息子と動画① -タブレット封印中-
息子は動画が好きだ。それもものすごく。
我が家では、2歳の子どもが自由にタブレットで動画を見ている。
YouTubeで候補に上がってくる興味のありそうな動画を選んで見てるし、「広告をスキップ」も理解している。
手慣れた操作は、祖父母世代からすると信じられない光景らしい。
「スマホ育児反対」をモットーとしてる方とか、「健やかな子どもの成長を指南する教育者」の方からしたら、軽蔑に値するレベルなんじゃないか、と思わなくもない、そのくらいよく見ている。
でも日中、保育園では見るはずもないし、家の中でくらいいいじゃないかと思ってやっている。
あの落合陽一さんも、息子さんはよく動画見ていると仰ってるし。
---
仕事を終え、保育園にお迎えに行って家に帰ると、まずは朝食の後片付けから始まる。
皿を洗い、冷凍ご飯をレンジで解凍し、買ってきた惣菜や簡単なおかずで夕飯を用意する。
たったそれだけの間でも、子どもが動画を見てじっとしてくれることがどんなに助かるだろう。
テレビでは、そう都合良く2才児の興味のある番組はやっていない。
Eテレを録画しておけばいいんだろうけど、残念ながら我が家には録画機能のあるDVDプレーヤーは無い…
---
ただ、タイトルに書いた通り、今現在、我が家ではタブレットを封印しているのだ。
きっかけとなった悲しい光景はこう、
夕飯時もかまわず動画にのめり込んでいる息子。
私の方もご飯にも目もくれず、口だけあけてご飯を運んでくれるのを待っている息子。
食事が一向に進まないから仕方なくスプーンで食べさせる私…
さすがにマズイというか、
客観的にヒク、というか。
これでは「健やかなる子どもの〜」の人々に糾弾されても仕方ないというか。
悲しさと虚しさで、
ちょっとやめさせてみようと決意した。
---
目の前で取り上げるとイヤイヤが爆発するのは分かっていたので、
「壊れちゃったみたいだよ」作戦を取ることにした。
いつもタブレットを立てている充電器付きのスタンドのプラグを抜いておく
→自然に電池が切れるのを待つ
→充電のサインが出だす頃に「そろそろ壊れちゃうのかもね…」と残念そうに伝える
→電池切れる。「見れなくなっちゃったのかなぁ」と「ママもよく分からないんだよね」というフリをしつつ、一緒に残念がる。
なんと驚いたことに、今回は電池が切れたタブレットに対して癇癪を起こさなかった。
(以前、目の前で強制的に電源を切って壊れちゃった作戦をした時は失敗に終わった)
電池が切れたままのタブレットに触ろうとしないので、息子の中では亡き者になってしまったのかもしれない。
先週土曜日から今日で丸5日が過ぎたが、まだ「ドウガミル!」とは訴えてこない。
昨日からは、いつもタブレットを置いている小さな机から撤去し、目につかないようにしているけど、「ナイヨ!」とも言わない。
こんなに見ないでも居られるものかと、若干信じられない気持ちでいる。
子が成長したのか、親の思い込みだったのか。
でも本当は、この小さな胸の中に「動画見たい」という気持ちを押し込んでいるんじゃないかと想像すると、とても苦しい。
大好きだろうに、いろんなお歌や楽しい遊びを覚えただろうに…
「本当は見たいよね?」なんて言えば見るに決まっている。
親がブレブレだからこそ、スマホ育児反対なんて言われてしまうんだろうか。
無いことにするのは簡単だ。
魅惑的な相手と、健全なお付き合いをするのはすごく難しいのかもしれない。