コンビニエンスストアのワインと料理のペアリング術⑨
ワインと料理を選んだ経緯とペアリングの考え方
コンビニワインペアリングシリーズもついに第9弾となりました。
Twitterで展開させていただいているこちらのシリーズ。前回はセブンイレブンの赤ワインをセレクトさせていただきましたが、今回は白ワインの登場です。
こちらのワインは以前よりSNS等でもよく拝見することが多く、気になっていたアイテム。こんなにも身近にあるにも関わらず、一度もテイスティングしていないのはワインディレクターを名乗る者として良くないということで、事前にTwitterで予告をして皆様からの反応とワインの評判を確認した上で、満を持してセブンイレブンへと向かったのです。
すると250mlサイズのボトルを発見、レストランのグラスワインで言うとちょうど2杯分のサイズです。ワインペアリングを楽しむ上ではこちらでも充分であり、しかもフォロワー様に対してもよりリーズナブルな価格でのご提案ができるということで、今回はこちらをチョイス。
そしていよいよ料理の選定へと移ります。
このワインの原料となるブドウのエリアを考えると、海側ではなく山のテロワールであると判断。そしてインターネットで「ヨセミテロード」を検索し、その場所と周辺エリアの風景を確認。
品種はシャルドネ。テクニカルデータ上、こちらのスタンダードキュヴェに関しては、樽のニュアンスが感じられる形跡はない。このワインの香りと味わいから連想をして、食材と調理法をイメージしていく。
内陸地のフレッシュでグリーンな野菜、日照からくるブドウの成熟度とシャルドネのニュートラルな旨味、、、。しばらく考えた末、陳列された料理の中から選んだのが、こちらのお料理でした。
⑨カリフォルニアの白ワインと鶏むね肉のサラダのペアリング
セブンイレブンを代表する白ワインと料理のペアリング。カリフォルニア州の「ヨセミテロードシャルドネ」に合わせて「鶏むね肉のサラダ」をセレクト。ワインに合わせて「ナッツ&小麦ブラン」ドレッシングに変更し粉チーズをトッピング。250ml瓶でグラス2杯分楽しめて計750円。素晴らしいマリアージュ。
実際に料理とワインのマリアージュをしっかりと確認した後、このようにつぶやいたのです。
我ながら想像したとおりの素晴らしい相性。双方の味わいが、一緒にいただくことでより引き立っています。
フレッシュ感と旨味の絶妙な均一性。備え付けの和風ドレッシングでは、ワインとの相性を考えると難しいと考え、棚の上段に並んでいた別売りのドレッシングの中から、最も相性が良いと考えられる、ナッツと小麦を使用したクリーミーさを伴うものをチョイス。最後に粉チーズとパセリの粉末をトッピングして完成。
これらを全て合計しても750円程。多くの方にとって、価格以上の満足感を保証できるメニューが出来上がりました。休日のサラダランチにもぴったりです。
こちらにお野菜を増量することで食べ応えも十分。ぜひ一度お試しください。
最後に
コンビニエンスストアからご依頼をいただいたわけではなく、ただ個人的に興味をもったために始めたこちらのシリーズ。想像していた以上に多くの方々からのご反響をいただき、私も毎回楽しみながらペアリングを考えさせていただいています。
ワインに合わせて同じコンビニ内でお料理を探してみることで、気軽に贅沢なランチ、ディナータイムを演出することができる。今後も本シリーズに限らず、私の考えるワインと料理のペアリングの楽しみ方をご紹介させていただきます。よろしければ引き続きお付き合いくださいませ。
最後までご覧いただき誠にありがとうございました。また次回、お会いできるのをとても楽しみにしています。
ワインディレクター 田邉 公一
*コンビニペアリング専用のマガジンを作成致しました。他にもさまざまなワインとお料理のペアリングをご紹介していますので、もしよろしければフォローしてみてください🍷