鍼灸学術雑誌をつくろう

鍼灸学術雑誌を作るその意義とは

昨今の景気動向で商業ベースの出版が難しいという話しを耳にします。鍼灸の学術雑誌に関しても、おそらくそのような傾向があるでしょう。業界誌と呼ばれるものでも、継続が困難であっても理解できます。だからといって、臨床の気づきや研究成果が大学病院や外国頼りというのでは、かなり限られた東洋医学観になるのではないかと危惧しています。

鍼灸学術雑誌をつくる目的について


鍼灸の世界に競争をつくる

鍼灸の世界でも競争があってよいと思います。ただし、競争という言葉が独り歩きしてしまうと「鍼を指す技術」「国家試験のようなテスト」「売上」「事業規模」のように、誰のための何の競争だか本質から外れてしまう気がします。そこで、知識、技能、経営手腕などを文章化していただき、それによって競うことを提案します。

ある程度、実績を積まれた鍼灸師にとっては、自ら勉強会を立ち上げて後進の育成にあたる方もいるでしょう。そのような大きな視点での競争も業界のために素晴らしい活動だと思います。しかしながら、それ以前に多角的な情報の共有ができれば、より効率的な治療効果・鍼灸院経営への反映が可能になるのではないかと思います。

ダイヤの原石を拾い上げる場として鍼灸学術雑誌が果たす役割があるのではないかと思っています。(恐縮ですが、鍼灸学校の教科書で完遂できることばかりだとは考えていないという反証でもあります)

目指すべき鍼灸学術雑誌だからできること

学術雑誌とはいえ、エビデンスに基づくものを研究していこうというものではありません。むしろ、逆です。市井の鍼灸師が現場だから気づくことを集め、検証し、共有していくものです。実学の本質は実践においてのみ意味を持ちます。その意味でダイヤの原石を拾い上げる場であり、磨きあげるのは読者諸氏ということになります。

そのため、学術雑誌ではあっても鍼灸院経営や鍼灸を取り巻く環境まで広く言及するものであり、治療法の優劣を競う場になるべきではないと思っています。多くの鍼灸師の支持を得られるかどうかは、寄稿者も読者も真剣勝負が求められるのです。

まずは第1号に向けて!

今夏に学術雑誌のサンプルとして第0号をPDF刊行しました。(サンプルといってもしっかりとした文章をご寄稿いただきました。)

第0号はこちらより入手可能です

そして現在は第1号の刊行に向けて投票版に掲載する投稿を募集しております。詳しくはツイッターにてご連絡ください。

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