📚 まったり書房店長の気まぐれ紹介 📚爆弾(呉勝浩)
あらすじ
警察にかかってきた一本の電話。
「これからこの街を地獄に変える」
爆弾テロの予告に、街は一気に不穏な空気に包まれます。
警察は総動員で犯人を追いますが、物語の冒頭で犯人の正体がすでに明かされているという異色の展開。
とはいえ、物語のスリルはむしろここから。
「犯人は何を考えているのか?」「なぜこの犯行を行ったのか?」
謎が謎を呼ぶ中、異色のキャラクターが物語をかき回していきます。
その名は「タゴサク」。
この男がクセモノ中のクセモノ。
彼はただの野次馬か? それとも何かの鍵を握る存在なのか?
タゴサクの一挙一動が事件の行方を大きく左右し、彼の登場が物語の緊張感を何倍にも引き上げます。
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見どころ3選
1. 犯人の正体がわかっているのに、ハラハラが止まらない
普通のサスペンスは「犯人探し」がメインですが、この物語は**「犯人の目的探し」**がメイン。
何を考えているのか? なぜこんな事件を起こしたのか?
読み進めるうちに、犯人が抱える"爆弾"の正体がじわじわと見えてきます。
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2. 謎の男「タゴサク」の存在感が凄すぎる
この物語の真のキーマンとも言えるのが「タゴサク」。
彼は何者なのか?
事件現場に現れる彼の行動は、警察にも読者にも理解不能。
しかし、彼がいることで物語が大きく揺さぶられます。
「もしかしてタゴサクが……?」という疑念がずっとつきまとい、読者の不安を煽り続けます。
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3. ラスト50ページの"爆弾の真相"に震える
爆弾がどこにあるのか、なぜ仕掛けられたのかは、最後の最後まで明かされません。
登場人物たちの焦りが、読者にもそのまま伝わり、ページをめくる手が止まらなくなること必至です。
そして、最終盤に明かされる"本当の爆弾"の正体に、心がザワつくのは間違いありません。
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こんな人にオススメ!
ハラハラドキドキのサスペンスが好きな人
警察小説やクライムサスペンスを一気読みしたい人
不気味なキャラクター「タゴサク」の正体が気になる人
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店長のひとこと
「爆弾は一つじゃない。」
この言葉が何を意味するかは、最後まで読んだ人だけがわかるはずです。
呉勝浩が描く"爆弾"は、物理的な爆発だけではありません。
人の心の中にも"爆弾"は仕掛けられているのです。
タゴサクの存在も、爆弾そのものかもしれませんね。
どうか、この"爆弾"に巻き込まれる覚悟をして、物語をお楽しみください。
📚 まったり書房 店長より 📚
「次回は気まぐれにまた違う"爆弾"をお届けします。」