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週刊牛乳屋新聞#92(僕が中国情報発信をやめた本当の理由)

おはようございます、牛乳屋です。私のアカウントをフォローしている多くの方はご存じのことだと思いますが、私はかつて中国最新トレンド情報を発信するアカウントとして運用していました。

Twitterでフォロワー数やエンゲージメント数を千単位まで伸ばす方法、それはつまり「何者かになること」です。また万単位にするには「トレンドに乗ること」「母数が多いテーマを選択すること」「たまに煽ること」です。これらを私情を挟まずに徹底すれば万単位に達することができますし、万単位に達する強者も同じことを言うでしょう。


この勝利の方程式を知りつつもなぜTwitterで中国情報発信をやめたのかを今回のテーマにしています。


中国のSNSから引用する情報は実際伸びる

僕は2017年夏頃から1年半ほど中国で生活していました。中国での生活は娯楽が限られることや、長距離の移動で手持ち無沙汰な時間が多いため。Twitterで中国の生活情報を発信してきました。当時は千単位にも満たないアカウントでしたが、中国国内から発信する人は当時多くなかったので、徐々にフォロワー数が伸びていきました。

藤田さんの伝説の記事「中国に完敗、深圳で泣いた26歳」が一つのキッカケとなり、中国最新トレンドは日本でも注目を浴びることとなります。

藤田さんの記事のおかげ(?)で天津在住の私のアカウントもぐんぐん伸びていき、月間で200人のペースでフォロワーが増えていきました。日本人の大多数は中国に関心がありませんが、2018年は比較的多数の方が「中国のIT」に関して注目していた時期だったと感じています。


2019年の年初に日本に戻りましたが、中国のSNSやニュースサイトの情報を転載し、発信を続けていました。中国はインターネットでの自由なアクセスに制限をかけているため、facebook, TwitterやInstagram(以下、西側SNS)に代替するSNS(以下、中華SNS)が存在し、中国に住む方々は国内のSNSに写真や情報を発信しています。

そのため、西側SNSには出てこない情報や写真が中華SNSに溢れています。その中華SNSを西側SNSに転載するだけで物珍しさを感じさせることができます。中国に関心を持つ人が2018年対比で激減しましたが、今でも多少の効果はあると思います。

中国情報を伝えたいわけではないことに気付いた

中国の最新ITやスタートアップ情報を発信しつつ、周囲を見渡して気付いたことがあります。それは、必ず「遅れた日本企業や社会」との対比が入ることです。これは中国に限らず米国シリコンバレーとの比較でも同様のことが言えると感じています。時価総額ランキングの平成初期と令和初期の比較に関するツイートを見ればなんとなく分かるのではないでしょうか。

中国のITは凄い、中国のスタートアップは凄い、深圳は凄い、中国の・・・それは祖国への隠れた罵詈雑言が合わさった負のハッピーセットなのです。


その構造に気付いた瞬間、自分の劣等感を中国の威を借りて埋めて優越感に浸ってるのかもしれない・・・実際に凄いのは厳しい競争を勝ち抜いた中国の企業や経営者出会って自分はその凄みの傘にさえ入っていない。優越感を創り出して行動しないのはダサい生き方だと悟って、賢者モードになりました。それから僕は中国情報を出すことをやめました。


埋没することを受け入れたら強くなれる

27歳で脱サラをしてから新規事業をいくつも作って潰したり譲渡したりしていますが、商売って本当に難しいです。また、キラキラして見える周囲と自分を比較したら劣等感で飲み込まれそうになることが何度もあります。

それでも、自分は力を付けていかなきゃいけないと感じています。その力は多岐に渡りますが、自分の成し遂げたい世界観を少しでも実現すること、経済的な豊かさを実現(百連ガチャを手に入れ美人秘書とスーパーカーと本社ビルをゲット)することという二点に通じています。

日本や中国でも講演や交流会で「本業で成果を出した」人を多々見てきましたが、本気で経営している人、本気で自分の事業を創っている人、本気で生きている人は自分のプライドを守るために優越感に浸る暇などありません。そして、誰からも相手にされず、劣等感に苛まれた期間をパワーで乗り切っているのです。


どれくらいの期間、どれだけ努力すれば自分が認められるのか?なんて考えることが愚問です。

優越感に浸れなくても、劣等感に苛まれても目の前の苦難と向き合い、本業で結果を出せばいいのです。自分の選んだ道を信じて、支えてくれる周囲へ感謝し、迷惑をかけながらも前に進めばいつかきっと何かが起きます。

世の中、決して甘くないですが必死でもがいて行動すれば全ての人に見捨てられるほど辛辣な場所でもありません。


もし自分が4年前の自分と会えるのなら

中国最新情報を出して優越感に浸るな、祖国と比較して周囲をディスるな

と叱責したいです。

何を発信しているかよく分からないパンダとして頑張っていきます。

サポートは僕の酒代に・・・ではなく、頂いたサポートで面白いことをやって記事にしてみたいと思います!