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カキドオシのこと

こんにちは、こはるです。

私が住む地域は、今日は風が冷たい一日でした。
けれど、やっぱり日差しは春ですね。風は冷たいのにお日様はポカポカしていて、少し動くとすぐに体が温まりました。
ソメイヨシノも一気に咲きだして、山の木々も新芽を膨らませているようです。

さて、そろそろカキドオシも花盛り。
近所のカキドオシスポットに行ってみると、かわいい紅紫の花が地面に散りばめられたようにたくさん咲いていました。

今日はそんなカキドオシについて。

カキドオシは「垣通し」。
繁殖力旺盛な草の一つで、「垣根も通って広がっていく」ほどだということからついた名前だそうです。

ほかにも別名があって「連銭草」とか「疳取草」とか。
連銭草は、カキドオシの丸い葉っぱを銭に見立てたことから。
また、疳取草は子供の疳の虫に聞く薬草として、古くから使われてきたことから呼ばれる名です。

シソ科の植物で、丸くかわいらしい葉と紅紫色をした唇形のお花、さわやかな薄荷系の香りが特徴的。

やや日陰気味のところを好むようですが、そこそこ日向にも生えています。
近所のカキドオシスポットは、川沿いの道からミカン畑に上がる間の平地。日当たりは結構いいのですが、ほかの草も多く生えるのと、知り合いの方が薪置き場に使っているのもあって、程よく凹凸になっているのか、柔らかな、でもしっかりとした葉茎のカキドオシたちがいます。

そして、カキドオシはお茶にするとおいしい草の一つであり、薬用としても幅広い効果を持ちます。

先ほども書いたように、古くから日本人に身近な草で、子供の疳の虫の薬として、ほかにも「淋を通じる」、つまり泌尿器系の不調を改善するための民間療法薬としても利用されてきました。(「淋」とは泌尿器系の不調で尿が出にくい状態のこと)

実は日本だけでなく、海外でも人気のあるカキドオシ。
英名はグランドアイビー。
ヨーロッパのほうでは、咳が出るときや風邪をひいたときなどに、カキドオシのお茶にはちみつを加えて飲まれてきたそうです。
薄荷系のさわやかな香りと飲み口に、はちみつのとろみと甘さ、確かによく効きそう~。
(私はこの十数年風邪らしい風邪をひいたことがなく、試したことがないのが残念と言えば残念・・・)

などなど、薬効など書き出せばキリがない!
あ、あと一つ重要なことを書き忘れていましたが、血糖値を下げる効果があることも昔からよく知られた作用らしく、糖尿病などの治療にも活用できないか、近年科学的に研究もされているようです。

と、まあいろいろと書きましたが、とにかくその姿かたちがなんともかわいい!!
花の色もすごくきれいです。
そしてまた、摘んでいるときの香りの良いこと!
ミントなどもいい香りですが、ずっと嗅いでいるとちょっとキツイなあと思うこともありますが、カキドオシはやわらかに心地よく香ります。
この香りをかいでいるだけで、なんとなくイライラや不安感を落ち着かせてくれるような気もするので、疳の虫に使われてきたのも納得。

薬効云々よりも、こんなにかわいくて香りのよい草なので、ぜひいろんな方たちに知ってほしいなあと思います。
ぜひ、足元に広がる紅紫のお花と銭を連ねる葉(笑)を探してみてはいかがでしょうか??


※注意事項
ここに書いた薬効などはあくまでも参考です。
持病をお持ちの方が服用などされる場合は、主治医にご相談の上自己責任でお願いいたします。
また、採取などされる場合、摘んでいい場所かを必ず確認してください。
次世代を残すため、必要な部分だけを必要な量だけ採るようにしてください。(群生地でも3分の1は触らず残します)
100%同定が確実でない場合は、「触らず、取らず、使用・服用せず」を守ってください。

何らかのトラブル、事故などの責任は一切負いませんこと、ご了承願います。


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