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Uターン日記 2020年11月

1(日)
起床、朝食。
準備をして再び田んぼへ。
8時にH君が撮影に来るまでに、全ての刈り取った稲を結える。
H君が来たので、次の作業、ハゼ掛けのため、稲架を立てる。が、足も横の棒も20年以上放置されていたものなので、虫食いや劣化が酷く折れたりしてなかなか進まない。竹を切りに行く時間はないので少し不安な感じだけどなんとか立て、稲を掛けて行く。
あと少しというところで竹と木が折れて崩れてやり直し。想定外の折れ方だったので勉強になった。来年はちゃんと竹を切り出すところから準備しておこうと思う。
何とか全ての稲を掛け終わるが、かなり予想していたより時間がオーバーしてしまい、米麦連続不耕起直播を続けるため、急いで裸麦と小麦を播く。
そのあと繁生しすぎた草を刈り倒し、隣の放棄地から刈り草を運んで、鳥に蒔いた麦を食べられないように隠す。思っていたより沢山の刈り草が必要で、インタビューを撮る時間が無くなりそうだったので、先にインタビューを撮ってもらう。考えはしっかりあるのに、色んな要因があって今ここにいるということをうまくまとめられず悔しい。
H君には昼食をとってもらいたいので、先に切り上げてもらい、走って刈り草敷を終わらせる。足が攣るぐらい急いで何とか終わって自宅へ。
シャワーを浴びて、ジャケットパンツの外着に着替える。以前ジャージで市議の友達がいる場所に出掛けて、人を紹介したいからもう少しTPOを考えた格好をして来てくれと言われたから時間はなかったが5分でシャワー着替え髪のセットを終える。掛川城の下にある大日本報徳社へSPACの演劇を観に行くため急いで出なきゃ行けないのにバイクのエンジンがなかなか掛からず家を出れたのが4分前で焦るが何とか間に合う。が、マスクを忘れて制作さんに頂く。
観劇。掛川で演劇を見るということ、これから掛川で演劇をやるだろうということ、それを考えたくて一度観ておきたくてきたので、来て良かった。ただ無料で不特定多数に屋外で老若男女に見せるということ、こういう条件の中でやることは多いと思うが、自分が面白いと思えるものをプライドを捨てずにやるっていうのはなかなか難しいだろうなと思った。
終演後、SPACの方を少し話をして帰宅。
昼食を軽くとって、山パラでの芋掘り大会の準備。姉が近所のママ友に声を掛けて、二軒は鬼滅の刃を映画館に観に行くため不参加だったが、僕の友人家族を含め、子供9人、大人7人になって、皆楽しんでくれたようで良かった。初めて通り掛かりではなく計画して山パラに人を集めて、近所の人との交流の場を作るっていう、これが山崎パラダイスを作った意図でもあったので良かった。
斜向かいに住んでいるOさんが、僕の中学の同級生の妹さんだと知り、急に距離が近くなった気がした。Oさんは控えめで、子供たちも控えめで、お兄ちゃんも控えめだった。控えめな人が俺は好きだなあと思った。
ご近所さんが帰った後に、友達と山パラで話す。久しぶりに連絡をとって来てくれた高校の同級生のMさんは今ガンを患っていて抗がん剤治療中。うちの母も抗がん剤治療をしていた時とてもしんどそうだったが、今は何が良かったのか治療をやめたものの調子良く過ごしている。Mさんとは中学の塾の頃から知り合いで、10年くらい前に僕の劇団で「快快のゴリラ」というイベントを池袋西口公園でやった際にオープニングとしてアメージンググレイスを歌ってくれた。あの時撮影してくれていたH君がまた今日撮影してくれていて、Mさんがまた今日もいてくれたことが嬉しかった。無農薬の野菜を食べて欲しかったし、ハチミツも渡したかったので、今日抗がん剤治療で疲れてたら行かないかもと言っていたのにがんばって来てくれてうれしかった。
H君を見送り、芋掘りに来てくれたみんなを見送り、稲刈りも撮影も終わって、本当にホッとして、帰宅して夕食。
風呂に入って、早々に就寝。本当に疲れ切っていたのでたっぷり眠る。

2(月)
起床。
山パラへ。風除け、目隠しにライ麦を山パラの周りにぐるっと播く。
通路に刈り草を作るようにオーチャードグラスとライ麦を播く。
今年実らなかった柿の木の周りに緑肥として、ヘアリーベッチを播く。
長姉がうちに昼食を食べにくると聞いていたので、野菜を収穫。
ネギ、タカナ、パセリ、イタリアンパセリの苗を移植。
帰宅して、昼食。
田んぼへ。はざ掛けが倒れてなくてとりあえずほっとする。昨日は急いで刈り草を掛けたので、むぎの顔が見えている場所があったので刈り草を追加で掛ける。
使わなかったワラを山パラへ運んで帰宅。
ちょうど長姉が車で来た。
姪っ子たちの運動会のビデオを見せてもらう。しっかり鬼滅の刃の曲で踊っていた。
少し買い物に出掛けてから、友人Kちゃんとお茶。山崎城としてのコンテナハウスの話をしたら彼女が渋い反応だったと伝えたら、画像を見せてくれた。外装次第でかなりオシャレで俺が理想だと感じる家の感じだったので再び山崎城(家)を建てる夢が膨らむ。
整形外科へ行き、指の様子を見てもらう。二日も経ってから来て怒られるかなあって思ったが、やはりここの先生はサバサバしていてフランクで、まあ大丈夫っしょってノリで安心した。
ドラッグストアで明日からの舞台公演に向けて、指のテーピング類を買って帰宅、夕食。
風呂に入って、絆創膏やテーピングの貼り方を色々試す。
前回公演の記録動画を確認。次でAチームの千秋楽だが、見直すとまだまだ良くできそう。オリジナルメンバーの過去動画も確認して修正案を考える。
就寝。

3(火)
起床、梅ちゃんの小屋掃除、朝食。
ラジオ体操をyoutube でダウンロードしようとしたがうまくいかず諦める。
ソラマメとエンドウの発芽具合を土を掘って確かめるがあまり良くなさそう。ソラマメは深く埋めすぎたかもしれないと思い、上の土をどける。
演劇の変更点を本当に実現できるか軽く動いて確認する。
電車で静岡へ向かい、小屋入り前にパルコへ行き、気になっていたダウンジャケットのブランドが置いてあるお店へ。欲しかったパターンはなかったが、試着してみる。黒を買おうと思っていたが思っていたより似合わなかったのでやめる。お店のお姉さんがフランクな人でパーソナルカラーの話で少し盛り上がる。買わずにすみませんと言って店を出る。静岡市民文化会館に小屋入り。
久しぶりに音楽監督のT川さんに会えて嬉しかった。こんな気持ちになるなんて、すっかり仲間になったなあと思う。
怪我した手をスタッフさんたちに気遣ってもらい、本当に俳優としても百姓としても恥ずかしい。
場当たり稽古。身体は軽い。
休憩をとって、ドレスリハーサル。SPAC関係者が15名ほど観劇にくる。改善点を意識しながらやる。が、そんなに良くなったという感覚がなかった。自分が課題をこなそうとしているだけで、楽しんでいないということに気づく。この作品は出演者が楽しんでいないと成り立たないというか最後のピースがはまらない。
終演後、演出助手のT石さんと話をしていて、演出のジャンやロレンゾがずっと言っていた、行儀良くならず、めちゃくちゃにやってほしいという言葉を思い出す。
明日は楽しんで掻き回していきたいと思う。
電車で帰宅。姉が飲みに行くために車で駅に来たので代わりに乗って帰って欲しいとのことで車で帰る。自転車は駐車場に置きっぱなしになるが、このくらいのイレギュラーなことには対応してもらえるだろうとそのままにする。
帰宅して夕食、風呂。
疲れてすぐ就寝。

4(水)
起床。
昨日のドレスリハーサルの映像確認。なんかもう細々したことより、楽しんで行儀良くならないようにする方が大事だと思う。
朝食を食べて、ずっと色とサイズを迷っていたダウンをネットで購入。すっきり。最近お金をたくさん使っている。コロナで色んな助成が出ているが、たしかに経済は回るかも。でも大手のネット通販ばかりだと潤うのは大手ばかり。地元のお店でお金を使わないとと思うものの、やはりユニクロとかにいっちゃうよなあと思い、もう色んなものが淘汰され今更戻らない感はある。せめてカインズよりジャンボエンチョーをひいきにしようと思う。
母に駅まで送ってもらい、電車で静岡へ。
本番。これまでほぼ中学生にしか見せておらず、今回の場所はほぼ高校生のみ。反応がよくわからない。本番中にふと高校生にとって演劇って何だろうと思う。特に今回の公園はおならをとてもたくさん使っている。お約束のベタなものとして良いとは思うけど、それで笑いを取ろうとしていると思われるとつらいなあと思う。高校生は中学生よりずっと自由にネットで色んなものを選んで見ていると思う。お笑いにしても、僕が中学の頃はごっつええ感じとか見てて、ダウンタウンと比べられたらそりゃ笑わせるって意味では敵わない。演劇は笑わせるのが目的では無いけれど、そこは入り口として大きいと思う。どうすべきかと考えて、とりあえず振り切った大人を見せようと切り替えてやる。
本番後に楽屋でこの話をしたら、M島さんが効率悪いって思うだろうねー、でもそう思わせて良いんじゃ無い?と言っていてなるほどなあと思う。
昼寝。楽屋に座布団が100枚以上は積んであったので24枚使ってセミダブルくらいの広さにしたが、広すぎて落ち着かない。隣で最年長T彦さんが4枚で慎ましやかに寝てるのを見て、地で足るを知るって感じだなあと思う。
2度目の本番。定時制高校生。留学生っぽい子たちもいた。
なんか挑発的になってしまったんじゃないかと思う。これじゃ愛してもらえないなあって終わってから思って反省する。こちらが閉じては絶対にいけないと思う。
電車の時間まで微妙に空いたので、ラーメンを食べてから、電車で掛川へ。
昨日車で帰ってしまったので、駐輪場に置きっぱなしの自転車に、札が貼ってあり「お金と一緒に箱に入れておいて」とあったが無視して帰宅。
家に帰って蜂蜜の糖度を測ろうと、ネット通販の糖度計を使おうとするが不良品。返品手続きをする。来年、ミツバチの群を増やせたらデジタルのいいやつを買おう。
乾かしていた自家採種のナスを閉まって、風呂に入って、今日の記録動画を確認して就寝。

5(木)
起床、玉ねぎ苗に水やり、朝食。
姪が昨日幼稚園でもらった作り物の食べ物を色々見せてくれる。お店屋さんごっこをしたらしいがクオリティが高くて驚く。最近の幼稚園すごいなと思う。多分ネットで気軽に情報を得られるようになった影響だと思う。ネットが無ければ、俺が今やっている狩猟、自然農、養蜂なんかも本当にハードルが高かったろうし、ネットすごい。
自転車で駅へ。駐輪場で何か言われるかなあと思ったが、おじさんが気持ちよく挨拶してくれて、券売機であらかじめ出して置いてくれた駐輪券を持ってスムーズにいくようにしていた。このおじさんの気分を害する様なら帰りにお金を入れていこうと思った。
電車で静岡へ、劇場入り。
1回目10:30公演。学生相手でなければなかなか無い時間設定。なんとか身体を起こしてやり切る。
終わってみたら、オリジナルキャストのK島さん、K長谷さん、が楽屋にいて驚いた。特に何も言われることなく、うかつに何か言えない雰囲気だったので、あまり喋らなかった。
昼寝をして2回目14:30開演。観客のノリが良かった。あまり変なことを考えず集中してやれた。
16:30には電車に乗り、帰路へ。
帰宅して夕食。風呂。
20時から快快の打ち合わせ。ベアリングの会社のイベントに出るのに、ベアリングっぽいメイクを試す。自分で適当にメイクした姿を見てツボにハマってしまう。快快だと気軽にふざけられてすぐ楽しくなってしまう。本当に爺さん婆さんになるまで続けたい。
就寝。

6(金)
起床、山パラへ。
朝に色々やることがあって迷ったが、共演者のSちゃんが野菜を一度欲しいと言っていたので今日でラストチャンスと思って、野菜の収穫。
電車で静岡へ。
隣の女がめちゃくちゃ眠って寄りかかってくる。最初は高校生だと思っていたので受験とか部活で大変何だろうなと思っていたが、よく見たら制服じゃなくてトライバルパターンみたいなのを着てて、いつもなら特に肩に頭を置かれても気にしないが、昨日届いたばかりのお気に入りのダウンを来ていたので、頭を擦り付けられるのが気分が悪く、何度と避けるが全然起きないし、オタクっぽいし、起きたらゲームやりだすし、嫌な気持ちになる。
10:30、14:30と公演。
新キャストバージョンの1ヶ月ちょっと静岡県内を回ったツアーも今日で千穐楽。
Mしまうさんが、10:30の終演後に袖で、「次で最後よ、好きにやっちゃいなさい、付いてくわよ」と声をかけてくれて、かっこよすぎて震える。が、好きにやっちゃうためのリハーサルで、やはり気持ちだけでやり切ることはできなかった。有無を言わさず、自分がいけてると思うことを提示したかったが、今回そこには辿り着けなかった。悔しい。
翻訳のHさんとキャストのSちゃん、M島さん、制作のMちゃんと食事。
M島さんは何か急用があったらしいが、無理してスクーターで来てくれて、お酒は一切のまずに、全部奢って帰って行った。
この方は、地域のスーパーの半額弁当のことを網羅していて、恥ずかしげもなくその情報をみんなに大声で開示していて、でも決してケチなわけじゃなく、そこで浮いたお金をコロナで困っている地元のインド料理屋で一度に5000円分の弁当を買ったりしている。
どこでどうお金を使うかってことで、この世の中で生きていくってことに対して誠実。
俺は、自分の聖書に手を当てて恥じることなく生きていて品がある人が好きだなあって思って、素晴らしい人すぎて、「一生ついていきます」と軽々しく言ってしまった。
M島会があったら入ります。
終電で帰宅して就寝。

7(土)
起床。
ソラマメとサヤエンドウの種をポットに播き苗づくり。
山パラの作付けを計画するために見に行く。これから、タマネギや大根、小松菜を作りたいがどこに植え付けるか決めきれず帰宅。
家の前の畑に、大根と小松菜の種を撒く。
朝食。
新幹線で東京へ。今日はひさしぶりに快快の仕事で青山スパイラルへ。
NSKというベアリング会社のフォーラムに出演する。ユーモアがテーマで、ゲストに林家たい平さんとかイグノーベル賞とった渡辺さん、極地建築家、エキソニモ、伊藤あささんとかがいて楽しみ、きっとめちゃくちゃ面白い話をするんだろうなあと思う。
東京につき、快快の文美さんがフェスティバルトーキョーで制作している顔ハメパネルを見るのと、バーバーマエのマスターとお姉さんに挨拶に行く。久々に東京で会う人達はとても温かく迎えてくれて嬉しかった。
文美さんと合流して青山スパイラルへ。色々準備をしてから、本番。
意外と人のプレゼンを聞きながら、コメンタリーをするのは難しくて、快快のメンツのノリにもなんかバイブスが合わず早々にだんまりを決め込んでしまい、情けなくなる。特に林家たい平さんが裸一貫で資料も何も使わずトークのみでユーモアのプレゼンをしていて、ユーモアというのは受け取る側が感じるものだと言っているのを聞いて、かつらを被って青く塗りたくってメイクしている自分の今の状況が、自分よがりの押し付けのユーモアだと思い、しかも頭も働かずだんまりを決め込んでいて、仕事としてお金をもらっているという状況が耐えがたく涙が出そうになる。
途中から開き直って適当にやり出したらだんだん楽しくなってきたけれど、4時間の生放送は長かった。
終わった後、スパイラルの多分偉い女性が「面白かった、良かった、名言も沢山あって」、と言ってくれたのでまあ良かったかなあとも思ったが、お土産の粗品としてNSKの方が、かるたとボールペンを持ってきてくれた際、言葉を詰まらせた感じで「あの、メイクとか面白くて、ありがとうございました。」と言われた時、主催の会社の方を面白がらせることができなかったことが申し訳なかった。
ベアリングのNSKさん、会社のやっていることが固いので、社会的貢献としてこういうイベントをやるとかとても素晴らしい取り組みで本当に応援したいと思ったのでもっと力になりたかった。
新幹線で掛川へ。もっとたくさんの人に会いたかったが、全然会えなかった。まあ、また来よう。
静岡辺りから大雨で、自転車で帰るのどうしようかなあと思っていたら、ちょうど姉が連絡をくれて車で迎えに来てくれるとのこと。大雨だ→こーじを迎えにいこうと考えてくれることが家族だなあ、ありがたいなあと思う。
新幹線のなかで時間潰しにダウンロードしたスマホのゲームをやり続けてしまって、帰宅してからもダラダラ1時間くらいやってしまう。やってても面白いわけでもないのにやり続けてしまうことにうんざりして、消去して風呂へ。
就寝。

8(日)
起床、朝食。
山パラへ行き野菜の収穫。
緑ナスはまだなりそうだが、紫のナスはもう終わりですって感じだったので、全て収穫して、株を取り払う。
姉がママ友とサツマイモ掘りを今日できるように、サツマイモのツルを刈り取る。
家に帰って姪を連れて、今日お友達が来たら、どの野菜が収穫できるかを説明する。
帰宅して、リハーサルへ行く準備をして、電車でSPACへ向かう。
リハーサル。昨日一日東京での仕事を挟んだことで、だいぶ気持ちが切り替わり、出演者でなくアンダーなんだという感じになった。
これまで僕が代役を務めていたK島さんが戻ってきて、他も全てオリジナルキャストに戻り、流石だなあと思う。ずっと四苦八苦していたシーンとかも新しいエッセンスというか、そうやることもできたんだと発見。
次に一度だけ僕がK島さんの代役として入る機会があるので、その時に更に良くなりそうで楽しみ。
全体稽古のあと、少し楽器練習をして帰宅。
帰りにコンビニでお菓子を買う。
夕食、風呂。
エールアートプロジェクトの担当者と電話で話。
文化庁の継続支援助成金の書類不備を直す。
アニメを見ながらお菓子を食べて就寝。

9(月)
起床、梅ちゃん放鳥。
山パラへ行き、小松菜の種播き、キクイモ収穫、生姜収穫。
帰宅して遅めの朝食。
大石種苗店へ行き、春菊の種を買う。タマネギの苗が100本700円で、すごく立派なやつだったから、来年は種からやらずに買っても良いかもなと思う。今年も保険としてここで苗を買っても良いなと検討する。
駅に向かい電車でリハーサルへ。
リハーサルを終えて帰宅。
夕食、風呂。
姉がパートを始めようとしている。履歴書に書く職歴が水商売だと落とされるかなあ、でもなんで書けば良いかなあと言っていて、俺的には姉はちゃんとした人で真っ当なので雇うから、ちゃんと面接さえしてもらえればオッケーってなるだろうなあと思う。
終身。

10(火)
起床。梅ちゃんの小屋掃除。
ヨーグルトと味噌汁の朝食。
山パラへ行き、ニンニクに自作のぼかし肥を追肥。密閉していなかったのでおぞましい量の蛆虫的な虫がいる。大量の蝿が発生したら嫌だなあと思って踏み潰してみたものの、そのままばら撒けば鳥が食べてくれるだろうと思ってそのまま撒くことにする。
中葉春菊と小松菜の種播き。
余白一本ネギと極早生タマネギの苗の植え付け。
早めの昼食を済ませて、おにぎりを作って、バイクで劇場入り。掛川市生涯学習センター。自分が高校生の時に初観劇した思い出の地。高校生の演劇トラウマを作らないようにしたい。
オリジナルキャストに戻り、壮観。涙が出そうになる。
アンダーということで帰りが遅くなる。
バイクのバッテリーが死にかけていて、ライトも弱く、ウインカーは反応しない。
帰宅して夕食。プリンターのインクエラーが直らなかったので全て純正インクに変えたら一発で直った。今後は純正にしようと思う。
作業ついでにバイクのバッテリー液のチェック、ほとんどなくなっていたので補充。スマホのライトでやるのはほんと効率が悪かったが、明日の朝は山パラの作業をしたかったので夜のうちに終わらせる。
入浴。就寝。

11(水)
起床、朝食にバナナとヨーグルト。東京にいた際はほぼ毎日よくこの組み合わせで食べていたが、実家に戻ってからは全然。
バナナには幸福成分が入っているらしい。
山パラへ行き、種蒔きしたグリンピースの芽の状況を確認。草マルチが厚かったからかあまりうまく行っていなかったので追加で播く。
ニンニクに油粕で作った液肥をあげる。
帰宅して、山へ。
途中時々バイトしている親戚の家により、持続化給付金的なお給料をもらう。
蜂場へ行き、久々に内検。蜂が一切ウロウロしていなかったので、退去してしまったか心配になったが、ちゃんと中にいたのでほっとする。もう9時過ぎなのに、寒いからだと思う。もう一度採蜜しても良さそう。
帰りに小屋から脱穀用のザルを回収して帰宅。
おにぎりを作ってバイクで劇場入り。
リハーサル、ドレスリハーサル。
サラッとしていて、何も感じなかった。身内ウケというか既に人となりをしっているからあの人がこんなことやってるっていうので楽しめるのはあるが、そんなことなしに凌駕してほしいなあと思う。まあお客さんと作るものなので観客が入らないとわからないなあと思う。が、よく演出のジャンが言っていた行儀良くならないってことが大事だろうなと思う。今回はオリジナルキャストだが、新キャストバージョンもこんな感じだったのか気になる。
特に感想も求められなかったし、何も言わなかったが、オリジナルキャストのK島さんが見終わって僕に何も言ってくれなかったのもこんな感じだったんだろうかと思う。
帰りに俳優のT彦さんが飲みに行こうと誘ってくれたのでK島さんと3人で軽く飲みに行く。
やっとK島さんにどうだったのか感想を聞くことができて良かった。正直なところ観てもらってからどう接して良いのかわからなくなっていたので、それを感じ取ってT彦さんが飲みに誘ってくれたのかもなあと思う。
T彦さんが結婚して子供が出来てからか、ギラギラが無くなったんだよなあと言っていて、前は自分がやりたいことをやる為に周りに会わさせるという感じだったが、今は周りのやりたいことに合わせると言っていた。以前ならもっと怒ったりとかしていたらしい。二人はアングラ世代で、俺はバブルの恩恵を受けた食費を切り詰めてもやしを食べないで良かった世代。そりゃ言いたくなることもあるだろうなあと思う。
良い時間を過ごせた。
歩いて地元をゆっくり帰る。帰りにコンビニでドーナツを買って、食べ歩き。行儀悪いという気持ちもあるが、立ちションしてこんな感じで生きているってことに恥じないっていう強さを持つって方向もあるよなと思う。
帰宅して入浴、就寝。

12(木)
起床、朝食。
昨日飲んで劇場にバイクを置いてきたので徒歩で劇場入り。
客席から本番を鑑賞。後輩である掛川西高生が鑑賞。
自分が思っていたとおり、全然届かないことに驚く。自分は中高生に少しでも爪痕を残したいと思ってやっていたが、ソフトタッチ、甘噛みもできていなかったんじゃ無いかと思う。
K谷さんに聞き取れなかったらセリフの箇所を全て伝える。大ベテランなのに新米の俺の意見を真摯に聞いてくれて本当に素晴らしいと思う。
昼休み。あてにしていた叔父さんの知り合いに籾摺りを頼めないということがわかって、他の知り合いにあたるとすぐ見つかってほっとする。しかも福岡正信さんのハッピーヒルを育てていると伝えると知っていて嬉しくなる。
バイクを置きに家に帰り、飲めるように自転車に替えて劇場へ。
午後の回。朝の回よりだいぶ良くなっていた。K谷さんはさすがで、一つも聞き取れないセリフが無かった。修正力。
帰りに男性俳優たちと食事へ。M島さんがトラブルに巻き込まれやすい話を聞いて面白かった。家に刑事がきて、世田谷一家殺人事件の犯人に疑われるとかすごい。K島さんがSPACに来た当初ジャガーに乗っていたという話を聞き、夢があるなあと思う。俺は軽トラに乗って劇場入りしているけど、後輩に夢を見せたいと思うとジャガーとか素敵。まあそれは鈴木忠志さんの時代だから成立していたことらしいけど。
掛川の駅前にこんな洒落た飲み屋があるなんて知らなかった。
帰宅して、入浴、就寝。

13(金)
起床、山パラへ行き、インゲンの蔓棚を片付けて、次の苗を植え付ける準備。
帰宅してシャワー、朝食、自転車で劇場へ。
着いてみるとタバコとマスクをポケットから落としていることに気付く。やはり以前無くしたタバコもポケットから落としたようだ。
新しい洋服やバッグは慣れていないことからこういうことをよくしてしまう。気をつけよう。
10:30〜の公演。昨日の公演を受けてオリジナルチームがどう修正していくのか楽しみ。
奥の席で見ていたが、やはりここまでは届かない。横を見ると寝ている学生が多い。大きい場所でやってきたであろう百戦錬磨のSPAC俳優でもここまで届かないのか、、と自分の時はどうだったんだろう、もう一度やる機会があるがその時どうしたら良いだろうと考える。
14:30〜の公演。金谷高校の全校生徒。ノリが良い。キャストも楽しんでやっている感じがして良い公演だった。観客数が少なくて、皆近くで見ているからか、作品がよかったのか、演劇は観客の力を借りて相互の関係性で完成すると俺は思う。
K島さんとYさんと食事へ。K島さんに、僕に俳優として言いたいことないですかと聞いたら、0か100じゃダメで、最低限舞台に立つならこのラインまでは来いよってのはある、俳優を見てどこに隙間というか隙を感じるのか、どういう時に隙ができるのか、それを何で埋めるのか、というのを見ても面白いと思うと教えてもらう。
二人とお別れしてから、舞台監督のOさんに連絡すると昔ながらの中華料理屋の十八番で食事しているとのことで合流する。
昔からあるだけあって、人にも店にも味がある。
帰宅して風呂、就寝。

14(土)
起床、朝食。
母と、父の墓参りへ。
帰宅して、畑に差していた使用済みの野菜のネームプレートのマジックを全て消す。大体5月9月に種蒔きをしていたんだなあと思う。
バイクで劇場入り。
中高生鑑賞ではなく、初めての一般公開。
笑って欲しいところで全て笑っている。中高生と一般でここまで違うか!と思う。
昨日K島さんが言っていたのを参考に俳優のどこに隙があるかというある意味意地悪な見方をしていたがほとんど隙はなかった。
スピーカーのK谷さんがアドリブで最初に語っていた口上が素晴らしくて、演劇というのはお客様と作るものです、一つご協力をお願いいたしますっていうのがその通りの公演だった。
終わった後に出演者に、俺も出たかったでしょと聞かれたが、もともと出る予定ではなく中高生のみに俺はやる契約だったので、出たかったとは思わなかった。今日のようにどうしたら中高生に届けられるのか、中高生と一緒に今回の演劇を作りたい、ということを考えていた。
次の沼津公演のために片付けをして帰宅。
ホームセンターへ行き、養蜂用の木材を見るが、木材カットサービスの時間が終わっていたので、検討だけにする。その後100均とユニクロへ。
帰宅して夕食。
姪が図書館で借りてきた本を母に投げつけていたので叱る。
風呂、就寝。

15(日)
起床。
録画しておいたNHKのドキュメンタリー、ノーナレの「おいらは農家」ってやつを見る。あまり面白くなかった。石原裕次郎に憧れているというその男の子はおもしろかったが、自給自足を目指すという志は良いけれど、野菜を育てるだけじゃ無理だし、まだ色々わかってないなあと思う。
あと、俺と同じく独り身で親に世話になっているんだろうなあと思った。自分のドキュメンタリーを作る際、結婚するということは対外的にポイントだと思う。
農家のSさんに、自給自足なんて偉そうにと前に僕が言われて、たしかにその通りだと思った。この一年で米、麦、肉、蜂蜜、野菜、果物と手に入れられる様になり、食べ物に関しては贅沢言わなければ自給自足に近づけたと自負はしているが、とても自給自足は無理だということがわかった。試してそれをわかった上でどう生きていくか、まだスタートラインだ。
米を脱穀する為に朝露が乾燥するのを待つ時間何をするか迷う。
山パラへ行き、紫玉ねぎの植え付け。
サツマイモを植えていたところに雑草堆肥と籾殻燻炭をすき込み、玉ねぎを植え付ける準備。
10時を過ぎて、山パラの朝露も無くなったので、田んぼへ行き脱穀。
この間ばら撒いた裸麦が芽を出していた。足踏み脱穀機で脱穀。
知り合った農家さんが来て、がんばれーと言って大根をくれる。牛を飼っていて、その牛糞で作った堆肥だけで作ったらしいがとても立派だった。
そのあと神主さんが来て、売ってくれると言っていたワラの見に来て、長さが思っていたより短くてあんまりだなあって感じだったので残念。知り合いは増やすとこういう良いことあるぞとりんごをくれる。
軽トラで初めましてのおじさんが訪ねてきて、色々米の品種のこととか聞いてきて、ブドウを育てている農家さんらしい。ペットとして飼っているヤギ2頭の寝床用に藁を5束くらい欲しいと言ってきたのでどうぞと答えると農作業の帰りにまた寄りますとのこと。
脱穀してみるとちゃんと実っていない米が目立ち、袋に詰めても、体積に対してだいぶ軽い。あまり期待出来ないなあと寂しい気持ちになるが、干していた稲の半分くらい量の倒れずにいた稲を脱穀し出すと、量も質も全然違い、いい感じ。
ヤギのおじさんが帰りがけに顔を出し、Sおじさんと親戚だと聞き、僕の遠い親戚であることもわかった。話していたらミツバチの待箱を置かせてもらっていたのはこの人の土地だと判明する。
結局、4/5くらい脱穀したところで日暮れで時間切れ。今の季節の日暮れはつるべ落としというくらい早いとSおじさんに聞く。つるべが何かわかっていなかったが井戸の水を汲み上げるやつのことらしい。
米俵を編める人を紹介してもらおうとしたが、最後にやったのが神社に奉納する米俵で5年ほど前で、道具も捨てちゃったし忘れちゃったとのこと。残念だが、神主さんに聞けばまだ米俵を奉納している人がいれば聞けると思った。
帰宅して風呂、夕食。
記録動画をHDDに移そうとするが、不調でうまくいかない。デジタルは便利だけど嫌だ。
就寝。

16(月)
起床、朝食。
田んぼへ行き、脱穀済の藁を片付ける。本当は全て田んぼにばら撒いて還元したいが、ご近所さんがしめ縄作りに欲しいと言っていたのと、神主さんが売ってやるから取っておいてと言ったので半分ほど田んぼから出して、あとは振りまく。
来年の種籾用にそのままにしておいた稲を刈り取り、干す。
朝露が乾いてきた頃に、脱穀の続き。
藁を欲しがっていたIさんに電話をして、勝手に持っていってと伝える。
紹介してもらった、籾摺りをしてくれるHさんに電話をして住所を伺い、今日が都合が良いとのことなので向かう。
Hさん宅に着き、足踏み脱穀機で脱穀したものをチェックしてもらうと、細かい藁や、脱穀しきれていない穂が付いていて大変そうだけど、どうにかしようということで、明日やる予定だったのを、急遽試しながら今からやってくれるとのこと。撮影をさせて欲しいというと快く応じてくれて、自分もyoutube に小屋の建て方とかアップしたりしていたと言っていた。
籾摺り機と乾燥機のある山へ原付に乗ったHさんに続いて車で向かう。
籾摺り機に入れるものの、やはりワラクズが多く上手くいかなかったので、乾燥機に入れてゴミを飛ばしてみよう、と試してくれたら上手くいった。
籾摺りが終わった玄米が出てくる。嬉しかった。
結局、米袋二袋強で72kgの玄米になった。未熟な米などのはじかれたクズ米が沢山でた。鶏は喜んで食べるとのことで、紹介してくれたSさんちに鶏にあげようと持ち帰る。
Hさんは気のいい方で、色々教えてくれた。籾摺り機や乾燥機も今手放す農家さんが多いから3万くらいで手に入るから買えばと言われるが、場所もないし、大掛かりになるのや嫌なのでと言ったら、なら足踏み脱穀機でやるのもいいかもね、うちに唐箕があるから今度あげるよとのこと。小麦の脱穀の際に扇風機で選別したし、今回も唐箕があったら良かったので、次に麦を脱穀する際に借りようと思う。
いつもは1袋600円でやってるけど1000円で良いよと言ってくれる。手間をかけさせたのにまけてもらってほんと感謝。
帰宅して昼食。
隣の畑のSさんが、いつも草刈りありがとうと柿を持って家を訪れる。
ちょうど竹取りに誘おうと思っていたので、今から行かないかと聞くとちょうど今から行こうとしていたけど軽トラじゃないと長いままで運べないから助かるということで、一緒に川沿いに生えている竹の場所へ行く。
僕が刈り取り、Sさんが結えて、二人で運ぶ。警察に見つかったら確実に違反取られるレベルの車からのはみ出しっぷりで、二人でヒヤヒヤしながら畑へ。なんとかパトカーには会わずに畑にたどり着き、良かった〜と二人で喜ぶ。いくつになっても男ってこうだよなあと思う。
Sさんが、夏の暑さにやられて、もう畑を辞めようとしていたが、涼しくなってまたやる気になった様で良かった。
帰宅して、ホームセンターへ。
ミツバチの給餌用の枠を作る為に材料を買う。そのままSおじさん宅へ借りていた道具を返しに行く。
神社に米俵を奉納している人がいるんじゃないか、そして知り合った神主さんに聞けば紹介してもらえるんじゃないかと思い、神社へお参りに行く。神主さんは二つの神社を掛け持っている様でいなかったが、田んぼでお世話になっている地元の神社に初詣。
コイン精米機へ行き、精米。とうとうお米が食べられる状態にまでなった。感無量。
友達のKちゃんとお茶をして、帰宅。
夕食、風呂。
明日お米を炊いてもらおうと母にお願いする。思っていたより、カメムシに食われて黒くなっている米が混じっていた様で、母と姉と姪で取り除いてくれる。大変な作業。
俺一人なら気にせず食べるが、見た目は良くないのでしょうがないが、申し訳ない。人にあげるにも申し訳ない感じだが、あげたい人がいるので、自分でも選別をしてみたがめちゃくちゃ大変だ。今のSPACの座組のみんなにあげたいと思っていたが、選別を考えると無理だ、残念。
来年は虫が大量に出ない様、窒素過多にならない様に気をつけようと思う。
結局米俵を作れる人に知り合えなかったので、ネットで調べる。やはり動画を見てもよくわからないし、色んなやり方があって混乱する。地域に根ざしたやり方を地元の人に伝授されたかった。
ついでに正月飾りの作り方も調べる。
藁に負けた手首が痒い。
就寝。

17(火)
起床、梅ちゃんの小屋掃除。
朝食、初めて自分で作った米。炊く前もそうだったがいつも食べているSおじさんが作ったキヌムスメより、黄色っぽい。味の少し違い淡白な気がする。
山パラへ行き、M婆さんがくれた紫玉ねぎの植え付け。それをしていたら、アパートにいた野良猫に近付いて話し掛けているおばさんが居て、きっと僕にも話しかけて来るだろうなと思っていたらやはり話しかけてきた。
広くやってるけど農家さんかと聞かれるが、ただ育てて余った分は配っていると言うと驚かれる。紫玉ねぎを植え付けていると言うと、100本とかじゃなくもう少し少量で売ってくれたらプランターでもやれるのにと言っていたので5本あげる。お礼を言われさようなら。喜んでくれたなら嬉しい。
豆用に棚を竹で作る。組んでいるうちにだんだんワクワクしてきて、どんな風に組めば楽しいかなあとか強度が上がるかなあとか考えていたら、ふとこんなワクワクして農作業していられてすごく幸せだなあと感じる。
昨日、黒い、虫食いの米を母姉姪が手作業で選別するのがすごく大変そうだったので、昨日籾摺りをしてくれたHさんに電話で何か選別の方法がないか聞くと、無農薬で自然農法の米に虫食いの黒い米が混じってしまうのは当然で、虫が食わない米より食う米の方が美味いってことだし、それを受け入れられない人にはあげなければいいし、Hさんは米袋に自然農法の米と入れているらしい。聞いて気が楽になった。が、虫に食べられない生態系のバランスを田んぼで作ることができれば虫食いも減ると思うから来年はそこを意識してやりたい。
米俵を作るために、ワラの袴を外す作業。一本一本やっていたらとても時間が掛かり、途方もないし、軍手も摩擦ですぐ穴があいてしまった。
Sさんが来て、何をしているのか聞かれたので米俵作ろうとしていると言うと、Sさんは作ったことがあるらしかった。自分の家の建前の時に作ったらしい。昔は建前の餅まきの時に、俵に紅白餅?を詰めて屋根の上からばら撒いていたらしい。
思わぬところで心強い助っ人。覚えているかわからないが手が欲しければ午後声を掛けてくれたらとのこと。
山バラのピクニックスペースにSさんが来たのは初めてで1時間近く話して昼飯だと言って帰っていった。
投網の網も編めるそうだ。その話の流れできいたが目の前の逆川にはウナギが今もいるっぽい。今の演劇の座組みにいる掛川出身のT彦さんも昔逆川でウナギを釣ったらしい。春になったら竹筒の罠を作ってトライしてみたい。父もそうやって子供の頃ウナギを取っていたらしいし。
帰宅して昼食。冷めた米は、いつものキヌムスメよりぱさついていてツヤも無い気がした。
ネットで見たコモ(米俵の胴の部分)を編むための道具を作り、山パラで編み始める。M婆さんが畑に来ていたので紫玉ねぎの苗のお礼を言って米俵のことを尋ねると、子供の頃作っているのを見ていたと言うので、来てもらってみてもらう。
ネットには色んなやり方があって混乱していたが、ここら辺の人がどの方法でやっていたかわかって良かった。やはり色々どうやったらいい具合に出来るのかは試行錯誤が必要で、一発で上手くはいかず、隙間だらけのコモになってしまった。
時間があれば作り直したかったが、今日中に作らないといけないから次の工程へ。今週末に彼女の実家を訪ねる際に、プロポーズをちゃんとしようと思っていて、その時に米俵持っていったら、食い物には困らせないよって親御さんに一応筋通るかなってのと、面白がってもらえたらというのと、俺のDIYの本気度をわかってもらえたらと思って急いで作っている。
桟俵(米俵の蓋部分を2つ)作り。M婆さんが記臆で編み方を教えてくれるが、どうしても編めている感じがしないので、スマホで確認するとやはり違っていて編めていなかった。
二人で動画を確認してやっと編めたが、10kgくらいの小さい米俵を作ろうとしているので、いまいちワラの量と長さがわからず、綺麗にできなかった。
1つ編み終えたところでM婆さんは畑仕事に戻っていったが、かれこれ1時間近く話をした。昔(M婆さんは80オーバー)は、「米袋もなかったから、米俵を夜なべして作るしかなかった。うちは農家だったので食べ物には困らなかったから人にも配ったりしていたら、先生がお礼に、トイレ用に学校で使ったプリントを持ってきてくれた。昔はものが本当になくてトイレットペーパーすら無かったから(戦後という意味で)、麦わらを切って箱に入れてトイレットペーパー代わりに使っていたり、ワラ草履を履いていたから編むこともできた、亡くなった旦那は小学生のころは元気で一日で草履を壊してしまう人だった」。旦那さんの話をしている時のMさんの顔を見て、ほんと好きだったんだなあ、小学生の頃から知ってるとかまだ地域で経済が回っていた昔の人っぽいなあと思う。
ピクニックスペースで米俵を編みながら色んな話をゆっくり聞けて良かった。
何とか米俵を編み終えて、ついでに余ったワラで正月飾りを作る。
Sさんが、正月飾りと神社のしめ縄では左右の巻き方が逆転みたいなことを午前中言っていたが忘れてしまったので適当に巻く。米俵より簡単だったが、美しいものを作るにはまだまだ経験をしないと無理だ。
日暮れ前に編み物が終わったので、田んぼへ。
昨日刈り取った稲の部分に小麦を蒔いて、イネワラを振りかける。
帰宅してシャワー、夕食。
夕食後、米俵を組み立て、袋もに詰めた米を入れて完成。
思ったより大きくなってしまう。彼女かは、最近親戚に米をもらったばかりであまり米はいらないからほんと少しでいいと言われたのと、カメムシに食われて黒くなった米が結構混じっていたので、米俵を持って行くことはやめて、父にお供えする。
人にあげる玄米を小分けにする。黒い部分を外すのはダルいし、無害なので、もう選別するのはやめて、今年の成果として、今の僕の米作りの実力ですってことでそのまま食べてもらえばいいやと考えを改める。
就寝。

18(水)
起床。
玄米のまま炊いた米を食べる。玄米なら虫食いの黒い米も目立たず、良い感じ。
しおにぎりを昼食用に作って、電車でSPACへ。
バスで沼津市民文化センターに小屋入り。
場当たり。暗い中客席で見ていたらうつらうつらしてしまう。
すっかり、アンダーという立場に慣れて気が緩んでしまっている。
ドレスリハーサルを客席最後列で見る。この劇場は掛川に比べて音が良くて届く。
掛川の小屋にメガネを忘れて持っていなかったので、正直見えないので、よくわからないが掛川よりは届いている気がする。
こう感じるのが、掛川で初めて外から見て届かなさにショックを受けたところからただ慣れてしまったのか、ここが届いているのかわからない。もう諦めたんだろうか。
食欲が湧かなかったのでホテルに帰ってダラダラ。
21時になってやはり何か食べておこうと思って、1番近くの中華料理屋を調べて夕食。
店構えから美味しくなさそうだったが面倒なので入る。
思った通り内装が変な感じで、中華料理って感じじゃなく、洋食っていうか居酒屋っていうか、テーブルには飲みかけのマウントレーニアと店主のものと思われるジャンパー。
カウンターで待っていると、目の前に並んでいるからの酒瓶の油と埃の溜まり具合に料理が届く前から嫌になる。
料理が届いて割り箸を出そうとプラケースを開けると最後の一本、なんかコロナ禍でこの状態ってのが嫌だがしょうがない。
ティッシュは箱に汁が飛んだ跡がついてるし、この嫌悪感はなんだろう。
きたない中華料理屋は好きだけど、この店はただ店主のだらしなさからくる汚さって感じだから嫌なんだと気付く。
そこで食べたチャーハンが本当に家庭の味過ぎて驚く。全くうちで母が作るチャーハンと一緒、ニンジンが入ってるのとか、味付けに中華系のもの使ってない感じとか、お皿までヤマザキ春のパン祭りなんじゃないかと思う(違うと思うけど)。
帰宅してシャワー、就寝。

19(木)
起床。
ホテルで朝食。メニューが少なすぎて驚く。しゅうまい、焼きそば、スクランブルエッグ、ウインナー、ゆで卵、以上。
すっかりコンビニで買い物をするのを辞めようと思っていたのに買っていた。思えば昨日も。
劇場入りして1回目の本番。最大人数で700人強。客席最後列で感激。暗くなるとすぐ眠くなってしまい、耳では聞いているけど目は閉じている状態、というか寝ていた。代役として来ていて、気になるところがあればメモして伝えようとノートをペンを持っていたのに、一切メモすることなく寝てしまっていた。
正直、この作品は大ホールには向いていないと思った。諦めたくなかったが、様式美で見せるような作品ではないから見えれば届くものではないと思った。反応がある客席も前方だけな感じがした。
午後の2回目。200人弱。全員に届いている感じがした。観客の最後列と通路を挟んで見ていたが、また寝てしまった。
終演後、片付けをして、K島さん、Y治さんと食事。ギリシアの
今日で一度このツアーから二週間ほど離れるからまだゆっくり話したことない人たちと話したかったが、皆電話に出てくれずホテルに帰って洗濯をする。
暇すぎてスマホでゲームをやり出していつのまにか寝落ち。

20(金)
起床。
チェックアウトの準備。
朝食ビュッフェに行くと終わりかけで片付けていたので、エスプレッソだけもらう。
貧乏症でタダなら食べるってくらいだったのでちょうどよかった。残ったものが捨てられるだろうけど、もし捨てられないならば、こういったことから少しずつ消費が減って、環境問題にプラスになるかもしれない。貧乏症も良くないなと思うが、僕みたいな人がそういったところでお金を倹約して慎ましやかに暮らすということも大事と思う。
まあこんな考え方のみみっちいやつは流行らないから、もっと大胆に豪快に生きないと考えを広めることはできないよね。
お腹は空いていなかったし、調子も食べない方が良い。
リハーサル、昨日K島さんに伝えたことを修正してくれていて、うれしかった。
沼津の最終公演。700人強。最後列で観劇。やはり途中で寝落ちしてしまう。目の前の列の5人も全員寝落ちしていた。どうしたらここまで届けられるんだろう。
舞台からエネルギーを飛ばす、届ける、という話によくなるが、距離的には舞台から最後列まで、「おーい!そこの君」と声を掛ければ全然コミュニケーション取れる感じなので、あまり難しく考えず、そこにいる人とコミュニケーションを取ろうとするってことを意識すればいいんだな、と思う。まあ、観客は一人ではないし、セリフのやり取りをするのは舞台上の役者となので、それを見せるというコミュニケーションだから複雑にはなるだろうけど、居酒屋で沢山の人がいる中で、他の人を意識しつつ人と話すっていうのの、大きいバージョンと思えばいいのかもしれない。次試してみよう。
終わって片付け、荷造り。
アンダーという不測の事態が起きなければ1番楽しているポジションなのでなるべく働くようにしないとと思う。
バスでSPACへ向かう。
電車で帰宅。
姉が駅に迎えに来てくれ、掛川スーパーで彼女のリクエストのハンバーグを買って帰宅。姉はUNIQLOのバイトに受からなかったらしい。残念。
夕食を食べ、明日彼女の実家に行くために荷造り。
作った米俵を解き、もう一度ワラの状態にしてもう一度小さく作り直す。
二回目ということで何が上手くいかなかったか考えて、やり直すとかなり上達した。
3時間ほど掛けて終了。これなら持って行っても縁起物として迷惑がられないと思う。
地元に帰っての1年間のトライアルで、自分が地元でどんな生活が出来るのか見えてきた。肉の他、蜂蜜と米も手に入れられるようになり、農地も借りて広がり、SPACでの仕事も出来るようになった。
ただ、米俵を持って娘さんと結婚させてくださいって、食べ物はどうにかするので、不安でしょうが僕の生きる力を信じて任せてくださいってことで、ギャグでも真剣でもあるんだけど、このユーモア通じるかなと不安もある。こんな小さな米俵と娘を交換みたいに取られたら良くないなあと思う。
風呂に入って就寝。

21(土)
起床、朝食。
荷造り。柚子を収穫。
始発の新幹線で郡山へ。
東京での乗り換え時間がシビアすぎて焦るがなんとか乗り換えに間に合う。
車内は意外と人が多く、コロナが心配。6〜7分で空気は全て入れ替わるとアナウンス。
飲み物を買ってこなかったことを後悔。
9:30に郡山に到着。
彼女が迎えに来てくれて、スタバでコーヒーを買って、モールでケーキを買って、彼女の実家へ。
着くと早々にお父さん、お母さん、兄夫婦に迎えられ、皆でコーヒーを飲む。東京でバンドマンだったお兄ちゃんは家業を継ぐことになって結婚もしてすっかり落ち着いていてドギマギしてしまった。
東京を通ってきたということで、シャワーを浴びて洋服を全て洗うことになる。気持ちの問題で、そこまでしなくても、、と思っていたがやったらスッキリしたので、まあよかった。
昼食を食べに歩いて支那そば屋さんへ。昔一度行ったことがあるお店。90過ぎのおじいさん、おばあさんが切り盛りしている。
おじいさんが彫ったという能面が壁中に飾ってある。
とうがらし焼肉ラーメンというのがイチオシなのでそれを注文。手にジェルをやったか聞かれてやったと答えると、お利口さんだからとお菓子をふたつくれた。
出来上がったラーメンはおじいさんが持ってきてくれたが、焦げて黒いものは甘みを出すために炒めた玉ねぎで毒じゃないからと言われる。
出来上がりが写真とも記憶とも大分違ったが、まあこんなもんかと思って食べる。美味しかった。
帰り、「ご馳走様でした、美味しかったです」と伝えると、「お元気で!」と言われてなかなか無い返しで驚くが、気分が良く満面の笑みで手を振って店を出る。
彼女にラーメンあんな感じだったっけ?と聞くと、おじいちゃんが失敗したのを誤魔化したらしい。そりゃ90過ぎてれば失敗することもあるだろうし、それも含めて来てよかった。
南川渓谷というところを散歩。ホームレスっぽいおじいさんが何か川でしていて、魚でもとっているのかなあと思って見ていたら、声を掛けられる。
話を聞くと、川の流れが落ち葉とかで留まるとよくないから、それを解消しているらしい。聞けばホームレスではなく、もともと、日産やホンダ、三菱と渡り歩いたエンジニアらしく今は退職後。
ここら辺は鯉の養殖が盛んだったから、川の流れが留まるってるのとか昔から気になってしまうから、これが日課らしい。なかなか人のためにってできることじゃないから素晴らしいと思う。正直なところ、その作業やってもやらなくても変わらないんじゃ、、と思った。ライターも頂く。
ドラッグストアによってから、彼女の家に帰る。
少しお昼寝をさせてもらう。
夜から、家族と食事へ。比内鶏のお店へ。美味しかった。いつももてなして頂いてありがたい。
喫煙所でお父さんと秘密の話じゃないけど、腹を割って今回順番が逆になってしまって申し訳けど、指輪を持ってきて、まだ受け取ってもらえるかわからないですが、ちゃんと結婚する気で来たことを伝えると、娘も本当に嬉しそうな顔をしているからありがとう、と言ってくれた。
僕が米俵を持ってきたのも、お金はそんなに稼げないかもしれないし、子供に金銭的に何かを残すことは出来ないかもしれないけど、これから子供を作ったとしてその子に生きていけるだけの自然環境と力だけは残したいという想い、二人で協力して慎ましやかに暮らせば幸せは築けると思うという僕の今大切にしていることをお父さん達に伝えられて信用してもらえたらということを話す。
俺はお父さんはワンマンで大黒柱として会社を起こして家族を養っているという自負を持っている人だと思っていたが、本人的には本当にそんなことなくて奥さんに支えられて一緒に協力したからここまでこれたんだと言っていて、二人ならばどうにかなるだろうから協力して慎ましやかに頑張ってほしい、ありがとうと言ってもらえて嬉しかった。お父さんとは本当に似ていると思うから(名前も同じこうじだし)、彼女とは衝突も多そうだと思うが笑顔が沢山つくれるように頑張りたい。
帰りにお母さんの運転でミニストップでソフトクリームを買って家へ。この家族は本当に仲が良くてみんな冗談を言うしふざけずにはいられないって感じで、全く冗談を言わないうちとは全く逆だなあと思う。
家に入る前に彼女を呼び止めて、外で指輪を出して結婚してくださいと伝える。目に涙が浮かんでくる。今は受け取れないと言われる。
シチュエーションのことをしっかり考えていなかったが、言うべきは今と思って伝えた。間違えてしまった。もっとちゃんとロマンチックにしなければいけなかったんだろうか。酔っ払ってるし。あー、ミスった、最悪だ。ほんとうは明日11/22のいいふうふの日にしようと思っていたのに、なんかよくわからなくなって言ってしまった。
よく寝付けるようにと彼女がりんご酢をくれた。酔っ払っていたので風呂に入らず就寝。

22(日)
起床、彼女が朝から変な顔をしていて冷たい。朝食も私はいらないから、一人で食べたらと言われるが、流石にお父さんお母さんのところに図々しく俺だけ行く感じもわからず、付き合ってくれた。
朝食後、シャワーを浴びてから彼女の部屋に行くと、一生の一度のことなのに酔払って家の前で適当にプロポーズされても、思い出すのが悲しくなる思い出になるからと言われる。
まあその通りだと思い、やはり自分本意の自分の価値観に甘えたと思い、彼女のことを尊重していなかったなあと反省する。本当は婚約指輪は無くてもいいかなあと思っていたけど、彼女のことを立ててあげることにしたからそれで充分だと甘えていた。
昨日お父さんに教えてもらった酒屋へ、毎年お世話になっている猟師さんへの挨拶用に日本酒を買いに行く。お店の人にお勧めを聞いて純米大吟醸を買うことにする。
その後ご両親と合流してインドカレー屋さんへ。またご馳走になる。
彼女と二人で、休石温泉の旅館へ向かう。チェックインの前に近所のワイナリーへ。試飲したかったので旅館に車を置きに行く。
飲むとどこにも行けなくなるので先に猪苗代湖へちょっとだけ行くことに。
着いてみると、人が居らず、静かでとても良い場所。
ここしか無いでしょってシチュエーションをわざわざ彼女が用意してくれたのに、指輪を持って来ておらず、彼女に言われて車へ指輪を取りに戻る。
受け取るかわからないけどね!と言っていた彼女が受け取ってくれた。よかった。ほっとした。立爪の指輪はクラシックすぎたようで少し気に入らない様子だったが、気に入ってもらえないと嫌だったので、本心でこれが一番素敵だということを伝えると気に入ってくれたようでよかった。
旅館にチェックインして、徒歩でワイナリーへ。
赤白2種とシードル3種を試飲。赤白は薄くて気に入らなかったのでシードルのハーフボトルを買って旅館へ。黒い14歳のスピッツが看板犬。店主さんもいい感じ。
温泉に入る。日帰りの客でごった返していたのでサクッと入って夕食。
夕食は郡山の名物の鯉を初めて食べれるから楽しみにしていた。甘露煮の鯉は思っていたより何の臭みもなく淡白で身がしっかりした貴重なタンパク源という感じで美味しかった。が、甘すぎてそんなに大量に食べられるものではなかったので途中からしんどくなる。親戚の魚金の料理と比べてしまうと、微妙に味付けがズレていて体にスッと入ってこない感じ。
部屋に帰りテレビをつけて、シードルを呑みながらオセロ。1勝1敗。
再び温泉へ。
テレビでヒップホップ講座みたいなのを聞きながら就寝。

23(月)
起床、温泉へ。
朝食に行こうとしたところ、温泉から出てきた彼女に呼ばれて行くと、3匹の4〜50キロくらいのイノシシが窓の外にいた。初めて群れているイノシシを見たので興奮したし可愛いかった。こちらに気付いて山に慌てて戻っていった。
俺といると野生動物とよく会うと彼女が言っていたが、俺といると野生動物に会うようなところによく行っているからだろうと思う。
朝食。夕食より朝食の方が口にあった。
チェックアウトして、再び猪苗代湖へ。前は雪が積もって白鳥がいる時に行ったが、今回は雪が少なくオナガガモの群れが沢山いた。かわいい。
二人で今後のことを話したかったのでカフェに行ったが営業時間前だったので、代わりに牧場へ行く。ウサギとヤギとひつじの触れ合いコーナーに行く。沢山触れ合えて楽しかった。
ソフトクリームを食べると、めちゃくちゃ濃厚でチーズっぽい香りもして美味しかった。ガーンジィ牛という品種らしい。
昼食に石筵という蕎麦屋で新そばを食べる。店のこだわりで冷たい蕎麦しかメニューに無かったので、店内も寒いしめちゃくちゃ冷えるが美味しかった。夏なら更にうまかったと思う。
郡山の開成館という喫茶店で彼女とケーキセットを食べながら今後の話をする。
プロポーズして親にお互い挨拶して婚姻届を出すだけくらいに軽く考えていたが、親に話す前にまず、いつどこで式をあげるか、いつ入籍するか、家族の会食、の前にまず結納とか色々あるようで、俺が適当すぎたのでちょっと揉めてしまう。結納とか今は地方の旧家名家だけのものだと思っていたがそういうことじゃなかったみたい。まず調べるところからだ。危ない、成田離婚前に結婚すらできないところだった。
実家に戻り、お互い落ち着いてちゃんと話をしたら考えていること、大事にしたいことは同じだったので良かった。
俺が帰る前にまたご両親にご飯を誘ってもらったので、サクッと牛タンを食べに駅前に行くことに。
出発前にタイミングを見計らってお父さんと二人きりでタバコを吸いに行く。昨日話した指輪の話はくれぐれも彼女には話さないでくださいとお願いする。
色々しっかり二人で決めてから、お互いのご両親には話そう、それまで両親には秘密にしようとのことだったから。もう昨日話しちゃっていたけど、それは俺なりの筋の通し方だったけど、彼女のことを尊重しないと行けない
今後、こういうことで色々彼女と揉めることは沢山あるだろうけど、好きだからちゃんとコミュニケーションをとっていきたいと思う。
牛タンは美味しかった。
また彼女のお父さんとタバコを吸っていたら、郡山の駅前のイルミネーションの話になり、このイルミネーションは開成山公園に市税を使ってお父さんたちの仲間で始めたことを今は駅前にできるようになったらしい。仙台のイルミネーションに比べたら大したことないし、無駄だという人もいるけれど、これを見て喜んでくれる人がいるなら(実際前を歩いていた彼女とお母さんは喜んでいた)、良いという話を聞いて素晴らしいし、俺もそういうことを掛川でやりたいと思う。お父さんはロータリーとか色々社会貢献するために組合に入っている。
駅のお土産コーナーで皆から手土産を一品ずつ頂いてリュックもスーツケースもパンパンになって、皆に改札まで見送ってもらい、集団就職する息子を見送るような感じになり笑ってしまう。
新幹線で郡山から掛川へ。三連休の最終日に東京を通るので、万が一にもコロナを持ち帰らないように、手洗い、消毒、こまめな水分補給に気をつける。
母に駅まで車で迎えに来てもらい帰宅。
夕食を郡山で食べたものの、母が作ったオムライスがあったので食べて、風呂に入り、父にお土産をお供えして、就寝。

24(火)
起床、梅ちゃんの小屋掃除、朝食。
山パラへ行き、タマネギの苗の植え付け。
近所の子がいたので、芋掘りに放課後おいでと誘う。
ニンニク周りの雑草刈り。
軽トラで通り掛かりの農業をしている町内の方が話しかけてきたので、色々話をする。
今年は異常気象で野菜が色々ダメだったが、来年はもっとダメだろうと言っていて同感。このままいけば異常が日常になる。やはり外で働いている人の感覚は近いなあと思う。
今蒔ける種があるか聞くと、色々種袋を見せてくれた。うんざりするほど色んな品種を育てまくっていてその細かさに驚く。
畑から収穫物以外は何も持ち出さないって言っててそこは同感。
野菜を収穫。
家に帰り昼食。
昼食後、山パラへ行き枯れたキクイモ、ソルゴーの片付け。キクイモの枝は木質化していて朽ちるのに時間が相当かかりそうなので、伐採木としてまとめて業者のところへ運ぼうと思っていたが、何も持ち出さないということで、面倒だが小さく折って積み上げて朽ちさせることにする。
Mばあさんが来て、キャベツの苗をくれたので植え付ける。キクイモを育てていたのでどう料理しているか聞くと、自分では食べず全て人にあげているらしい。乾燥させれば日持ちするし、粉にしちゃえば薬になるってことなので、彼女の父親に粉にして送ろうと思う。いい消費の仕方がわかって良かった。
一緒に編んだ米俵の完成写真を見せて、米俵と指輪を彼女が受け取ってくれて喜んでくれたことを話すと喜んでくれた。
彼女が郡山にいる事を伝えると、野口英世記念館や五色沼に昔から旅行に行った話をしてくれた。
近所の小学生の子が芋掘りに来なかったので、あんまり興味無かったかなあと思う。ジェネレーションギャップで、おじさんが良かれと思って誘ったもののブッチされるっていう悲しさ。
タマネギ苗を全て植え付け終えたかったので、一人でサツマイモを掘って畝を空けて、タマネギの植え付け。
キクイモも収穫。風除けに沢山植えたが沢山植えすぎた。
帰宅して、ミツバチの給餌用の台を作る。
夕食、シャワー。
ホームセンターへ行き、買い物。
幼なじみのKちゃんと喫茶店でお茶。米俵の写真を見せたら喜んでくれた。プロポーズがうまくいったことを伝えると、祝ってくれた。家や保健のアドバイスをもらう。
帰宅して、彼女と電話。少し体調が良くなく大きな病院で検査を受けるようなので心配になって電話。プロポーズしたばかり、大病でなければ良いが、3日間俺に付き合って疲れさせてしまったろうから、兎にも角にも猫と一緒にのんびりしてくださいと伝える。
キクイモを洗って、スライスして、網に入れて干す。結構な手間だが、糖尿病の薬になると思うと苦にならない。蜂蜜をとったときにも思ったが、体に良いものを病気の人にあげるってことが、今俺がやっていることをとても有意義にしてくれるし、本望だと思う。
そしてプロポーズしたことで、彼女の父親に対する想いも少し深くなったなあと思う。
ミツバチの給餌用に砂糖水を作る。本当は採蜜せずに越冬させるのが安全策だが、思っていたより前回蜂蜜がとれなかったので、温度的にも時期的にもギリギリな為、給餌して越冬リスクを減らすことにする。
風呂に入って、明日の採蜜の準備をして就寝。

25(水)
起床、朝食。
朝食後、母を連れて山に採蜜へ行く。
母にゴープロを渡して撮影をしてもらう。
かなりぎっしり蜜が詰まっていて、いい感じ。
冬越しに備えての蜜をギリギリの時期に分けてもらったので、風呂に浸けて温めておいた砂糖水をあげる。
巣箱の中に入れるように給餌用の台を作ったものの、サイズのミスでうまくいかなかったので、外に砂糖水を置いて帰宅。
初めてミツバチの様子を見た母が興味津々で楽しんでいたので良かった。
帰宅して箱から巣を取り出して、子供を幼稚園のバスに見送って外で立ち話をしている姉のママ友たちに巣蜜をあげる。
帰宅して、今日僕の畑などを見たいと言って訪れるSPAC文芸部のYさんと9ヶ月の娘さんを迎えに車で掛川駅へ。
Yさんと合流して山パラへ。
娘さんはハンモックですぐ眠ってしまった。Yさんとゆっくりお話をするのは初めてなのでおもしろかった。
その後、田んぼ、養蜂の山、山崎山を案内する。
滞在時間が2時間ちょっとしか無かったので急ぎ足になってしまったが、色んな話ができて良かった。
特に譲渡経済という貨幣経済の前に物々交換、というより贈与経済という、何かをあげたから何かをもらうみたいな経済活動があったようで、貨幣経済は関係がそこで終わるが、譲渡経済は大根を頂いたから米をあげるというのは関係がそこで終わらず続くって話で確かに!と思う。
タダより高いものはないって言うけれど、それは高いってことではないと思う。ただその関係の濃さ、想いを重いと思うってことだと思う。貨幣で全て置き換えてしまうと、全てフェア、対価になってしまうというか、でも想いはやはり貨幣で計れないものだからそこを俺は大事にしたいんだと思う。
Yさんに野菜や肉をあげたかったが時間が無かったので巣蜜だけ渡して駅に送る。
帰りに久々にマックで昼食を買って家で食べ、昼寝。
起きて、山パラへ行き、育てたキャベツ苗を植え付け。
野菜の棚を直す。
日が暮れたので帰ろうとすると、昨日芋掘りに誘ってが来なかった近所の子が、畑に来たので、サクッと芋掘りをさせて帰宅。
夕食。
夕食後、Yさんと連絡をとって、譲渡経済の本を教えてもらい、図書館で予約。他にも人を紹介してくれたり、僕の話をしてくれたりしたようでありがたい。あと文化庁の継続支援事業の第4次募集 についてとか。Yさんの奥さんで劇作家のKさんも蜂蜜を喜んでくれたようで良かった。
今日母が撮ってくれた動画を家族で見る。
姉、母、姪が興味を持ってくれてうれしい。
ホームセンターで前後に並んでいて出会ったK林さんが電話をくれる。
メープルシロップを採ったらいいと思うっていうアドバイスをくれる。あと養蜂のやり方とか、タピオカの原料の植物の挿木をくれるとか、色々教えてくれる。K林さんは僕のような事を色々やりたいが、なかなか家庭環境的に大変でそれが落ち着くまでまずは働いてお金を工面しないといけないので、実際やっている僕に興味を持って時々こうやって電話をくれるが、ホームセンターで会って以来一度も会っていない。
いつか落ち着いてお互いのタイミングが合った時にお礼をしたい。
明日、蜂蜜を詰めるための瓶を煮沸消毒。
風呂に入って、母と姉の話を少しして、Yさんが東京芸術祭2020で行ったシンポジウムのアーカイブをYouTubeで視聴。
よく聞く話だが、経済学者の水野さんが上位2500人が持つ全財産が下位46億人が持つ全財産より多いと言う話で、そりゃ世界平和にならないわ、みんなで幸せになれるわけないわと思う。テレワークは分断を起こす、エッセンシャルワーカーは代替可能ではない。舞台芸術は必要だ!という話。俺が舞台芸術に関わっているのは適職だと思った。
以下メモ
適者生存、弱肉強食、グローバリゼーションは2500人側の理論で、努力したものが報われるのではなく、報われたものが努力したことにしようという理論。
全ての労働はケア(注意を払うこと)することが大事なことなんじゃないか。道徳は一般論的、倫理は目の前の相手との関係を考える=舞台芸術的。
中心が狂っているとき、問題が起こっているときこそ、舞台芸術の時。
資本主義の終焉後にどんな着地ができるのか、行動原理を変えて試行錯誤するしかない。より近く、よりゆっくり、より寛容に。受動になる、聞く力を持つ。時代の混乱期に偉大な芸術家が生まれる。
46億人側の人一人の身体、言語を聞くというマスメディアによって弱まってしまったメディアとしての舞台芸術の意味。
就寝。

26(木)
起床、朝食、田んぼへ。
電気柵の片付け、来年の種籾用の稲を脱穀。ハゼ掛けに使っていた木材を片付ける。
9時からSおじさんの茶畑の深刈り。
昼食。
14:30まで茶畑の深刈り。
帰宅すると、昨日芋掘りをさせてあげたご近所の子供のお母さんからお礼を言われる。
明日茶畑の整枝をSおじさんとする為に、自分の茶畑の裾刈り、草取り。
姉のママ友と子供が山パラに来て、芋掘りと野菜の収穫をさせてあげる。
姉が、先程僕が挨拶したお母さんから、爽やかの冷凍ハンバーグをお礼に待って来てくれたことを聞く。気を遣わせて申し訳ない。
蜂蜜を畑を貸してくれているM本さんに届ける。とても喜んでくれた。毎日蜂蜜を舐めているようで、この蜂蜜で長生きしてくださいと思う。
養蜂の山へ行き、砂糖水の給餌。巣箱の中に昨日あげた500ccは空になっていた。すごい勢い。もう一度あげる。
山小屋に足踏み脱穀機とハゼ掛け用の竹を戻す。
帰りに猟師のEさんに、福島のお酒と蜂蜜を持って挨拶に行くが不在。
ホームセンターで、ぼかし肥料を作るために油かすとグリンピースの種を買う。
コイン精米機で米ぬかをもらって帰宅。
シャワー、夕食。
お茶刈りのお礼としてみかん、お隣の畑のM浦さんからブロッコリー、姉のママ友からりんごと柿をお礼にもらったと聞く。今日だけで四人の方が物をくれた。昨日図書館に予約してまだ勉強していないが、譲渡経済!と思う。まあ、気を遣わせてじゃなく、本当の気持ちとして物を頂けてるならうれしい。
蜂蜜の瓶詰め。垂れ蜜の合計4.8kg。昨日巣蜜を3つご近所さんにあげたので、今回は巣箱一段から5kg採れた。
冬越し用の蜂蜜を5kg分けてもらったから、当然砂糖水500ccなんてあっという間だよなと思う。
入浴。
採蜜道具を洗う。
SPAC次回公演に向けてハムレットを読もうと思ったが、アニメを見て就寝。

27(金)
起床、朝食、梅ちゃんの小屋掃除。
山パラへ行き、野菜棚の直し。
9時にSおじさんの茶畑へ行き、お茶の刈り取り。
この作業は、去年地元に帰ってきて初めてやったお茶畑の作業だったことを思い出した。一年過ぎたんだなあと、同じ作業をすることで実感する。
おじさんが、あらかじめお茶の列ごとに茶の木の高さを測って表にしていて、収穫の時に大変にならないように高いところは低めにしたいということだったが、10月に刈るのがベストらしく、伸び過ぎていたので一度で低くすることはできず、とりあえず一度刈り取る。
昼食をご馳走になり、お茶刈りの続き。
一つの茶畑が良いペースで進んで、残り時間で別の茶畑へ。
Sおじさんの茶畑は、周りの放棄された土地から笹や竹がどんどん侵食してきていて、収穫の時期に葉っぱは落ちるし、茶の木の間から竹が出てきてしまうし苦労するなあと思う
。みなが茶畑を止めて、放棄し出して荒らしだすと一番最後まで、景観を荒らさないように続ける人が苦労することになる。
途中まで刈り取り帰宅。
山パラへ行き、15:30〜、姉と姪と姉のママ友と娘さんが芋掘りをくると聞いていたので準備。
芋掘りと野菜の収穫をさせてあげる。
山へミツバチへの給餌と、タレ蜜を取った後の巣クズのハチミツをお返ししに行く。
そのまま、Sさんの家に、今年の米作りの報告とクズ米をニワトリ用に届けに行く。三重からの先客が居て、一緒にお茶でもどうぞと誘ってもらったので小一時間お邪魔する。
先客の方は秋田出身でお米のことに詳しい。そしてよく見る女の人が米俵を4〜5個背負っている写真は、フェイクニュース的なものではなく本当のことらしい。
昔は一人前と認められる為に、この崖を飛び降りられたらとか、米俵60キロを両肩に一つずつ担ぐ事ができたらとか、があったらしく、この方も出来たらしい。昔の人の体は本当に強かったんだと思う。
僕が福岡自然農園で、米の収穫を手伝って米を貰う代わりに種籾をもらってきた事と、米俵を作って彼女の実家に行ったことを、褒めてくれた。
福岡正信さんや木村さんは奇跡と言われる様な農法を成功させることができたが、それを鵜呑みにしてもセンスがないとうまくいかない、けど君ならいつかうまくできるようになるかもねと言ってもらえて嬉しかった。
Sさんの米作りの方法も来年試してみたいから、種籾を分けてほしいと言ったらOKを頂けた。代わりに肉を持ってきます。
Sさんは最近四国から九州から猪の肉をキロ6000円で買っているらしい。高っ!と思ったが手間や命のことを考えたら高くない。おれだったら66キロ、歩留まり3割としてと13万円、まあそんなもんか。
帰りに猟師のEさん宅へ、郡山の地酒とハチミツを届けに寄る。
車は代行に頼めばいいから、まあ飲んでけと誘われて飲むことに。
カツオの漬け、落花生の煮付け、近所の美味しんぼに出たという人のトマトと塩をつまみに出して頂き、日本酒を飲む。これも誰かからの頂きもので、本当にEさんの家には頂き物の一升瓶がいつも並んでいる。
そして柿もたくさん並んでいる。
色んな話をしてくれて面白かった。先日田んぼの前でたまたま会ったとき、かっこいいなあーと思ってからずっと会いたくて話をしたかったのでとてもうれしい。
ヤクザの葬式はズラーっと人が並んでいて、香典も位によって紫とか赤とか色に決まりがあったり、とにかくすごいっていう話。親友がウナギを釣りに行って死んでしまったが、毎年その家族には柿を採りにおいでと誘っていたが気付けばもう今年で12年くらいになっていて、そろそろ向こうに気を遣わせても嫌だし縁を切ろうかという話、物をあげる時は見返りを期待せずにただあげるという話、なんかとにかく、物の道理がわかっていて、筋が通っていて、かっこいいなあ、こうありたいものだと思う。
奥さんは抗がん剤治療中で眠りが浅いと言っていたので、ハチミツを渡して、うちの母も毎晩飲んでよく眠れるって言ってたので試してください。気に入ったらもっと持ってきますって言うと、
Eさんが、初の蜂蜜だから貴重だわ、別に無理して持って来なくていいけど、持ってきたかったらいくらでも持ってこいや、みたいなこと言ってて、こういう荒さっていうかざっくばらんなところが良い。
あんまり長居しすぎてもと思っていたが、気付くと3時間くらいいてしまった。
代行を呼び、帰り掛けに柿を袋パンパンにいただく。
代行の方は、Go Toの文句をずっと言っていた。掛川の中だけならどうにかなっていたのに、、と。まあ死活問題だからしょうがないよなと思い、自分が県内をツアーしていたり、東京に仕事に行ったり、東京を通って郡山に行ったりしてることは言えないなあ、と思い、マスクだけはしっかりして、窓も全開で家へ。
帰宅して、また貰い物してきた!と姉と母に言われる。貰い物の多さは地元で地方の醍醐味。
入浴、就寝。

28(土)
起床、朝食。
山パラへ行く時にご近所さん親子がいたので芋掘りに誘う。
この旦那さんは育休を取っていて教師という事は噂で聞いていたが、直接聞いたわけではないから直接聞くと高校の教諭らしい。僕もいつも畑にいるけど何してるんですか?働いて無いんですか?と聞かれたので、役者ですと答える。こういう話をする機会はなかなか無いから、なんか良かった。
蔓有り野菜用の棚を直す。S木さんと共に取ってきた竹で補強してやっと終える。
その後、挨拶周りをする為に野菜の収穫。
もと猟師のAさん宅へ。経験豊富で最初の解体もこの方に教わった。
約1年ぶりに会ったが、いつもは奥さんが出てきて呼びに行ってくれてから「山崎?誰だ?」のやり取りがしばらく続いてから出てきて顔を見てやっと「なんだ、お前か」ってのがお約束だが、今回はすぐに出てきてくれてほっとした。いつもそのやりとりを聞くたびに外に出かけなくなってボケちゃったかなと不安になっていた。
久々に会って、楽しそうに話をしてくれて、元気そうで良かった。
昨日挨拶に行ったEさんもさっき柿を持って来ていたらしい。昨日話していた通りEさんは筋が通っている。
地域の何かでもらったお茶とスポーツドリンクを頂く。
次に養蜂師匠のTさん宅へ。今年僕が初採蜜のやる前に、一度採蜜を見せて頂いてから連絡をしていなかったので挨拶と報告に来た。いつも笑顔で親切で素晴らしい方。
野菜をあげたら、逆に九条ネギと自家製のエゴマ油を頂いてしまって恐縮。
帰宅して昼食。
友達の酒屋へ行き、日本酒を買って、Sおじさんの家へ。
昨日借りた茶畑の裾刈り機を返すのと、お礼に日本酒を渡す。
豆の蔓が這う様に、竹の側枝をもらう。
これからトラクターで田起こしをすると聞いたので見学する。自分にもトラクターでの作業が出来そうか、どの程度の労力が掛かるのか見当をつける為。
新たに隣の田んぼを借りたく、その為にはおじさんに口利きしてもらわないとと、トラクターを貸して欲しいからそのお願いを、田んぼでする。
今年は米麦連続不耕起直播を試したがけっこう苦労したので、来年は再チャレンジと他の米の育て方もやって、本当に楽で持続可能な方法を探りたいから。
おじさんは、おう!どんどんやってみろ!という感じではなく、ちょっと困った感じっぽかったが聞いてみてくれるとのこと。やっとこの話をする事ができて良かった。
帰宅して15分ほど眠り、山へ蜜蜂の給餌へ。養蜂家のTさんに聞いたところ、給餌をすると子を産むから数が増え過ぎて冬に蜜源が無くなると餓死しちゃうかもしれないから弱ってる様子が無ければ自然に任せて良いと思うと言われたので、これを最後にする。
そのまま帰り道に、久しぶりに親戚のお店でバイト。
店主でいとこのHくんが、ニホンミツバチのハチミツがクセがなくてめちゃくちゃうまくて毎日食べてると喜んでくれていて嬉しかった。コロナ禍以降初の宴会で、色々変わっていた。自動の手指消毒機、入店時の検温機、空気清浄機、マスクと手袋での接客。
15人の若い男の子達の宴会。
太鼓と笛を持ち込んで、お囃子が始まるやつ。時々あるけれど、宴会場からお囃子が聞こえてくると凄く良いなあと思う。宴もたけなわな頃に片付けに行くと一人がちんこを出し、負けたわ、ズルムケじゃん、とか言って盛り上がっていた。なんか地元感があってよかった。
お土産にお刺身と漬けをもらって帰宅。
風呂に入って、彼女のお父さんに頂いたウイスキーを飲みながらアニメを見て就寝。

29(日)
起床、朝食。
長姉が、朝柿を取りにくると聞き、山パラへ行き渡す用に野菜を収穫。
一服しつつベンチでFacebookを見ていたら、僕の貰い物の写真へのコメントで東京でのバイト先のおばちゃんから「地方はいいなあ、東京は便利だけど温もりがないよ」ってあって東京でも関係性を作ることはできるし別にディスりたくはないからちょっと困ったけど、単純に農地も土地も少なすぎて収穫物がないから、どうしたってお金を介しての物のやり取りしかできなくて、そうなると損得勘定も出てきやすいし、単純に東京はお金掛かるし、と思う。
サツマイモのツルを切り、掘り起こす。
たくさん付いているが、大きいやつがあまりない。近所の子達に芋掘りをさせたのは二週間ほど前だがけっこう大きくなっていたので、買ってきた苗を植え付けて、それが伸びたらまた切って植え付けてということをやっていたエリアだったので、成長期間が短くなってしまったんだと思う。ムラサキ芋は成長が良く大きいものが多かったが、噂に聞いていたよりも天ぷらにしてもそんなに美味しくなかったのでたくさん採れたが少し残念。
スナップエンドウ、キヌサヤ、イタリアンパセリの苗を植え付け。
昼食。姉と姪はパンにバターと蜂蜜を塗って美味しい!と言っていつもよりたくさん食べているようでうれしかった。養蜂を始めた甲斐がある。
疲れたので横になって一休み。
ぼかし肥料作り。材料は米ぬか、油粕、籾殻、畑の土。去年ニンニクと玉ねぎが大きくならなかったので、今年は肥料をあげようと思う。
山パラへ行き、午前中に掘って乾かしておいたサツマイモの泥を落として、収穫ボックスへ。
ベニアズマ、ベニハルカ、シルクスイート、ムラサキ芋、去年の芋から蔓取りをした品種がわからない芋。
思っていたより集めてみると多くて全部で100kg近く採れた。
あとは粘土質のところで蔓だけ外して土を乾かしてから掘ろうと思っている安納芋と紫芋。
来年は自分で蔓取りをして苗を買いたくないので、よく育った芋は蔓から外さずそのまま保存することにする。
日が暮れたので帰宅すると、玄関に大きなクリスマスツリーが飾ってある。姉と姪とで用意したらしい。
シャワー、夕食。
夕食後、「選挙」というドキュメンタリー映画を観る。
自民党公認で川崎市宮前区の補欠市議会議員選挙に出馬する新人。しがらみ、先輩後輩縦社会、変な体育会ケア、ともかくめんどくさそう、気持ち悪さがいっぱいだった。
国会議員のやまぎわ大志郎が、選挙運動スタートの際に行うお祓いの時の目が挙動不審というかなんというか変な感じで違和感があって信用できないと思った。
「選挙2」を見出して、すぐ眠ってしまった。

30(月)
起床、朝食。
山パラへ行き、残っていた安納芋と紫芋の収穫。
何が良かったのか、安納芋はいままで一度も成功したことなかったのに、今回はすごく大きく育った。10年以上の耕作放棄地、無肥料だったが、土が合ったのか。
逆に紫芋は別のサラサラした土のところで育てたやつは大きくなったのに、粘土質のところでは全然大きくなっていなかった。植えた時期は一番早かったのに、土が合わなかったのか。
サニーレタスの混み合っていたところを間引いて別の場所に植え付け。
埋もれていたヒョウタンカボチャを取り忘れない様に表にだす。
M婆さんが来たので、サツマイモの保存と、蔓取りについて聞く。
紫芋はたくさん蔓が出るし、そんなに植え付けしないから去年は芋2本から苗を作ったらしい。それでも俺に10本はくれたから2本で充分来年の蔓は作れるなと思う。
普通の芋は10本くらいから蔓をとったらしいので、自分もサツマイモの植え付けの広さ的に15本くらい苗とり用に保存しておこうと思う。
いつももらってばかりなので、上手に育った安納芋をあげる。なんで肥料もあげずにこんなに育ったんだろうと驚いていた。
昼前に掘って干しておいたサツマイモを持ち帰る。
昼食に昨日もらったマグロの刺身を食べる。昨日。まぐろ尻尾の方は筋が多いがその方が旨味も凝縮してて美味いと聞いたがたしかに美味かった。
仮眠。
家の前の畑の片付けと生ゴミ用の穴掘り。
スーパーにサツマイモ保存用の段ボールをもらって母に渡す。
友人のKちゃんとMっちとお茶。Kちゃんが株を始めようとしていて、証券会社の人のお勧めは、宇宙事業、地下に穴を掘る事業(シェルター的な)、電気自動車らしい。宇宙事業は地球がやばいから逃げる為、地下は逃げれない人用、全て地球環境に関わること。
この話を聞いて、ほんとムカついた。地球に住み続ける努力より逃げる努力。大金持ちだけ地球の資源をエネルギーにして外に逃げて、残される人に悪影響を与えるだけ。
金儲けのために、その株を友人が買おうとしていること、そこに直接ではないが遠回しにそれを助長すること、搾取の元であるマネーゲームをしようとしていることを、これだけ俺が話しているのに、、と思う。
それを伝えると、皓司と話してるし、電気自動車の株を買おうとしてるよと言っていたので、少し良かった。
Kちゃんが、次の市長選に出馬予定の副市長に会って、掛川に人を増やす為に何をしたら良いと思う?と聞かれて、チェーン店を誘致すればと話したと聞いてがっかりする。
俺に、なんて答える?と聞かれたので、俺に会いに来ればいいと答える。
ニホンミツバチが日本一多い掛川にすれば、今の環境問題的な流行りにも乗れるし、魅力的だと思う。と伝えるが、すぐ日本一とかなっちゃうのが良くないと言われる。
俺みたいなやつだけになったら、足場の会社を運営してるMっちも仕事にならなくなるし困ると言われて、そっかーと思い、バランスが大事だなと思う。バランスってほんと具体的じゃない適当な言葉だなあと思う。
まあ、世の中が激変することはないから、俺は俺で全力で布教していけばいいんだろうと思う。
日が暮れて帰宅すると、車庫に広げたサツマイモがそのままになっていてがっかりする。
母が箱に詰めて保存する約束だったのに、忘れてたと言うので、腹が立ち、電気を引いてライトをつけて夜に作業することに。
母に手伝うと言われたが、暗くて寒い中やらせたく無いし、腹がたっていて、とっとと終わらせたかったので、一人でやることに。
米の黒い粒をピンセットで取ることもそうだが、苦労を掛けたくて、農業をしているわけじゃない。
サツマイモは9度以下になると、寒くて傷むらしいので、今日保存作業を終わらせておきたかった。やれないのなら、自分で昼にやっていたし、せっかく育てたものを適当にされるのは嫌なので、久々にめちゃくちゃイラついてしまった。
段ボールに芋を籾殻を詰めて、種類大きさごとに分ける。
シャワー、夕食。
疲れて早々に、アニメを見ながら就寝。


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