NFTを用いた会員顧客とのかかわり方を作る「Hang」社について
こんにちは。
今日は、New Yorkのスタートアップである「Hang」社についてご紹介します。
ホームページからしておしゃれすぎるこの会社は、ブランド向けのNFTメンバーシッププログラムを提供しています。ブランドにおける購入に応じて特典がNFTで付与され、そのNFTは売却もできるので資産価値を保有することができる。これだけ聞くと、よくあるNFTの特徴だなと思いますが、この会社はTiger Global Managementから出資を受けている強者です。
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(Tigerについての余談)
ちなみにTiger Global Managementは、Series AからプレIPOフェーズまで投資フェーズに持ち、且つグローバルに出資をしている投資会社です。ポートフォリオの領域も幅広いのですが、なんと120社以上のユニコーン企業を持っており世界で最も多くのユニコーン企業に投資している会社です。例えばByteDance、世界で最も価値のあるフィンテック会社であるStripe、ブラジルのトップデジタルバンクであるNubank、オンライン決済サービスプロバイダーのCheckout.com、モバイルバンキングスタートアップのChime、東南アジアのいわゆるスーパーアプリの一つであるGrabなどが含まれています。
上の画像は少し古いデータですが、ユニコーンへ投資できているVCランキングでも一目瞭然、飛びぬけた成果を残しています。余談終わり。
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話は戻りますが、Hangの基本情報はこんな感じです。
・CEO :Matt Smolin
・社員数 :11-50人
・本社 :New York
・創立年 :2021年
・Last funding :Series A 1,600万ドル(2022.7)
CEOのMatt Smolinは投資銀行にもいたことのある金融畑出身ということもあり、NFTの資産化という点にはこだわって作っている気がします。
サービスについて言及していきます。
彼らのプロダクトは、次世代のブランドロイヤリティ&メンバーシッププラットフォームとのことですが、これは、Web3を活用したロイヤリティプログラムをノーコードで誰でも簡単に作れるというものです。パーソナライゼーション、ゲーミフィケーション、そして統合的なエコシステムを活用することで、根本的に新しいタイプのロイヤリティを顧客に提供することを目的としています。
彼らは、Square(https://squareup.com/jp/ja)、Toast(https://pos.toasttab.com/)、Shopify(https://www.shopify.com/jp)
など、複数のブランドのPOSシステムやCRMシステムと統合できていることで、食品・飲料、eコマース、小売、ホスピタリティ、エンターテイメントなど、数多くのトップブランドの顧客を抱えることに成功しています。ただ、この点日本のマーケットでは、POSを押さえるよりもPay系アプリを押さえる方が重要度が高いと思っているので、同様にPay系アプリが普及している中国なんかも含めて、きっと違う戦い方が必要になると見ています。
会員顧客にはNFTのRewardsが付与されるのが基本形態になっています。
ライブのバックステージのパスや、長期会員に向けたVIPチケット、限定商品の購入権などがあります。当然二次流通ができるので、Rewardsでもらったものはすべて資産になることになります。
ホワイトレーベルで活用した例ですが、画面イメージは以下の通りです。
また、ブロックチェーンを使う最大の特徴が、ロイヤリティステータスをサービス横断的に活用できる点です。これは、NFTのプログラマビリティと、ブロックチェーンのアクセス性を活用してできるものではあります。しかし、今ロイヤリティプログラム×Web3の領域が盛り上がりそうで盛り上がらない要因として、まさにこの横断活用性をどう使うべきか、解が出ていないという点があるのも事実なので、このユースケースが出てきたとき、爆発的に伸びる領域だと思って僕は非常に期待していますし、世の中も期待しているのだと思います。実際、TigerもHang社に投資していますしね。
以上です!ご参照くださいませ。