見出し画像

はじめて自分が浮気相手になってしまったのかも?大学1年生の冬

あーあ
初体験しとけよかったかなぁ..
いや...お互い好き同士じゃないと後悔するって言うしなぁ..
でもやってみたかったなぁ...
でも後悔するって言うしなぁ..

結局のところ
私はヤッてみたかったけど
世間体の常識が頭の中で勝っただけのこと

そんな
大学1年生の秋が過ぎて
冬がやってきた

夏にセブ島で出会った人に
頻繁に誘われていたけど

彼には高校の頃から付き合っている彼女がいて結婚するつもりだと聞いていたから男女関係なしに2人であーでもないこーでもない!と哲学的な話を沢山していて

私はいつも質問ばかり
教えてもらうことばかりで
兄のような先生のような存在

「話がある」

てっきりまた何か私に教えてくれることを閃いたのかと思いながら行きつけの店へ

冬らしい曇り空
古さから透明感のない窓が
路面側にある店

部屋の壁寄り
まんなかの席に座ると
昼間なのに夜みたいに
ランプの光が優しく
テーブルを照らす

濃紺と赤が似合う人
タートルがかっこいい

「で...話ってのはね...」

?さっきのソレじゃなかったのか

「なんか緊張するな...」

「あなたのことだから、俺が何を言っても受け止めてくれると思うし、気にしないで変わらぬ付き合いをしてくれると思ってる。

これから言う事ずるいかもしれないけど...」

「あなたに対して特別な感情がある。女性としても素敵と思ってる。でも前から話してるように彼女とは結婚するつもりだし、このまま気持ちは伝えずにいようと思っていたけれど誰にも話せなくて。あなたへの気持ちは日々強くなっていて、苦しくなってきて、この気持ちを話せるのが、あなたしかいなくて...」

...

「好きだと言っておきながら彼女とは別れないから、ずるいわけで申し訳ない」

...!?

私はただびっくりしただけで
今まで異性として見てなかったから何の害もなくて。

尊敬してる人に特別な感情を持ってもらえることが嬉しかったのと同時に、私が変わらないでいればこのまま仲良くできるのかと思ったら安心した。

かっこいいけど
不思議なもので私は彼に対して
1度も性欲は感じたことがないから
先々もきっと大丈夫だと思う。

彼が彼女に内緒で会いに来ても、
私に気がない限り悪いことをしているとは全然思わず、変わらずたくさん会ってたくさんの話ができた。

若くてウブだから
1ミリも揺れ動かなかったけど
ある程度の年齢が重ねた私だったならセックスに興味が出て、手を出したんじゃないかと思う。

その手は
彼に引っ込められたかもしれないけど。

その半年後に
人として生涯かけて大切になるであろう彼氏ができた。

その彼とセブ島に行く時、こちらのカップルと日程が重なり4人で食事をしたり。

私の方が少しでも男女っぽい感じになっていたら、あり得なかったか、微妙な気持ちで楽しくなかったであろう光景

彼女さんとってもいい人で
私は純粋にその場が楽しくて

彼も私の彼氏のことを
その場でも
後日でも
たくさん褒めていて

心の整理がついたかなと言う感じだった

彼は実際、その時どう感じていたのかな

そういえば聞いていない

いまだに
もう頻繁ではなくなったけれど
たまに連絡を取る人

いつか聞いてみようかな…

いいなと思ったら応援しよう!

恋旅
未婚母のためサポートは養育費や執筆時間のお守りにさせて頂きます。ありがとうございます。