台風15号
ピコーン!
9月9日家族LINEに父親からのメッセージが届く。
「ハウスがヤられた!」
僕は井の頭線再開の目処が立たず、会社まで考えられるいくつかの道のりのうち、最善策を模索しているところだった。
それから3日後、ちょっぴり心配だったから、実家の千葉まで畑の手伝いがてら様子見に。
文字通り、ヤられていた。
ビニールハウスがレイプにあったみたいに。
いきなり襲われて、着ぐるみごと剥がされ、そのままやり捨てられる。
無惨なものの、きれいにその一連の流れが想像できた。
幼少の頃、よく走り回っていたこの畑。
それでも、父親はあっけらかんとしていた。なんらいつもの精神状態、いつもと変わりない日々、圧倒的な日常感。むしろ、僕の帰りを嬉しく思ってくれているような気も(きっと気のせい)。
単純にかっこいい。
農業も立派な水商売であると強く感じた。
おそらく当の父親は何度も何度もそんなことを感じてきたのだろう。強い。父親よ、また強くなってしまうではないか。
幸いにもうちの実家の被害は一番古いビニールハウスの倒壊これだけ、
来年のいちごは強くて、甘くなる。
そんな気がする。
いま、大変な思いで被災されている千葉の方々に少しでも早く元の生活が戻りますように。
お手伝いできることを、できるだけ。
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