心で記憶するという事

「シュメタリー！！」

この言葉を僕は多分一生忘れないだろう。

これは、ドイツ語で「蝶」という意味だ。

僕は、ドイツ語は全く話せない。が、この言葉は忘れない。

何故なら、「心で記憶した」からだ。

今は芸能界を引退された、島田紳助さんが言っていた。

「人間は頭で記憶した事は忘れるが、心で記憶した事は忘れない。」と。

僕は「シュメタリー！！」という言葉を今日バックパッカーズで出会ったドイツ人の友人から教わった。

彼が、「俺がドイツ語で一番好きな単語は、シュメタリーだ！何故なら、強く発音すると必殺技っぽいだろ？」と言っていて、周りの友人達と笑いながら聞いていたのだ。

他のドイツ語は全く覚えられないだろうが、この単語だけは覚えていられる。きっと、次にドイツ人の友人が出来た時に、この単語を使って盛り上がれる事だろう。同じように、言語以外でも、心で記憶した事は忘れない。普段は思い出せなくても、特定の話題に縁した時に自分の心の引き出しから引っ張り出されてくるのだ。

ただ、「心で記憶する」為には、様々な事に興味を持って、チャレンジする事が重要だと思う。今日も、たまたま泊まっていたバックパッカーズでBBQが開かれるという事だったので、参加してみたのだ。常にアンテナを張っている人は、色々な事にチャレンジする。同じ部屋に僕含めて日本人が3人泊まっていたが、参加したのは僕含めて2人だった。BBQに参加したもう一人の37歳の日本人男性は、英語があまり得意ではないが、勉強する意欲が高く、頑張って会話に参加しようとしていた。結果、BBQも楽しめたし、彼も何か得るものがあったようだ。参加しなかった友人は、部屋で寝ていた。もちろん彼は疲れていたのかも知れないし、BBQに参加するか参加しないかも彼の自由だ。ただ、常にアンテナを張っている人なのか、そうでないのかは何となく分かる。彼は後者だ。

せっかく決心してオーストラリアに来たのであれば、願わくばアンテナを張り張り、「心で記憶する」チャンスを逃したくないものだ。