1対500名のオンライン研修をやってみた(3000字)
皆さん、こんにちは!ビジネス・ブレークスルーの高松康平です。
日々、教育サービスを創って、講師をしたり、運営事務局をしたり。最近は、「いまだからこそできるオンライン教育」とは何かを考えています。
もっと進化したオンライン教育を提供したい!そこで、今日は、1対500名のオンライン研修は実現できるのか考えていきたいと思います。集合研修ならば500名同時に研修は厳しいです。でも、オンラインだったら出来ちゃうんじゃないかなと妄想しています。
理論的に実現できるのかの考察は下記2つの記事にまとめました。
そして、今日は実際にやってみてどうだったか?理論編で整理した私の予想に対して、実際にやってみた感想をまとめてみます。
BBTが新しく提供を始めたBBTナイトGym第1回セッションでは460名の方に参加いただきましたので、ほぼ500名ということでご了承ください。(四捨五入ということで笑)
BBTナイトGymは60分1本勝負で、脳に汗をかくトレーニング。それも、Zoomミーティングを活用して、グループワークもやっちゃうという欲張りな内容です。
当日の流れである①イントロダクション②講義③個人ワーク④グループワーク⑤発表⑥フィードバックの流れで、私の気づきを共有したいと思います。
①イントロダクション
当日は、講師役の私に加えて、もう1名モデレーターのBBT和田さんに進行をお願いしました。和田さんのオンラインモデレーター力がめちゃくちゃ高いので、進行がめちゃスムーズ。大きな混乱もなく始めることができました。このモデレーター役のスキルとキャラがめちゃくちゃ大切。講師以上に当日の雰囲気を決める気がしています。
BBTナイトGymのイントロダクションでは、チャットの使い方やブレークアウトセッションの流れも丁寧に案内しています。第1回の開催では、Zoomの利用方法に関するご質問が出てきましたが、2回目以降は、ほぼ質問もなく、落ち着いて進めることできています。
こんな感じで、モデレーターの和田さんが進め方を案内中!
なお、この段階では、全員ミュートにして、参加者のミュート解除権限は無しにすることで、色々な音声が入り込まないので場は安定します。
②講義
ここは全く問題ないですが、想像上に私が緊張してしまった!というのが誤算でした笑。だって500名の前で話したことがない私が、いきなりオンラインで500名に対して話すなんて、そりゃ緊張しますよね(言い訳)
というわけで、私の緊張が誤算でした。。。
緊張中の私はこちら。息するタイミングがおかしいという突っ込みをもらってしまうほど、緊張していたみたいです。頑張れ、俺!
あと、講義中にチャットをいただくわけですが、リアルタイムで確認するためには、講師はPC2台体制か、PCとタブレットなど、チャットを確認するためのデバイスが別にないと厳しいと感じました。PC1台でもチャットは機能的には確認できるのですが、チャット数が多いので2台体制が安心だと思います。
③個人ワーク
これは予想通り、全く問題なし。
シンキングタイム中のBGMをPPTに挿入して流しましたが、音量が大きかったみたいです。そもそもBGMがある方がよいのかは、まだ謎です。個人ワークの時は無音にするか、BGMを流すのが良いのかはこれから色々と実験していきます。
個人ワーク中の質問もほとんど出なかったので、500名でも問題なし。
初回のセッションではワーク用のPPTをチャットで共有したのですが、うまく開けないなどのケースが出てしまったので、企業研修などでは資料は事前に共有すべき。もし、チャットで資料を共有する場合にはPPTおおびPDFの2種類は用意すべきでしょう。
④グループワーク
500名で実施する場合、一番混乱が起きるのがグループワークですね。色々起きました。スイマセン!でも、もう大丈夫。これは慣れの問題ですね。
気づきとしては、
・BBTナイトGym1回目では、ブレークアウトセッションが、なぜかうまく実現できず大焦り。でも、ホスト役を変更したらうまく実現できました。なぜ、うまくできなかったのかは原因が分かっていないのですが、こういうことは起きると常に思っている必要がありますね。事務局もリモート体制で、そばで相談できないので、これは結構焦りました。
・ライブ中継中のトラブルは色々と起きるので、緊急時にどうやって運営側と出演者が連絡をとるのか事前に決めておく必要があります。出演者としては、受講生とのやりとりに追加して、事務局の会話も別ツールで同時に見るのは本当大変ですが、事務局連絡ツールは、slackなのか、LINEなのか、メッセンジャーなのか、電話なのかに決めておくべし。(Zoom上での連絡でも問題ないと思いますが、本当に緊急事態の場合は別ツールでひそひそと相談したいですよね)
・最終的には無事に40グループを一気につくることができました。この機能はやっぱりすごいですね。参加者の方に感想を聞くと、1グループ8~9名でも結構話せたようです。でも、4~6名くらいで実施したときの方が、ワークはやりやすかったようです。
・受講生の感想をお聞きしていると、1グループあたりの最適な人数は、オンラインとリアルは同じくらいか、もしくは、オンラインならば少し人数が多くても大丈夫かなという感覚です。あとは研修のテーマにもよりますね。
・それぞれのグループワークを盛り上げてもらうためには、参加者の方に遠慮なしに、「ガンガンしゃべってもらう」ことがめちゃくちゃ大切ですね。リアルの時は順番に自己紹介をして徐々に盛り上がっていきますが、オンラインだと場が温まるまで、結構時間がかかる。その時間が勿体ないので、オンラインで実施する際は、最初からガンガン皆さんに参加してもらうことが大切。そのために、各グループの進行役を決めてもらって、その方を中心にワークをしてもらう。日本人は、どうしても、周りの方に気を遣ってしまうと思うのですが、遠慮不要!ガンガン話したい人が順番に話してというルールと雰囲気作りが大切だと感じました。
・あと細かい点ですが、ブレークアウトセッション中に作ったZoomのホワイトボードで作ったデータは、その時にローカルに保存しておいてもらわないと、その後で全体セッションに戻ったときに消えちゃうので要注意!これは事務局から言わなきゃいけないこと。伝えてなくて、ごめんなさい。
・グループワーク中に受講生から事務局に質問する方法も周知しておくべし。「ヘルプ」ボタンの存在を教えておくとホストを呼ぶことができる。あと、メインセッションに戻れば事務局がいると伝えておくことで、なんかあったら話せる場所になる。
というわけで、慣れるまではバタバタしますが、グループワークも問題なくできちゃう。ただし、現在のZoomではグループ数のMaxは50なので、1グループ7名~8名とすると、400名くらいが最大人数かも。一般向けセミナーだと参加率は8割くらいだとすると、申込500名MAX→実際の参加350~400名くらいが上限でしょうか。
⑤発表
これも問題なくできます。
・参加者の方が作った資料を画像共有してもらいながら発表してもらうことができます。
・講師として難しいのが、どのグループを当てればよいのか分からないことです。発表したい人自由に話してください!というと、一斉に発表希望をいただくこともあるので、これはやめた方がよいと感じました。混乱起きます笑
講師の画面でも全員の顔は見れないで、誰をあてていいのかすぐに分からない。なので、発表時間の最初は、まずはどんな意見が出たか皆さんにチャットに書き込んでもらう。その内容を見て、気になるグループに発表してもらうのがよいと思いました。また、発表したい!という希望もまずはチャットで受け付ける。これで混乱も起きずに発表者も決めることができると思います。
⑥フィードバック
これは全く問題ありません。発表に対して講師からのフィードバックを伝えるだけですので、いつも通りです。
このときには、私の緊張もほぐれていました(遅!)
というわけで、ここまでオンライン研修の流れで考察をまとめてみました。
1対500名でオンライン集合研修は実現できるのか?
ここで、いったん現時点の結論です!
1対500はちょっと厳しいかもしれないが、1対350~400名ならばいい感じ!
オンライン研修を成功させるためには、講師、モデレーター、運営事務局、そして、参加者の皆さんが一緒に学びの場を作っていくという雰囲気作りと慣れが大切だと思いました。
以上です。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
BBTナイトGymはこの経験に基づき、いよいよ2020年6月に開講します。現在、プログラム内容を最終準備中です。
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