![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/103686391/rectangle_large_type_2_cb012fc9ad2339054430d51bf3319efa.png?width=1200)
半導体 4/22 〜今の半導体不況で起きていること〜
4月7日、サムソンは2023年Q1(1~3月)の決算(速報値)を発表した。営業利益は6000億ウォン(約600億円)、前年同期比96%減という落ち込みで、同社主力の半導体部門が大きく低迷している状況が浮き彫りとなった。メモリ市場でトップシェアを誇るサムソンでさえこの状況だから、他のメモリメーカーの状況は推して知るべし。
半導体市況にシリコンサイクルはつきもので、産業の構造から考えて、このサイクルから逃れることは不可能に近い。大型の設備投資を伴う汎用デバイスは、需給バランスの変動で単価が激しく上下する。良い時もあれば悪い時もあるので仕方ないだろう。ただ、今回の不況が「単なる悪いとき」で片づけられないように感じられる。
メモリ市場は、これまで4回のボトム期が発生している。3社に寡占化されたDRAMメーカー、5社が存在するNANDメーカーにて、通常は供給過剰に伴う単価下落が主要因になるものだが、今回は出荷数量が大きく減少したことが要因になっている点が気になる。ちなみに、これだけ市況が悪化しているにもかかわらず、単価があまり下落していない。明らかに供給過剰状態なので、単価はこれから急落する可能性が高く、メモリ市況はこれからまだ下がるかもしれない。
毎回感じることではあるが、半導体不況の真っただ中にいるときは、なかなか回復のシナリオがイメージできず、業界人の誰もが弱気になり懐疑的になる。今回も同じで、5Gサービスにより回復すると言われても具体的なイメージが湧かないが、ボトムは必ず回復してピークに向かう。