なぜビジネスを続けたいのか

自分がなぜビジネスをしているかといえば、面白いストーリーのネタを持ってて、自分はそれをかけると思ってるからだ。

連載してる、あるいはしようとする漫画家に似てると思う。

自分がやってる連載はこれから何年かかかるかわからないけれども、続けられれればとんでもなく面白い話をかけると思っている。そのための筋書きと、それを自分がかけるだろうという見込みがある。だから書きたい。

もちろん力量が足りなくて、途中で切られたり、連載してた雑誌が廃刊になったり、産みの苦しみに合うかもしれないけれど、やっぱり書きたい。書いて「そうそうこれだよ」と思うものを完成させたい。

そういう漫画家の動機付けと、僕がビジネスを続けたい理由はすごく似てると思う。頭の中にある面白いストーリーを他者に見える形で表現したい。それに尽きる。

ストーリーを完成させるためには続けたい、よりクオリティー高く作るために投資もしたい、だから稼がなきゃいけない。稼ぐにはお客様に喜ばれなければいけないし、一緒に働いてくれるスタッフや、お取引先さまにも喜んでもらう必要があるだろう。

だけとそれは目的じゃないんだな。僕をモチベートしてるのは、頭の中にある自分で「これが現実になったら痛快じゃない?」と思ってるアイディアを形にしたいというプリミティブで子供じみた欲求なんだなと。

だから意思決定は必ずしも自分があるいは自社が快適になる方向にばかりには向かわないのだろう。話が面白くなるならあえて険しい道を選ぶこともあるだろう。

僕は幸せは希望で、希望の正体は面白さだと思っている。快適で安心で、でも退屈なぐらいなら、ストレスフルでもますます面白くなる予感があれば、それが希望だし、未来を楽しみにできる希望があれば幸せだ。

よくあるやり方を、徹底的にやって、それでうまくいく話は立派だが面白くない。オルタナティブなやり方を貫いて慎ましいけれども美しい形になることも、ありふれた話で面白くない。オルタナティブなやり方で、びっくりするくらいうまくやると、その話は面白くなる。痛快だし、希望があって、僕みたいな「それじゃあ俺もやってみようかな」っていうようなうっかり者も出てくるだろう。

僕がビジネスを続けたいのは、そういう面白い話をうまくいけば自分がかけるんじゃないかと思ってるから。最後まで書ききれず「目指す都はあの山の向こうに!、、、青木耕平先生の次回作にご期待ください!」みたいに尻切れトンボで終わるかもしれないけれど、運が良ければ、怠けずやることをやれば書ききれるかもと。

僕にとっては、漫画家にとっての漫画、映画監督にとっての映画、小説家にとっての小説にあたるものがビジネスだっただけなんだなと。


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