運気が下がっていた時。
東京に戻ってからもうつ病は平行線で、仙台にいた時以上に酷くなっていった。
幻覚、食欲減退、極度な体重減少、塞ぎ込み、リストカットなど明らかにひとりで自宅にいられなくなり
強制入院で都内のある精神病院に入院することになった。
ちょうど今の時期。桜が咲くちょっと前の3月。
施錠が何十にもされ、窓もない。
一ヶ月そこで過ごし、外出許可が出た頃は外の公園に桜が咲いていた。
※
やっと自宅に戻ったときは私は完全になにもなかった。
ずっと寝ていたから筋力が落ち、家の前を5分歩くだけで息を切らしていた。
今現在小学生の息子をほぼワンオペで育てているなんて当時の私に伝えてあげたい。
体力もなく痩せこけていたから、まずは体力をつけるとこれから始めた。
両親が離婚していて母がいなかったから姉にいつも足をマッサージしてもらった。
散歩に付きあってもらった。
働いていなかったから毎日目的もなく、朝は適度に起きる。
お昼すぎまで寝ている。
そんな生活を続けていて、時間と共にだんだん体力もついてきた。
元旦那と離婚していて、心にぽっかり穴が空いた。
この先なにも楽しいことない。 結婚もしない。子どもも産まない。
未来なんてない。
すべてが空虚だった。
自虐的になり、誰彼構わず付き合った。その場その場が楽しければ良かった。
いや、楽しくなくても時間がただ過ぎればいい、そんな感じだった。
そんな気持ちで刹那的に生きていたから、中には付き合う人も変な人や運がなさそうな人もいた。
きっと自分も似たような感じで、お互い似ていたのだろう。
「このままではだめになる」
自分の運が下がってるのを日々感じていた。
そう思い彼らとの関係をすべて終わらせ、正社員として働く道を探し始めた。