ドクダミのこと②
こんにちは。
前回の記事から間が空いてしまいましたが、皆様いかがお過ごしですか?
まさかの6月末での梅雨明けと、連日の猛暑。
ここ数日は少し暑さも収まり(と言っても連日30度越えですが…)、また少し梅雨空が戻ってきたようにも思います。
梅雨が早く明けようが、猛暑が続こうが、ただその場所で生きている植物たちのたくましさと美しさは、いつ見ても元気をもらいますね。
さて、ドクダミのこと。
前回の記事で、ドクダミの外用の利用法について少し書きました。
今日はお茶のこと。
ドクダミ茶
前回書いた通り、『日本薬局方』にも記載されている生薬の一つであるドクダミ。
薬として飲む場合は、生薬に加工したものを濃いめに煎じて飲みますが、ドクダミ茶って普段飲むお茶としてもけっこうおいしいものなんですよ、実は。
実際お店などでも売られているのを見かけることがあるかと思いますが、ドクダミ茶は高血圧や動脈硬化の予防、便秘の解消・・・などなどの効果があると言われています。
要はデトックス系のお茶ですね。
あの独特のにおいも、乾燥・加熱過程で基本的には揮発するので、お茶にして飲む場合はほとんど気になりません。
蒸し暑い季節、冷やして飲むと爽やかな風味がおいしいお茶です。
と、いうわけで、庭の雑草として敬遠されがちなドクダミ、わりと簡単にお茶にすることができるので、ドクダミ茶の作り方をご紹介。
ドクダミ茶の作り方
採取期は花の咲く季節が最も薬効高いとされている5~7月あたり。
花が咲き始めたら、地上部を刈り取ってきれいに洗います。
ドクダミは群生するので、ワッサワッサと豪快に刈り取ることができるのが楽しかったりしますが、洗う段階でちゃんとドクダミ以外の草は取り除くことを忘れずに。この作業は毒草を誤って採取・服用してしまうことを防ぐためにとても大切です。
洗えたら適当な量で束にして括るか、ざるなどに重ならないように広げるなどして、風通しの良い日陰でカラカラになるまで乾かします。
この時、あまり日光にガンガン当てず、風で乾かすのがポイント。
どうしても風通しのいい場所がない場合は、クーラーの風が当たるところや扇風機の風が当たるところに置いて乾かすのもアリです。
束にして干す場合は、括ったところがどうしても乾きにくくカビが生えやすいのでご注意を。
干せたら、はさみなどでチョキンチョキンと適当な大きさに切ってひとまず出来上がり。
ただし!ドクダミの花期はちょうど梅雨の時期が多い!
つまり、自然乾燥でカラカラにするのはけっこう難しかったりするのです。
そこで、おすすめなのが「焙じ」ること。
焙じることで湿気を完全に飛ばせるのはもちろんのこと、保存性も高くなり、何よりもより飲みやすく香ばしいお茶が楽しめるので、この+1工程は断然オススメ。
はさみで切った茶葉を(油汚れのひどくない)フライパンや厚手の鍋などに入れて(量はあまり多すぎるとやりにくいので、底面に広げられるくらいで)弱火~中火で乾煎りしていきます。
かき混ぜながら時々茶葉を手で触ってみて、はじめは少しシナっとしていた茶葉が、だんだんパリパリになってきたら焙じあがり。
(ある程度かき混ぜながら、火加減を見ながら焙じないと、焦げちゃうこともあるので注意です!)
焙じ具合はお好みで。
じっくり長めに焙じると、より香ばしいお茶になりますし、浅煎りであればドクダミ本来の風味がより多く楽しめます。
ぜひ、何回か試して飲み比べて、お好みの焙じ具合を見つけてみてくださいね!
ドクダミ茶の飲み方
出来上がったドクダミ茶、まずは急須に大さじ2分の1~1杯程度の茶葉と、300~500ml程度の熱湯を入れ、しばし蒸らして味見をどうぞ。
この味を基準に、茶葉orお湯の量を増やしたり減らしたり、蒸らし時間を変えてみたりして好みの味具合を見つけていくといいと思います。
沸騰したお湯に茶葉を入れて少し煮出しのも、濃い目に淹れたい時などにおすすめです。
それから楽しいのはブレンド。
普通のほうじ茶やハト麦茶など、またほかの野草茶とのブレンド、とてもオススメです!
ドクダミ茶単体では飲みにくい、という方も、別のお茶とブレンドすることでグッとおいしくなったりも。
自分の好みの味を探していくのも、また楽しいひと時です~。
ドクダミ茶は体質によってはお腹が緩くなったりする方もいらっしゃいますので、ご自身と対話しながら楽しんでくださいね。
ドクダミに限らず野草茶全般に言えることですが、体質に合わない、おいしくない、と感じる場合は、お体が欲していないというサインかもしれません。
あまり効能ばかりに気を取られず、お体の声をよく聞いてあげてください。
ドクダミのこと、というタイトルをつけたものの、ほぼドクダミ茶のこと、になりましたが・・・(笑)身近で生きる植物たちと知り合うきっかけになればうれしいです。
暑い日々が続きますが無理せず、でも体を冷やしすぎず、しっかりいい汗をかいて水分補給もしつつ・・・。
心健やかに毎日を過ごせますように。
今日もここまで読んでくださり、ありがとうございました!
※注意事項
ここに書いた薬効などはあくまでも参考です。
持病をお持ちの方が服用などされる場合は、主治医にご相談の上自己責任でお願いいたします。
また、採取などされる場合、摘んでいい場所かを必ず確認してください。
次世代を残すため、必要な部分だけを必要な量だけ採るようにしてください。(群生地でも3分の1は触らず残します)
100%同定が確実でない場合は、「触らず、取らず、使用・服用せず」を守ってください。
何らかのトラブル、事故などの責任は一切負いませんこと、ご了承願います。