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プロンプトに価値を持たせるNFT流通PF -AI×Web3の1つの解
こんにちは。
先週1週間の資金調達をdoneしたWeb3関連銘柄について見ていたのですが、その中で面白いサービスを提供する企業を見つけたのでご紹介しようと思います。
プロンプトエンジニアリングという概念
突然ですが、プロンプトエンジニアリングという言葉をご存じでしょうか。ChatGPTの登場により、我々の身近にAIが入り込んできた昨今出てきた新しい概念です。
『プロンプトエンジニアリング』
AI(人工知能)から望ましい出力を得るために、指示や命令を設計、最適化するスキルのことです。ChatGPTなどの生成AIを使いこなすために注目されるようになりました。生成AIは、命令(プロンプト)の出し方によって、出力されるコンテンツの質が大きく異なるため、より適切なものを入力するスキルが求められています。
AI系のサービスを使うとすぐにわかると思いますが、AIに対してうまく指令を出さないと作りたいものが出なかったり、複雑な生成物に辿り着くまでに時間がかかってしまいます。これをうまくこなす「プロントエンジニア」が出てくるなんてことも言われていますが、現段階ではそこまで複雑なAIサービスは出てきていないのでそんな職業ほんとに現れるのか、などと思ったりもします。
でも、プログラミングがホームページを作るだけのレベルからアプリでしか実装ができない面白い挙動でUXを向上させるまで需要が出てきて、UXデザイナーやUIデザイナーまで現れてきたように、AIがより複雑怪奇になるほどプロンプトエンジニアの需要が明確になり、やがてプロンプトエンジニアが出てくるんじゃないかと思います。
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現に、最近出てきたOpenAIの「Sora」なんて、言葉による命令から1分もの動画を作ることもできます。文字ベースの回答を得るところから、画像の生成を通り、短期間で既に時間軸の含まれたコンテンツを生成するところまで来ました。これだけでも、なんだかプロンプトが大事になってくるかもと思わせてくれます。
そんなプロンプト(命令)に目を付けたのが、「NFPrompt」です。
「NFPrompt」について
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NFPromptは、AIを使って作成したコンテンツ(画像、動画、音楽など)=AIGCをNFTにして売買できるマーケットプラットフォームです。これだけ聞くと、AIGCなんてChatGPTで量産できるし、それを売ったとて誰が買うんだと思ってしまいますが、ここでValueを作っているのがまさにプロンプトなのです。
では、どうやってプロンプトに価値を持たせているのかというと、NFTとの掛け合わせが鍵になってきます。
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上記は、NFPrompt 内のNFT販売画面です。赤線のところには、「Purchase to view entire prompt」と書かれています。NFTを購入するとこのプロンプトが全部見れるようになり、どんな命令でこのハリーの画像が作られたかを知ることができます。
NFTだからこそできる部分としては、このプロンプトを再活用して新たなAIGCを作成し販売した際に、一次流通者(≒元々の作成者)にFeeが入ってくるという点です。この点がこのサービスのユニークな点になっています。
そしてこのユニークなプロジェクトにはちゃんと資金も集まってきています。2023年6月には60M USDのバリュエーションでシードラウンドを完了していますし、先週(2024年2月)にはBinanceLabsからも戦略投資を受けています。
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今後AIが進展してくると、先に記載した通りプロンプトの複雑さが増し、プロンプトエンジニアが専門職と言えるレベルになってきます。そうなった時に、このサービスの真価も発揮されるようNFTの社会実装も進めたいなと思います。
以上です、ご参照くださいませ。