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ベンタブラックをお絵描きソフトで作ろう
ベンタブラックとは、
ベンタブラック(Vantablack)は、カーボンナノチューブから構成される、可視光の最大99.965%を吸収する物質。
です。そんなベンタブラックをお絵描きソフトで再現したい、したいですよね、そう、したいんですよ。
一般に、コンピュータが扱う画像はRGBそれぞれの色について0~255の256段階で色を表現します。ただし、これではベンタブラックを表現できません。色#000000は、光が0%であり、ベンタブラックよりも黒いです。では、色#010101はというと、$${\frac{255-1}{255}=0.99607…}$$より、ベンタブラックよりも明るくなってしまいます。0と1の間の値が欲しいです。
ではどうすればいいか。お絵描きソフトの乗算レイヤーを使いましょう。乗算レイヤーは下のレイヤーの色にそのレイヤーの色$${x_i(i=R,G,B)}$$それぞれについて、$${\frac{x_i}{255}}$$を掛けた色を表現します。つまりは、$${(\frac{x_i}{255})^n=1-\frac{99.965}{100}}$$となる$${n}$$と$${x_i}$$の組み合わせを見つければいい訳です。ここで、$${n=3}$$とすると、$${x_i=17.97…}$$となります。$${x_i}$$の値として近似値の18を採用して乗算レイヤー#121212を$${n=3}$$枚重ねた暗さを計算してみると、$${(1-(\frac{18}{255})^3)\times100=99.9648…}$$となります。これは、#000000より明るく、#010101より暗いベンタブラックに近い色です。これで、ベンタブラックが作れました。
ただし、このお絵描きソフト上のデータを画像ファイルとしてエンコードしてしまうと、#000000になり、ベンタブラックから離れてしまうので注意が必要です。あくまで論理的なベンタブラックなのです。
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