ハレの日、ケの日、ケガレの日

かつて日本人は、正月や節句、お盆、お祭り、冠婚葬祭などの非日常のイベントを「晴れ(はれ)」と呼び、その他の日常を「褻(け)」と呼んで、明確に区別していたのだそうです。そして、退屈な「褻」でたまった「憂さ」でエネルギーが枯渇することを「ケガレ(気枯れ)」と呼び、「ハレ」の日のイベントで、文字通りその憂さを「晴らして」いた……。 

 毎日がバラ色だったらバラを見ても美しいとは思えないだろうし、ご馳走はたまに食べるから美味しい。

ドラマづくりでもそう。「枷」という名の「ケガレ」から「起」が始まって、「承・転」という名の「ケ」にたくさんの「伏線」や「事件」「憂さ」が溜まっていって、その反動で「クライマックス」という名の「ハレ」が生きてくるというものです。 

 4年に一度のオリンピックもしかり。

要所要所に 晴れ舞台(ハレの日)を設けるのは、もはや生活の知恵。

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