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TOMOL Project 1st 〜体験と情熱の連鎖が生み出す静岡の未来〜

2025年2月15日――まるで新しい時代の夜明けを告げるかのように行われた起業家育成プログラム「TOMOL Project 1st」の最終プレゼン。

会場に足を踏み入れた瞬間、そこには興奮と期待が入り混じる空気が満ち、参加者たちの瞳は眩しいほどの輝きを放っていました。

TOMOL PROJECTとは?“原体験”が火を灯した若者たちの物語

悩み、苦しみ、それでも挑む8ヶ月

「何かを変えたい」「地元に貢献したい」――そんな小さな火種を胸に集まったのは、15歳から25歳までの高校生や高専生、そして社会人まで、多様なバックグラウンドを持つ若者たち。8ヶ月という長期プログラムの中で、何度も壁にぶつかり、もがき、悩み抜いてきました。

革新的な教育プログラム

TOMOLプロジェクトは、単なる起業家育成プログラムを超えた、若者の魂に火を灯す野心的なな取り組みです。「未来を創る若者よ、情熱に火を灯せ」というミッションのもと、静岡県の地で展開されている本プロジェクトは、若者たちの内なる情熱を社会変革へと昇華させようとする試みです。

富士山の麓での合宿では、自らの人生を見つめ直す内省ワークを行い、焚き火を囲んで夜通し語り合った。そこでは、それまでの自分自身の過去と向き合い、“原体験”をどこまで深堀りできるかが勝負でした。

  • 「どうしてそんなに静岡が好きなの?」
    語り合ううちに、初めて明かされる個人の物語がありました。幼少期に見上げた富士山の雄大さに感動して以来、自然とともに生きる尊さを伝えたい人。夏祭りで味わった地域の一体感を、ずっと残していきたいと願う人。

    彼らの体験談はまるで大切にしまい込まれていた宝物のように、焚き火の光に照らされながら、一つひとつが輝きを増していきました。

挫折こそが生み出す成長の軌跡

中間発表では、多くのチームが「思うような評価が得られない」「アイデアがまとまらない」と挫折感を味わいました。徹夜で準備した資料を前に「まだ何かが足りない」と、悔しがるメンバーもいました。

しかし、それこそがTOMOL Project の真髄です。「失敗」や「迷い」を他者と共有し、共に乗り越えることで、アイデアはさらに磨かれていきます。

最終プレゼン当日、悔しさを見せたチームの姿は大きく変貌を遂げていました。強い視線をまっすぐに前へ向け、大勢の観客と審査員に向かって自信たっぷりにプレゼンを展開しました。

自分たちの想いと地域の課題を結びつけながら、サービスやプロダクトの未来を堂々と描き出しました。

成長したのはアイデアだけではありません。彼ら自身が、過去の挫折を糧に、「挑戦し続ける起業家マインド」を体得した瞬間でもありました。

地域課題への真っ向勝負

過疎化・若者流出を創造力で乗り越える

静岡県が抱える過疎化や若者流出といった課題。TOMOL Project では、ただ「起業スキル」や「起業に必要な知識」を教えるのではなく、若者たちが地域資源を見つめ直し、そこに自分たちの“原体験”や“情熱”と結びつけることで、新たな解決策を創り出してきました。

例えば、富士山やお祭りといった観光資源を活かしながら、ITを駆使するビジネスプラン。製造業の労働者不足に挑戦するサービス。全てに共通するのは、「地元への深い愛情」と「社会課題を本気で解決しようとする姿勢」です。

多くの参加者が「いつか静岡で起業したい」「地域に根差した働き方を確立したい」と意欲を示す姿は、審査員や行政関係者、スポンサー企業の方々にも新しい希望を感じさせるものでした。

官民連携が生む“伴走”という安心感

行政と民間が共に動くことで広がる可能性

このプロジェクトを成功に導いた大きな要因は、行政と民間が手を携える“伴走”力にありました。

静岡県の鈴木康友知事や難波静岡市長をはじめ、各自治体職員の方々が休日返上でプログラムの成果発表に参加いただきました。さらに、地元企業や東京の企業、高校、高等専門学校、大学などの教育機関までもが力を結集しました。

スポンサー企業の皆様や投資家、起業家のメンター陣は、月2回以上の個別伴走支援を6ヶ月間続け、アイデアの具体化やビジネスモデルの検証を細かくサポート。参加者たちは「いつでも相談できる」環境があるからこそ、挑戦を躊躇せずに突き進むことができたのです。

  • プレゼン資料の平均10回以上の修正
    それは、決して“やり直し”ではなく、“ブラッシュアップ”の証。メンタリングを重ねるたびに、アイデアのエッジが立ち、プレゼンには魂がこもっていきます。

    人の熱意と、それを受けとめる環境が揃えば、何度だって立ち上がり、何度でも挑戦し続けられる。TOMOL Project は、それを実践し証明してみせました。

最終プレゼンが見せた未来への扉
甲乙つけがたいアイデアの数々

最終プレゼンには8チームが登壇し、9名の学生起業家を含む多様なメンバーがそれぞれの想いとプランを発表しました。

その熱量と完成度の高さは、審査員を唸らせるほど。実際、どのプランにも「静岡の未来を変えるパワー」が感じられ、わずかな差で順位が決定する白熱した展開でした。

もしあと数ヶ月プログラム期間が延びていれば、順位は大きく入れ替わっていたかもしれません。参加者の“伸びしろ”は、それほど未知数なのです。

スポットライトを浴びれなかった若者たち

最終的に登壇できなかった13名の参加者も、貴重な学びを得ました。チームワークや深い自己分析、そして仲間同士で支え合った体験は、必ず次のステップに繋がるはずです。

「まだやりたいことが見つからない」「時間の制約があった」――理由はそれぞれ違っても、挑戦を諦めない姿勢は共通しています。彼らの中に芽生えた小さな灯火は、必ずどこかで大きな情熱へと成長していくことでしょう。

TOMOLが紡ぐ“情熱”の先にあるもの
シリコンバレーへの道

「デモデイはあくまで通過点に過ぎない」。そう語る運営チームは、すでに次年度のシリコンバレー視察を計画し、地域発のアイデアを世界基準へと引き上げようとチャレンジしています。

静岡県と静岡市など静岡県内の自治体、そしてスポンサー企業の連携がさらに強固になることで、若者たちが世界へと飛び立つ足がかりが整いつつあります。

地域が一体となって送り出す起業家たちが、やがてグローバルで活躍し、また静岡に還ってくる。その循環こそが、真の地域活性化をもたらすのです。

官民連携のモデルケースとして

TOMOL Projectは経済産業省の補助事業「AKATSUKIプロジェクト」として採択され、行政と民間が手を携え、資金とノウハウの両面でサポートする“持続可能な運営体制”を確立しました。

本プロジェクトは、経済産業省の補助事業「AKATSUKIプロジェクト」として採択され、行政に加えて、地元企業(フジ物産、みずのみずなど)や都内企業(フジテックス、ビーコンラーニングサービス、フレンズなど)とのスポンサー契約により資金とノウハウを確保。行政と民間のリソースを結集した持続可能な運営体制が構築されました。

その成果を受け、2025年度以降は「他地域へ横展開する可能性」も高まっています。若者が地域課題を解決するために起業し、社会実装する流れを作る――このモデルが全国各地に広がれば、“地方創生”という言葉が単なるスローガンではなく、実感を伴う成功事例として共有されることでしょう。

すべての挑戦が紡ぎ出す静岡の未来

最終プレゼンを終えた会場には、熱気に包まれたままの参加者たちが互いを讃え合う姿がありました。悔しさと嬉しさが入り混じり、立ち尽くす者、笑顔でハイタッチを交わす者……そこには、まるで長い旅を終えた仲間たちのような連帯感が生まれていました。

静岡県民・静岡市民として、また一人の起業仲間として、この瞬間を目撃できたことに誇りを感じずにはいられません。

「後押ししてくれる人が多いのが静岡の強み」と言われるように、多くの人々が若者の挑戦を支え、見守り、ときには背中を押してくれる。その懐の深さが、静岡県から新しいイノベーションの波を起こす原動力になっているのです。

関係者への感謝と、これからの呼びかけ

最後に――
8ヶ月間という長い道のりをともに歩んでくださった全てのスポンサー企業、行政、メンター、運営メンバー、そして情熱を注ぎ込んだ参加者の皆様に、心からの感謝を申し上げます。

メンター陣と登壇者と運営メンバー

一人ひとりの思いと努力が重なり合ったからこそ、ここまでの成果を創り出すことができました。そして、その“情熱の連鎖”は、まだまだ終わりません。

TOMOL Projectはこれからも走り続けます。
「原体験から生まれるビジネスアイデア」を磨き上げ、静岡から世界へ発信する。その先にあるのは、社会課題の解決だけではなく、人々の心を動かす“本当のイノベーション”かもしれません。

次年度も、そしてその先も、私たちは挑戦者を心から歓迎します。
「静岡を変えたい」—もし少しでもそんな想いを持っているなら、ぜひTOMOL Projectの扉を叩いてください。そこには、あなたの原体験を共に掘り下げ、事業化まで寄り添ってくれる熱い仲間たちが待っています。

この街の未来は、あなたの情熱とともにあります。
一緒に、新しい一歩を踏み出しましょう。

スポンサー&参加者募集中!

次年度のTOMOL Projectへのスポンサーや参加者の募集もスタートしています。

スポンサー募集

参加者募集

詳しくは公式HPをご覧いただき、ぜひ熱い想いを持った若者たちとともに、静岡発のイノベーションを共創してみませんか?

あなたの一歩が、この地域の未来を大きく変えていく――そう信じています。

みんなで記念写真
  • メディア
    静岡新聞、読売新聞、伊豆新聞、第一テレビやPR TIMESなど複数メディアでプロジェクトの意義と成果を発信


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