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【漫画】第四回「キャンプが教えてくれたこと」

(この作品は、雑誌「ガルビィ」に連載された漫画を再編集したものです)

文献:「森は海の恋人」畠山 重篤(著)



キャンプの仕事について、
岐阜県の長良川を中心とした暮らしを取材する仕事につながるなんて
思いもしなかったのだけども。

わたしにとっては、何かが繋がるターニングポイントとなる仕事だった。

そもそもその仕事は長良川の世界自然遺産をその土地の学生たちに伝えるという旨の動画で、どこからかわたしをディレクターさんが見つけてくれたことから始まった。

「なんで、わたしなんだろう?」と不思議でしょうがなかったのだが、
答えは単純で、そしてとてもうれしいものだった。

「全国で、いろんな自然と暮らしをキャンプを通して見てきたこいしさんにお願いしたかったんですよ」

確かに、と思った。
キャンプは町や里と自然の間にあることが多い。

キャンプを巡る旅をすると、観光地ではなく
ちょっとした遊歩道、裏山、人々が通うスーパー、街並み、その土地の暮らしが目に入ってくる。
そんなところも好きだった。

でも、そんなことを意識したことがなかったので
自分がただ好きで巡って得た目や言葉が、何かの役に立てるなんてとてもうれしかったし、

キャンプというものは、ただの遊びではないのかもしれないな、と思うきっかけにもなった。

どんな遊びも仕事も突き詰めた先に何かあるように。
まだまだ日本においては歴史の浅い ”キャンプ”

それを通して見えたもの、感じたもの、変わった気持ち。
わざわざ言うことでもないことを、わたしはわざわざ言葉にして漫画にしていこうと思えた出来事。



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