よ)くと読む。ほかにも能(あた)うなどがあるだろう。が、その使われ方はわかりにくい。

「柔能く剛を制す」。この意味がわかるだろうか。普通の日本語ではない語順と感じないだろうか。

それもそのはず、「能く」は中国語を漢文読みしたときにでてくる助動詞だからだ。

能は「できる」という意味

能く、能うとは「できる」という意味だ。能くというと形容詞に見えるが、助動詞で、可能を表す。柔能く剛を制すは、柔は剛を制する「ことができる」という意味になる。

「能わず」ならできないという意味になる。

中国語の「できる」の表現

中国語には英語でcanとbe able toがあるように、いくつかの「できる」がある。中国語を勉強した人なら、能、会、可以の3つが助動詞であり、可能をあらわすと知っているはずだ。(僕のHSKレベルは2級というゴミレベルなので、間違ってたらすません。会が学んだ結果できること、能は能力がありできること、可以は客観的条件や状況が備わってできることだそうだ。)

能動といった場合、能レ動(レはレ点)なので、「動ける」という意味になる。

余談だが、もう少し詳しくいうと、動くことができる力が備わっているという意味合いになる。会ではなく能であるということは、後天的ではなく先天的に備わってることで可能だという意味になる(うろ覚え)。

そんな風に考えたら、能動と受動は必ずしも反対概念ではないのではないかもと思った。

余談 中動態

國分功一郎氏が、能動でも受動でもなく中動を2つの中間的概念として書いていた。

僕は中動態がある言語は学んだことがないためよくわからないが、能動は意識的な動きであり、中動は無意識的な動きだそうだ。意識と無意識ならこれも反対概念だ。

無意識での選択という文脈であれば、自動思考という認知心理学の概念がある。思考が飛ぶような話ならばマインドワンダリングにもつながる。

今後書きたいこと

このあたりは、以前からちょこちょこ書いている、知覚と認知や、コンシャスとアンコンシャスバイアス、発達障害とかとも絡む部分だ。

以下、以前知覚について講演したときのスライド。

こちらは、アンコンシャスバイアスに関する連載記事

こちらは、発達障害に関して行った調査

コロナ後のバタバタで顛末ついてないことが多い。

昨日から、頭痛がひどく、昨夜は早めに帰り、帰宅し、午前中はゆっくりしたが、まだ良くない。

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