既存のイラストを学習させないで新しい絵柄を作る!熟女イラストLoRAの作り方
オリジナルの熟女イラストLoRA
自作LoRAの熟女イラストLoRAがかなり精度良く出してくれて、最近超お気に入りです。
実はアニメ系のAI作画モデルは結構熟女が生成しづらいんですよね。まあ、アニメのお母さんキャラもセーラー服を着ると高校生にしか見えないのが普通にいたりするのでデータ自体が少ないのでしょう。その割に、意外とCivitaiにも熟女イラストLoRAがないので自作してみることに。
さらにはチャレンジとして「既存の熟女イラストを学習させない」という縛りで作ったLoRAなんですよ。
熟女画像しか学習させてないのですが、熟女以外もきれいに出力できるんですよ。熟していないサンタさんは超かわいいですよ!
アニメ系モデルは中高年女性が苦手
アニメ系のAI作画モデルは中高年女性を作るのが苦手なのはこの記事の後半にちらっと書いてました。
フラットなアニメ塗りを得意とするSudachiというモデルがあります。今までの記事のサンプルにも用いている私も気に入っているモデルです。それで作成した40歳女性(40 year old woman)。
若い子との違いがさっぱり分からん!
一応60歳のおばあさん(grandma 60 years old)はこんな感じで出てくれるのですが。
ただ、顔のアップ以外にするとこんな感じに若くなってしまうんですよねぇ。seed値は同じ「7769018818852866」で。「detailed thigh」を追加。
20代の髪の毛を白くしただけのような……。
というわけで私の熟女イラストLoRAの作り方をば。
新しい絵柄を作る
熟女イラストを出せるようにするための手段としては「マージモデルの作成」「既存の熟女イラストを学習させる」が手段としてはありますが、今回は「フォト系モデルの熟女要素をイラスト系モデルに移植する」ということに挑戦してみました。
具体的にどういうことかというとまずフォト系モデルで熟女画像を生成します。この例では「Consistent-Factor」を用いました。
謎の格好はともかくとして、白人で出力している理由は後ほど。これをイラストに変換するのですが、image2imageではなくControlNetを用いています。それはシワやたるみのラインをイラストに反映させるためです!イラスト化に使用したモデルは比較的写実描写に強いYuzuです。
輪郭線を取得するCanny、強弱を付けた線を取得できるSoftEdge、三次元的な凹凸を取得するNormalMapを適用することでシワやたるみのラインを反映させます。
出力された画像はこちら。これだとまだちょっと作画崩壊がありますね。
ControlNetだけで生成したときの作画崩壊ですが、ここは低強度のimage2imageをかけて清書します。ここにちょっとコツがあるんですよ。何を残しとしてて何を残さないかというのがあるんです!これは後ほど。
さらに顔はより細かく特徴を反映したいので、顔は拡大して同じようにControlNetを適用してイラストに変換、image2imageで清書します。
そして、全身像のほうに顔を反映させてこうなります。顔を反映するやり方は以前の記事を参考にしてください。
こういう画像をどんどん作ってそれをにするわけです。私は40枚くらいを素材にしています。もっと枚数多い方が良いのかもですが、この方法って1枚作るのにも結構時間がかかるんですよ!しかも、実際は作ったものをさらに選んでいるので、100枚以上作っているはず。
では、これからイラストに変換する際のコツを書いていきます。
美熟女とそうじゃない熟女の違いは何か?(イラスト視点)
熟女をイラストに反映させるときに重要なことがあります。それは美熟女とそうじゃない熟女はイラストでのデフォルメのされ方が違うということ!これは写真としての美熟女かどうかとはまた別なんですよね。なので、これからの記述に怒ったりしないように!
アニメのお母さんキャラには以下で書くような「老けポイント」がまったく描かれないがゆえに、セーラー服を着せたら高校生に見えるようなのがごろごろしています。なので、美熟女のポイントには熟女系エロ漫画の描写を主に参考にしました。このためにわざわざ結構な数を買ってます……。
そして、中高年の女性の「老けポイント」が何なのかについては美容外科のアンチエイジング施術の箇所を参考にしています。
目が小さくなる
加齢による眼瞼下垂ですね。これにより人間は年を取ると目が小さくなっていきます。おそらくイラストでの美熟女の表現の一番人気なのではないでしょうか?瞼が垂れるのもあり、ちょっと垂れ目になる表現もよく用いられています。
ただ、より眼瞼下垂が進んで目が三角状になるところまで行くと美熟女のイラスト表現には使われなくなります。
ただ、目が大きい熟女もいますよね。そんな時は次の老けポイントが良く使われます。
目の落ちくぼみ
この目の落ちくぼみで老けていることを表現するのもイラストの美熟女表現ではよく使われているようです。いかにもアニメアニメしている画風だとあまり使われないけど、エロ漫画だと目を小さくするの次に人気なんじゃないかと。
ただ、この目の落ちくぼみ、フォト系のAI作画モデルで出そうとすると東洋人の場合なかなか出てこない!日本人でも目が落ちくぼむタイプの老け方をする人はいるんですが少数派だそうで。英語だと「eye socket hollow」というそうですがプロンプトに入れても効いている雰囲気がない。
なので、今回は目の落ちくぼみを出すために、フォト系モデルで白人中年女性も出してそれをイラストに変換しているのです。
東洋人の出力もちゃんと使っていますよ。その理由は次の老けポイントのためです。
ゴルゴライン
美容外科のお悩みのところに「ゴルゴライン」という謎単語が。この目と頬の間に入る漫画「ゴルゴ13」の主人公デューク東郷的なシワをゴルゴラインと言うそうなんですよ!皆さん知ってました?
このゴルゴラインもイラストの美熟女では人気の老け表現なんですよね。有名どころのキャラクターだと「機動戦士ガンダム0083」のシーマ・ガラハウ!
で、このゴルゴラインって英語での俗称に「indian cheeks」というものがあるくらい白人よりも日本人やインディアンのモンゴロイドに特徴的な老け方だそうで。まあ、白人でも出ないわけではなく、この例では白人でもゴルゴラインが出ていますが。せっかくの人気(?)の老けポイントなので、目の落ちくぼみのためには白人中年女性を出力し、ゴルゴラインのために東洋人の中年女性画像からのイラスト生成も行っています。
上の画像はBRAV6で生成したもの。ちゃんとゴルゴラインが出ていますね!東洋人だけど目も落ちくぼんでいてイラスト美熟女表現にはもってこいの画像です。
ちなみに、「この画像は中年ではなく老年なのでは?」という意見もあるかもですが、実はある理由により意識してそう出力しています。特徴をきつめにつけるためでその理由はまた後ほど。
ほうれい線
老け表現の王道中の王道、それが「ほうれい線」!イラストだとほうれい線は美熟女の老け表現としてはそんなに使われず、そうじゃない熟女には頻繁に使われる表現になっているようです。
ただ、フォト系モデル中年女性を出すとほうれい線は基本的に入ってしまう!ほうれい線をinpaint等で無理やり顔から消すと顔の形が変わっちゃったりする!
というわけで、イラストに変換した後に美人と思える範囲ならきつすぎない程度に残しています。
このイラストにする際に残す残さないをどうやっているかというとControlNetで熟女の特徴を反映した後のイラストをimage2imageする際にプロンプト強度を調整しています。詳細は後ほど。
マリオネットライン
美容外科のお悩みでゴルゴラインに続いて見かけた謎単語マリオネットライン。口の横に縦に入るシワですね。人形が口を動かすための切れ目に似ているのでこの名前なんだとか。
これもイラストの美熟女表現ではあまり見かけないのですが、かわいい系熟女を表現するのに小さめのマリオネットラインを入れたりするようです。ほうれい線よりはイラスト美熟女表現で見かける気がします。
イラスト変換後に美人と思える範囲なら残していました。
高い頬骨・頬コケ
年を取ると高くなる頬骨、高くなる頬骨に伴う頬がこけてくる現象。これもイラストの美熟女表現ではあまり見られず、熟女じゃない中年以上を描くのに使われる感じですね。
これも消そうとすると顔の形が変わっちゃうので自分で見て美人の範疇に入るものは残しています。
ここから先はイラストの美熟女ではまず入れない老けポイント。熟女イラストの学習にも基本的に入れないようにしていた老けポイントです
頬の垂れさがり
美熟女のイラスト表現だと、軽く垂れさがるかどうか程度のはあるんですが、がっつり垂れさがっている場合は基本的に美熟女じゃない中高年女性の描写です。
気持ち垂れ下がっている程度は素材の中にありますが、がっつり垂れさがっているものは学習素材にしていません。
目袋
涙袋ではありません!中高年の人には顔面の脂肪がたるむことで目の下に袋のようなふくらみが出ることがあります。
この目の下のたるみはイラストの美熟女描写にはまず出てきません!イラストに描かれるときは美人じゃない中高年を描くときです。
目袋については出ている画像はすべて学習素材から外しました。
小じわ全般
最後は画像なしで。ほうれい線、ゴルゴライン、マリオネットラインではない顔に出てくるシワ。額のシワ、目じりのシワ、その他小じわ。
シワは老け描写の中でも一番メジャーなものではあるんですが、美熟女だと許されるのは目じりにちょっとシワがある程度までですね。シワを書き込んでいる場合は美人として描写していない場合がほとんどかと。
なので、今回のLoRA学習素材では基本的に小じわ系は消しています。シワが消えるレベルのimage2imageにしたり、inpaintingで消したり。
それでもちょっと残っちゃって、ヘッダーが画像のようにしわがちょっと出たりもしますが、自分には許容範囲かなぁと。
体の老けポイント
その他に体側の老けポイントもありますが、顔ほどには細かくやっていません。胸は垂れさがっているもの(saggy breast)を素材に選ぶようにしたのと、スレンダーでもお腹にたるみがあるようにしたくらいです。
イラストへの変換
LoRAの素材イラストに変換する際に注意したのは以下の通り。
作画崩壊がないように修正する
美熟女に使われる老けポイントは徹底的に残るようにする
美熟女に使われない老けポイントは徹底的に素材から省くか消すようにする
中間的な老けポイントは自分の目で見て美人に見える範囲のものを残す。そうじゃないのは素材から省く
さっきまで書いていた老けポイントの説明にのっとる形ですね。
LoRAでの使用を見据えたポイント
モデルにLoRAを適用するときに1.0で使用するとポーズや服装が学習素材の影響が強すぎて思うポーズや格好をしてくれないことがあるので0.7~0.8程度で使うことがよくあります。
今回の美熟女イラストLoRAは0.8でちょうどよくなるようなバランスにしました。
1.0は老けポイント強めですが、0.8はちょうど良い感じ。
で、この0.8でちょうど良いにするために、先ほどもちらっと説明した「老けポイントがきつめに出るようにする」というのをやっています。
ほうれい線等各老けポイント部位がはっきり出るレベルとかそういうこともやってはいます。ただ、一番特筆すべきはLoRA強度0.8くらいで40代後半くらいの再現を想定して、フォト系素材で出力する中高年女性画像を60歳(60 years old)で出力しているんですよ!
この老けポイントをきつめにつけるための60歳利用と、目の落ちくぼみとゴルゴライン共存のために白人とアジア人をチャンポンにした素材にするというおかげで、かなり自分には使い勝手が良いものになったと思います。
最後に
最終的に出来上がったLoRAは描画力が高く非常にお気に入りです。冒頭に出したかわいい女の子も生成できるしモンスターまでかっこいい!
今回写実的な描写に強いyuzuというモデルを使って作りましたが、萌え系アニメ絵が得意なlamettaに適用するとちゃんとアニメ絵に熟女の特徴を反映してくれます。
とりとめのない記事になっちゃいましたが何か参考になることがあれば幸いです。
というわけで、このLoRAを使ってエロ漫画を作って億万長者になってAI弱者向けに情報商材を売って暮らしていこうと思います(嘘