HND-KIX-HND(37-38reg)
2022/10/XX
JL221 HND-KIX B738(JA346J)
最後に関空に来たのは2020年の1月だった。謎の肺炎がかの国で流行りだす直前だ。
世の中では正月休みが終わり、有休消化中のわたしは大阪に数日滞在したあと関空からクアラルンプールに旅立ったのだった。
有休消化中に退職日を迎え、自由になった。しばらく帰らなくてもよいはずだった。
しかし、謎の肺炎のせいで日本は国境を閉ざすとのニュースを聞き、10日くらいの滞在後急いで帰国した。
そして今回、2年ぶりに関空へ。
ちいさな737で飛ぶ。流行り病前と後では世界が変わってしまったようだ。
わたしはこうして好きな時に好きな所に行くが、外出しない人が本当に多くなった。どこへ行っても人が少ない。
せっかく泉南に来たのだから、岸和田あたりの喫茶店で濃いめの大阪弁を浴びることにした。
まずは南海で岸和田まで行き、モーニングを食べに「珈琲館亜羅洲加」へ。
目立つところにはカタカナで「珈琲館アラスカ」と書いてあるのだが、当て字の看板を昭和生まれは見逃さなかった。
常連のおっちゃんたちでほぼ満席の店内、マイルド化されていない大阪弁と紫煙を全身に浴びながらタマゴサラダ式タマゴサンドのモーニングを頬張った。最高だ。
しかも390円とはコーヒーの値段にしても安すぎる。心配になるレベルだ。
近所にいたら毎日通って応援したくなるが、毎日通っては逆に利益を圧迫するのではないかと悩みそうだ。
時間にだいぶ余裕があったので、岸和田をぶらぶらした。
海の香りがしてきたので地図を見ると、どうやら岸和田港に着いたらしい。
イベントをやっているらしくかなり賑やかだ。舞台の上では地元議員が挨拶している。
漁協の屋台でタココロッケを買い、はふはふしながら食べていると、不意にミャクミャク様が降臨された。
目が多すぎるんだ・・・
ミャクミャク様から逃げるように港から離れ、時雨餅を買い、近くの喫茶店 和蘭豆でミックスジュースを楽しんだ。関東でもミックスジュースを作ってくれるお店がもっとあるといいのに。
そろそろお昼だ。ランチは泉佐野で食べることにした。
喫茶店の正統派オムライスは懐かしの味。緑のビロードの椅子は上品で、座り心地もよくゆったりくつろぐことができた。
JL224 KIX-HND B738(JA304J)
関空は改装中だったので落ち着いてお茶をする場所もなく、ラウンジも中途半端、展望台に行くにもバスの時間が合わず、空港内をぶらぶらして過ごした。
いつも人でいっぱいの場所に誰もいない、世界の終わり感に心がしんとした。
この数時間後、制限区域に侵入者が現れたらしいとニュースで知った。こんなに誰もいなかったらどこにでも入れそうな気がしてしまう(ダメ、絶対)。
帰りは国際線仕様の737だった。大好きなシマシマシート。
やはり人が少なくて申し訳ない気持ちになる。それでも飛ばしてくれてありがとうJAL。
羽田で787就航10周年記念Tシャツを買って、ご機嫌で帰宅した。
次回で40reg、旅の終わりが近づいている。