「interchange」制作過程
「interchange」制作過程を記しておく。
なおこの記事に出てくる人物は記事内容の性質上敬称略であることをご了承いただきたい。
前作「1」では当時やりたかったビート、サウンド感をほぼ1人で作ったものだったが、今作は歌唱だけでなくアレンジや曲制作においても何人かで作りたいという考えが最初からあった。
2021年11月頃にKOHD、タカノシンヤ、葉上誠次郎の3人に連絡しアルバムを一緒に作らないかと提案。
タカノには歌詞を、KOHDにはサウンドを、葉上にはメロディのコライトを共作する構想だった。
それまでに創りためていたデモを3人に聞いてもらいイメージを共有。
コロナ禍に4人で様々な曲を聴きながら目的地もなくドライブしたり、着なくなった服のドラフト会議をしたり、情報共有しながら制作していき、結果葉上は1曲、タカノは7曲、KOHDには8曲で参加してもらい完成した。
タカノからは「蔦谷さんの曲は様々なジャンルが往来するのでそのメタファーとしての"インターチェンジ"というキーワードはどうか」という提案。
KERENMIに限らずわたしの作品の8割くらい(体感)はモーダルインターチェンジ※が出現するのでダブルミーニングとしてそれは面白い、と盛り上がりアルバムタイトルはinterchangeで決定した。
あまねく人々の思いが往来するインターチェンジ、そんなイメージで制作を始めることとなった。
※モーダルインターチェンジとは
簡単に説明すると、ハ長調の曲であれば基本的には「ドレミファソラシ」の7音の組み合わせでメロディとコードが形成される。
しかし一時的にハ短調など別の音階やコードに切り替えることが可能でそれをモーダルインターチェンジと呼ぶ。
本来は教会旋法(モード)の借用だが、広義では2-5-1以外でノンダイアトニックコードを借用することを指す。
詳しく知りたい方は「モーダルインターチェンジ」で検索するとたくさん情報が出てくるので調べていただきたい。
この技法を使うと部分的に転調したように感じるのでそれを繰り返すことで緊張と緩和が生まれ強いエモーションが生まれる、と感じている。
このアルバム「interchange」では「クリエイター」を除く全ての曲でモーダルインターチェンジが使われている。
Full Album「interchange」
2024/11/20Release.
各曲楽曲紹介はこちら。
使用機材・あとがきはこちら。
FullAlbum「interchange」配信リンクはこちら。