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法務大臣に広範な裁量を認めるだけの資質があるのか検証してみた
法務大臣に広範な裁量を認める根拠
昨日、書いたこちらに、法務大臣が在留特別許可について広範な裁量を認める根拠として国が昔から主張している部分を引用しました。
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「国内の治安や善良な風俗の維持、保健衛生の確保、労働市場の安定等の政治、経済、社会等の諸事情、当該外国人の本国との外交関係、我が国の外交政策、国際情勢等の諸般の事情及び前記各事情が将来変化する可能性なども含めて総合的に考慮」しての判断は、「法務大臣等の極めて広範な裁量に委ねるのが適当である」というのです。
資質はあるのか?
では、法務大臣にそのような資質があるのでしょうか。
10年くらい遡り、2014年からの法務大臣の言動等を見ていきたいと思います。
金田勝年さん(2016年8月3日〜 第97代法務大臣)
2017年、共謀罪の審議で、こんなやり取りがありました。
「ちょっと、私の頭脳というんでしょうか、対応できなくて申し訳ありません」ときっぱり。さらに野党議員から、共謀罪の対象が一般国民に及ばないことを確認するため、テロ準備行為の下見と花見の違いを問われると、「花見であればビールや弁当を持っているのに対して、下見であれば地図や双眼鏡、メモ帳などを持っている」
河井克行さん(2019年9月11日〜 第101代法務大臣)
言わずと知れた、公職選挙法違反で3年の実刑判決を受けた方です。
葉梨康弘さん(2022年8月10日〜 第106代法務大臣)
「法務大臣は死刑のはんこを押したときだけニュースになる地味な役職だ」で辞任されました。
https://www.nhk.or.jp/politics/articles/feature/91897.html
牧原秀樹さん(2024年10月1日〜 第109代法務大臣)
先だっての衆議院選挙で議席を失い、史上最短の任期となった法務大臣。
大臣就任前は、様々なSNSの発言をし、統一教会との関係も問題となりました。
ほかの大臣も
他にも、歴代法務大臣の方々には以下のような報道が。
およそ、「国内の治安や善良な風俗の維持、保健衛生の確保、労働市場の安定等の政治、経済、社会等の諸事情、当該外国人の本国との外交関係、我が国の外交政策、国際情勢等の諸般の事情及び前記各事情が将来変化する可能性なども含めて総合的に考慮」できる資質があるようには思えず、在留特別許可などの入管行政で広範な裁量を認めてはいけないのではないかと思います。
松島みどりさん(2014年9月3日〜 第93代法務大臣)
上川陽子さん(2014年10月21日〜第94代、2014年12月24日〜第95代、2017年8月3日〜第98代、2017年11月1日〜第99代、2020年9月16日〜第103代法務大臣)
山下貴司さん(2018年10月2日〜 第100代法務大臣)
森まさこさん(2019年10月31日〜 第102代法務大臣)