逆プロトタイプをやってみた
概要
エッセンシャル思考の生き方を実践してみるために「逆プロトタイプ」を実践し、その結果得られた気づきを共有する。
目次
前提
逆プロトタイプはグレッグ・マキューン著の2014年の書籍『エッセンシャル思考』で紹介されている物事を捨てるためのメソッドだ。そもそも、エッセンシャル思考とは何か。エッセンシャル思考とは、「より少なく、しかしより良く」を追求する生き方だ。選択肢が多く、忙しさに追われている現代人が本当に大切なことに集中することの大切さが『エッセンシャル思考』の肝だ。
逆プロトタイプとは
エッセンシャル思考を実践するためには、大事なことを選ぶ必要がある。しかし、それは大事なこと以外の瑣末な事柄を捨てるということだ。逆プロトタイプとは、大事なこと以外の瑣末な事柄を捨てるためのメソッドだ。逆プロトタイプのやり方は簡単で、今やっていることを試験的にやめてみて不都合があるかどうかを確かめることだ。
人間は、これまでに費やしたお金や時間などのサンクコストを考えてしまって、今続けている事柄をやめることをためらってしまう。逆プロトタイプによって、それらのことをやめても問題がないかどうかを確かめることができ、瑣末なことを手放すための大きな助けになる。
なんのために逆プロトタイプをするか
まず第一に、逆プロトタイプによって瑣末なことを捨てられるという直接のメリットがある。第二に、逆プロトタイプを試してみることは、いわばエッセンシャル思考のプロトタイピングとなる。『エッセンシャル思考』という本を読んでエッセンシャル思考を実践してみたいが、本格的に取り組む前にまずはお試ししてみたい。そんな意図に、逆プロトタイプが適している。
逆プロトタイプをする対象
YouTubeのチャンネル登録を解除することで、逆プロトタイプしてみる。
私は、気を抜くとついダラダラとYouTubeの動画を見てしまい、本当に大切なことに時間を使えていないと感じている。大事なことを選ぶために、瑣末なことを捨てる生き方を体験してみたい。YouTubeのチャンネル登録であれば、捨てたときのデメリットは比較的小さく感じられ、手を付けやすい。
逆プロトタイプをやってみる
まずは、現在登録しているチャンネル数を数えてみる。数えたところ38チャンネルだった。このチャンネル登録数を20まで減らしてみることにする。20未満に減らしてしまうと、自分にとって重要なチャンネルまで削ってしまうのではないかという恐れがあり、20未満に減らすことには踏み切れなかった。
逆プロトタイプをするにあたって基準を設けることにした。まずは、1年以上更新されていないチャンネルは登録解除することにした。その他、自分に利益をも足らさなそうなチャンネルも削除することにした。ただし、利益と言っても、金銭的なことだけでない。自分の心を豊かにしてくれる遊び的なものも含めることにした。
『エッセンシャル思考』の書籍の中では「遊び」の重要性についてが書かれている。遊びは選択肢を広げてくれる。それまで気づかなかった可能性や、思いがけないつながりに気づかせてくれる。そして、遊びは脳の高度な機能を活性化し、計画、優先順位付け、スケジューリング、決断、分析などエッセンシャル思考に有益な能力を高めてくれる。
逆プロトタイプをやってみた気づき
チャンネル登録を解除しても、YouTubeのホームにおすすめの動画として表示されてしまい、完全にはそのチャンネルから離れられないという問題があった。この問題に対しては、YouTubeを開くことをやめるなどの対策が必要かもしれない。
また、何かに対して「ノー」と言いやめることは、重要なことを行うための時間を与えてくれるが、時間が空くと新たに別の瑣末な事柄が時間を占めようとしてくる。エッセンシャル思考に生きるには、それらの圧力に対抗する必要がある。