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ヒッグス場のふしぎ

私たちに身近な「場」としては、重力場や電場、磁場があります。重力場は太陽や地球など質量の大きい物体があるとできて、電場は電荷があるところにできます。これらの場は、何か場を作り出す源があって、そこから場が生成されて空間的に広がっています。一方、ヒッグス場は、場を作り出す源が何もない真空中でも宇宙の隅々まで一様に広がっているのが特徴です。真空中に広まっているヒッグス場によって、クォークやレプトンは質量を獲得します。

クォークやレプトンが質量を持つことは既に知られている事実ですが、そうすると、真空中にはヒッグス場が詰まった状態になっていることになります。なぜ、そうなっているのか、その実態はまだよくわかっていません。分かっているのは、対称性の自発的な破れを引き起こすには、何らかの新しい相互作用が必要であるということです。

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