現金で支払いする
セブン&アイホールディングスが7月1日にリリースしたばかりのスマホ決済サービス「セブンペイ」で、早速、不正アクセスによる被害が発生した。
PayPayやLINEペイなどのスマホ決済サービスが出てきて、少しずつキャッシュレスが進んでいる中、「どんどんキャッシュレス推進してほしい、キャッシュレスわっしょい、現金なんて時代遅れ」という人と、「やっぱり現金のほうが安心する」という人、どちらもいると思う。
僕はどちらかと言えばまだ現金派だったりする。でもなんで現金のほうが良いって思うのかなぁと考えてみたら、実はあんまりちゃんと説明できない事に気が付いた。
「現金のほうが安心する?」
「現金のほうが使っている感がある?」
なんかどれも本質的でない気がする。スマホ決済は不正やトラブルがあるから危険だというのも、テクニカルな話であって、キャッシュレス社会の本来的な世界観を否定するものではない。そもそも合理的に考えれば、キャッシュレスのほうが現金よりも良いことはたくさんある。
・まず何より支払いがスムーズ
・スリ等などの心配がない
・現金は衛生面で不安があるがキャッシュレスだとそれがない
というように、現金 vs キャッシュレスは圧倒的にキャッシュレスに軍配が上がる。
で、もっとよく考えたら、僕はただキャッシュレスに興味がないだけという事に気が付いた。多分、「胸を張って現金主義」というより「キャッシュレスをそれほど積極的に推進したくもない派」なんだと思う。
こういう人って、世の中の大半がキャッシュレスになった時には普通にスマホ決済を機嫌よく使っているんだと思う。でも、まだ現金が普通に使える社会において、敢えてスマホ決済アプリをダウンロードして・・という面倒な事をしたくないだけ。
そして、意外とこういう人って結構いるんじゃないかな。
私見なんだけど、現金がなくなってスマホで決済できるようになることがそこまで重要な進歩だと思えないというか、物事の無駄をなくすことや効率化すること、スピードを速めることって、いったい何の意味があるのだろう?と思う。
それによって少なからず幸せになる人がいるのであれば意味があるので、どうぞキャッシュレスのインフラをどんどん作っていって下さいなのだが、自分個人においては、現金がなくなってスマホ決済になって支払いがスムーズになることでまったく幸せにはならない。なのでアプリをダウンロードするのも面倒だと思ってしまう。わがままだけど、そこに日常の脳のキャパシティを使用したくない。
他の例で言えば、リニアも僕は不要だと思ってしまう。環境を壊してまで少しのスピードを求めて何になるのか。
(でもたった一つだけ・・・緊急の用事で実家に帰られければならなくなった時に、1分でも速いということは多大な価値になる、とは思っている。)
なんていうか、よりよい芸術だったり、貧困問題、環境問題を解決したり、より楽しいアミューズメントとか美味しいご飯とか、「圧倒的な不の解消」か「それ自体が最終目的であるもの(芸術とか娯楽とか)」の分野における進歩こそを本当の進歩と呼びたいし、キャッシュレスのようなプロセスをちょっと良くする進歩も何かを実現できたらなと思う。
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