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起業家に多くのイグジット選択肢を

3/28にCrewwさんの「虎ノ門docks」で、講演をさせていただきました。
テーマは「起業家に多くのイグジット選択肢を」
そこで以下内容を、お伝えさえていただきました。

 起業家のイグジットが多様化してきている、日本において2006年がIPO全盛で約180社が果たした。
当時の投資契約書には「IPOを目的とすることと書かれていた」が、最近の投資契約書は、IPO必須ではなくなってきている。
それに伴い、成長戦略的なM&Aが2010年から伸びている。
 昨年の夏、私たちが時価総額200億以上の事業会社を回ってトレンドをヒアリングしたが、「バリュー5億円くらいで新規事業の種を買いたい」この言葉を多く聞いた。そこで、私たちは、「未来デューデリジェンス」というサービスを考えた。
まず、スタートアップ企業A社に「いくらで、どこの企業に、いつ売却したいかをヒアリング」
それを元に、買収先企業候補に、どうすればスタートアップ企業A社を希望金額で買収してもらえるのかという条件を聞き、それをアクションプランに落とし込んでいくサービスが「未来デューデリジェンス」
Googleは百社以上を買収しているが、シリコンバレーのスタートアップ企業は、Googleに直接、「サービスをどのように組み立てれば買収してもらえますか?」という質問をしに行く慣習がある。
かつて日本のM&Aは、「事業継承できない企業が多い」というニーズから起き、次に業界再編で規模拡大のためのM&Aが活発化した。今は、上場企業が新規事業を立ち上げるための成長戦略型のM&Aが盛んになってきている。
 イグジットした起業家の像も変化の兆しが起きている。メルカリの山田進太郎さんやCAMPFIREーの家入一真さんのような連続起業家が増える一方、バイアウト先の企業に残って事業をスケールあるいは、バイアウト先の企業の経営陣になるケースも出てきている。典型的なケースが、現在のYAHOOの経営陣であろう。
株式会社そとあそびは、最近の面白いバイアウトケースとして取り上げたい。
そとあそびは、2004年に山本貴義さんが起業して中島 裕さんがジョインして代表になり、有限会社から株式会社に組織変更。そしてバリューアップ後に、ゲーム会社のアカツキへのバイアウトを成功させる。アカツキでは、そとあそびを買収したことをきっかけに、ライブエクスペリエンス事業を立ち上げる。中島さんは連続起業家の道を目指して新たに別の会社を起業。創業者の山本さんは、引き継ぎ、そとあそびを運営。起業する人とバリューアップする人が違うという面白いケース。
 スタートアップ投資のエクイティーファイナンスも盛り上がっているが、政府系のデッドファイナンスの条件が良くなってきていることにも注目したい。日本政策金融公庫は、金利を約2%の上乗せで経営者の個人連帯保証を外すことが可能になってきている。また、商工会議所のマル経融資も基本は経営者の個人連帯保証を必要としない。
かつて、親の家を担保に入れて会社を潰した私から見れば夢のような条件である。
エクイティーファイナンスに強い人、デッドファイナンスに強い人と経営者は別れがちになり易いが、二つを組み合わせることにより、創業者は持ち株比率を保つことが可能になる。
 スタートアップスクエアは、私たちが創業期に欲しかったサービスを実現していきます。そして「日本に連続起業家が生まれるプラットフォーム」を創っていきます。


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