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ギターに挫折した話

エレキギターを弾けるとカッコいい、そう思う人は多いはずだ。しかし、そう思ってギターを始めても挫折してしまう人も多いはずだ。私もその一人だ。この記事はそんなギター挫折者の経験についての記事だ。ギターを始めようと思っている人に何らかの参考になれば幸いだ。

私がギターを始めたのは、アニメ『ぼっち・ざ・ろっく!』に影響されたことがきっかけだ。ぼっち・ざ・ろっく!の主人公後藤ひとりのように、ギターを練習して上手くなって、バンドがやりたいと思った。

また、私はもともとウクレレを趣味で弾いていた。ウクレレについて行き詰まり感を感じていた。似た楽器であるギターを弾くことでウクレレにも何か良い効果があるのではないかと期待していた。そして、教則本に関してはウクレレよりもギターの方が圧倒的に多い。さらに、ウクレレは自宅で弾くと音で近所迷惑になるが、エレキギターであればアンプにつながない音は小さく近所迷惑にならずに練習ができると思った。

ギターを始めたいと思っていた頃、ある考えがあった、「ギターでFコードが弾けたらギターを買おう」と。Fコードはギター初心者がつまずき挫折することで有名だ。そんなFコードが弾けるならギターを買ってもよいだろうと考えた。そんな考えを抱きながら過ごしていたある日、ある予定までの空き時間ができて、時間つぶしをすることになり、楽器屋にふらりと寄った。そこで、あるギターに一目惚れした。YAMAHAのPACIFICA612VIIFM-IDBだ。杢目が自分好みで何となく惹かれるギターだった。店員さんに試奏してみたいということを伝え、ギターを構える。しかし、ギターを今まで弾いたことがないため、試奏で何を弾けばいいかわからない。店員さんに聞いてみた、「Fコードはどうやって弾きますか」と。店員さんにFコードの押弦位置を教えてもらい、弾いてみた。一発で弾けた。弦を一本ずつ弾いてちゃんと押弦できているか確かめた。どの弦もビビらずちゃんと押弦できている。これは運命だと思い、その場で購入を決めた。ギターと一緒にストラップ、ピック、教則本を買った。その後の予定は想定外のギターバッグを背負って過ごすことになった。

帰宅後、ウキウキでギターを構え、教則本に倣って弾いてみる。初等も初等の技術だが、パワーコードを弾いてチョーキングをするだけで何だか様になる。今までウクレレを弾いていたため、ある程度の知識はギターでも生きる。

ある日、独学より教わった方が成長が速いと思い、ギター教室に通うことにした。教室では、単音弾きやカノン進行のコードチェンジ等を教わったがたった数回のレッスンで、通うのを止めてしまった。ギターを弾くことが嫌になってしまったのだ。

ギターの何が嫌だったか。アンプにつながない音が想像していた以上に大きいということがまず一つ挙げられる。楽器店で弾いているときは気付かなかったが、静かな自宅で弾いてみると音量が気になる。自宅は壁が薄く、隣の住人に迷惑にならないか気になって穏やかな気持でギターを弾くことができなかった。

また、ギターは6弦あり難しいということも、ギターが嫌になったことの一つだ。私は、今まで4弦のウクレレをやってきてある程度弾ける。それに比べて6弦あるギターは難しい。人間の指は5本しかないのにそれ以上の本数の弦を扱う、難しくない訳が無い。なまじウクレレが弾けるだけに、ギターの弾けなさが際立ってしまった。

そうして次第にギターから離れていってしまった。今では、自宅のインテリアとしてホコリを被っている。またギターに興味が戻るときは来るのだろうか。

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Костя(コースチャ)
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