シェアハウスに1年間住んで気づいたこと
現在、僕は東京都杉並区にある大型国際シェアハウス「KAMIKITA HOUSE」に住んでいる。先日、ついに引っ越してから1年が経った。
もともと僕は「朝までみんなで踊り明かそう!イエーイ!」勢とは一線を画していたので、シェアハウス暮らしなど考えたこともなかった。きっかけは「UNINEST SUPPORT」という半年間無料で住めるプロジェクト募集を見つけたことだった。
多くの人がそうかもしれないが、僕も例外ではなく「無料」という言葉に弱い。応募してみたら、なんと運よく10名に選ばれ、初めてのシェアハウス生活が始まったのだった。
この1年はあっという間で、本当に濃い時間を過ごせた。いい機会なので、素敵な仲間たちと暮らしたカミキタハウスでの1年間に思いを馳せたい。
カミキタハウスでの1年間
カミキタハウスに来て、本当に多くの出会いがあった。彼女たちとの出会いは確実に僕の人生を変えた。そして、今後の人生にも影響を与えていくだろう。
僕は2020年12月にスポーツニッポン新聞社を退職。時間的な余裕ができ「これからどうやって生きていこうか」と考えるタイミングでの入居だったので、自分にとってはベストだった。
カミキタハウスのコンセプト「やりたい、が加速する」の通り、色んなことにチャレンジした。
シェアハウス内の新聞「カミキタ新聞」をつくってみたり、
入居者のこれまでの人生や今後の夢に深く迫る「住人インタビュー」企画を始めてみたり、
屋上でハンモックに揺られながら読書したり(靴下どした?)、
「KAMIKITAラジオ」なるものに出演してみたり、
住人たち19人で伊豆に旅行に行ったり、
人生について思考をめぐらせながらジョギングしたり、
ネギ持って全力で走ったり、
美味しいドーナツを食べながら、おすすめ本について語り合ったり、
本当に色々やった。この他にも死ぬほど思い出はあるが、いや〜、まじで楽しい1年だったな。
仕事面では、カミキタハウスに来てから「フリーライター」として生きていこうと決意。カミキタ新聞や住人インタビューをやっていくなかで「やっぱり自分は書くことが好き」と気づき、新たな一歩を踏み出した。
シェアハウス暮らしで、気づいたこと
ひょんなきっかけで、住むことになったカミキタハウス。色んな人とともに暮らすことで、新たな発見や気づきがたくさんあった。1年間の暮らしで得た学びを3つ書き留めておく。
①どんな人にも短所がある
カミキタハウスで出会った人は本当に多種多様。女性、男性、日本人、外国人、学生、社会人、会社員、フリーランス、経営者・・・。立場や肩書きだけでなく、趣味嗜好、価値観も様々だ。
そんなみんなと一緒に暮らして感じたのが「どんな人にも短所がある」ということだ。僕は今の入居者、これまでのOG・OB全員の短所・嫌いなところを言える自信がある。
もちろん短所を圧倒的に上回る魅力がある。だから人としては好きな人たちが多い。だけど大事なのは、どんなにいい人柄であっても、ビジネスで結果を残していても、イケメンマッチョであっても(そんなにイケメンいなかった気がするけど)、みんなちゃんとクソみたいなところがあるということだ。
どんな人にも、いいところがたくさんあって、悪いところがたくさんある。もちろん自分にも。だから、自分や周りのいいところに着目して、それを伸ばし、生かしていけるように頑張ればいい。誰でもあるクソみたいなところに関しては、ちょっとマシになるように努力してもいいし、放置でもいい。ただ「自分のここはクソ」「あいつのここはクソ」と認識しておくことは大切だと思う。
②スキルのない人など、いない
カミキタハウスでは、みんなが好きなことを自由にやっている。好きだから勝手にやっていることが、必ず誰かの役に立っている。
とんでもなく美味しい料理を作ってくれる人、マッサージをしてくれる人、卓球大会や旅行などのイベントを企画してくれる人、おやつを作ってくれる人、いつでも相談に乗ってくれる人・・・。
自分も新聞製作やインタビュー執筆などで、それなりに役には立てたのかなと思う。新聞記者時代は全く分かっていなかったのだが、取材やライティングは立派なスキルなのだと気づいた。
「得意なことは?」「どんなスキルを持っていますか?」と聞かれると「うーん、自分は何ができるのだろうか...」と答えに窮してしまうことがある。ただそんなに難しく考える必要はなく、自分が何気なくやっていることやちょっと好きだなと思うことは、もうスキルと言っていい。
スキルがあれば、お金を稼ぐことができ、生きていけるはず。だから生活するために、お金を稼ぐために、嫌なことを我慢する必要はない。大事なことなのでもう1回言う。お金を稼ぐために、嫌なことを我慢する必要はない。
③「やりたい、が加速する」環境に身を置け
カミキタハウスのコンセプト「やりたい、が加速する」が個人的にめちゃめちゃ好きで、暮らし続けている理由にもなっている。当初は半年間で退去予定だった。半年が経過して、その後どこに住もうかと考えた時に、判断の基準としたのは「やりたい、が加速する」環境かどうかだった。
自分の目標や夢に向かって、最もアクセルをふかせられる環境はどこか。考え続けた結果、実家や一人暮らしよりも、最高の設備と刺激的な仲間がいるカミキタハウスがベストと結論づけ、こうして1年以上も暮らすこととなった。
幸せに生きるためには努力が不可欠だと、僕は考えている。努力には大きく分けて2種類がある。「与えられた環境でベストを尽くす努力」と「より良い環境を探して飛び込む努力」だ。日本では圧倒的に前者の努力が語られることが多く、自分にベストな環境を探す、つまり環境を変える努力が軽視されていると思う。
シェアハウスで1年間暮らして、環境のパワーを改めて感じた。与えられた環境で全力を尽くすことも大切だ。だがそれ以上に僕は、幸せになるために、人生を加速させるために、ベストな環境を探して飛び込む、あるいは時に環境をゼロからつくる努力をしていきたい。
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